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名工大 故人の声でメッセージ

ビデオなどから合成 言葉・抑揚も自在

(中日新聞平成24年5月2日(夕)1面)抜粋

音声合成技術を使って残されたビデオテープやカセットテープから亡くなった人の声を再現することに名古屋工業大学のグループが成功した。故人の声質や話し方に近い声を合成できる。これまでも、あらかじめ決められた文章を丁寧に読んでもらえれば、音声合成はできた。今回は話していない言葉を再現したり、感情を表現する抑揚もつけたりできる。
テープに残された声を収集。雑音やほかの人物の声が含まれる中から本人の声を拾い集め、その声の特徴をコンピューターで整理、分析し、合成した声に抑揚をつけることで本物そっくりの「声」にする。技術は名工大国際音声技術研究所の徳田恵一教授らのグループが考案した。
声を再現する作業には、徳田教授のもとで研究した名工大大学院工学研究科の酒向慎司助教が設計会社「竹田設計工業」(名古屋市中村区)の協力で挑戦。実際に父親を亡くした家族からビデオテープを借り、十分程度の本人の話言葉から、結婚式用のあいさつを作成した。
技術がさらに進めば、一人暮らしの高齢者と対話するような人工機器に亡くなった配偶者の声を使ったり、病気で声を失った人が使う音声合成機にも応用できる。酒向助教は「より多くの声が集められれば、さらに本人そっくりの声を作ることができる」と説明している。

介護製品の事業化支援

名古屋工大 企画から販売まで

(日刊工業新聞平成24年5月11日23面 抜粋)

【名古屋】名古屋工業大学は、中小企業の医療介護関連製品の事業化支援に乗り出す。大学の技術紹介や企業が保有する技術に適した製品の提案等を実施。産学連携で歩行支援ロボットや関連システムの開発も想定し、2014年3月の商品化を目指す。大学の技術紹介だけでなく、製品の企画から開発、販売まで一貫して支援し、中小企業の事業ッ化を後押しする。名工大が設立した産学連携組織「医療介護ロボット研究会」で、医療介護分野の関連製品の開発や販売手法の立案などをする。研究っかいには岩田彰名工大大学院教授ら研究者と鬼頭精器製作所(愛知県豊田市)など自動車関連を中心に愛知県内の中小企業9社が参加すす。14日に医療介護ん分野に関する情報を提供する1回目の会合を開く。
2カ月に1回程度、会合を開き、医療介護分野の市場動向や大学が保有する技術を紹介する。今後、名工大の担当者が企業の技術を分析し、企業ごとに医療介護分野で開発できる製品やユニット部品も提案する。
研究会で製品も共同開発する。歩行アシストロボットなど歩行支援機器のほか、老人の講堂を把握する見守りシステムなどの開発を検討している。9月をめどに開発する製品を決定する。
さらに、医療介護関連施設が求めるニーズを把握するため愛知県内の福祉施設の見学会を開く予定。製品開発に関わる国や自治体の補助金の活用や、展示会の出展など販売拡大に向けた支援も実施する。

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街角ニュース

附属図書館に新認証システム
(中日新聞 平成24年4月28日 朝・18面 抜粋 )

名古屋工業大(昭和区)が、学外の人が附属図書館を利用する際に、市営地下鉄などのICカード乗車券manaca(マナカ)や電子マネーカードなど非接触型ICカードに利用できるシステムを導入した、
これまではその都度、申込用紙に名前などを記入する必要があった。利用者は各年度に一度、自分のICカードを図書館に登録すれば、貸出の図書カードや入館証として使える。利用できるのはソニーが開発した通信技術が採用されている非接触型ICカードや携帯電話機。図書館は年間2000人の外部利用がある。
これにその計算結果を適用して企業が量産化したのが、トライボシートである。一枚の金属製シートであるが表面の凹凸模様がキーポイントであり、凸部の10万分の1㍉㍍の弾性変形が高負荷を低摩擦で支え、低騒音、高信頼性を得ている。このトライボシートを搭載したエコキュートは業界トップクラスの年間給湯効率と静粛性を実現している。
このほか、炭素繊維強化樹脂(CFRP)の放電加工など加工技術の研究も行っていて、ここで紹介したトライボシートのように一般の方が目にするようなことは少ないけれども、「縁の下の力持ち」のように社会に貢献する研究をこれからも行っていく予定である。

名工大 故人の声でメッセージビデオなどから合成 言葉・抑揚も自在
(中日新聞平成24年5月2日(夕)1面)抜粋

音声合成技術を使って残されたビデオテープやカセットテープから亡くなった人の声を再現することに名古屋工業大学のグループが成功した。故人の声質や話し方に近い声を合成できる。これまでも、あらかじめ決められた文章を丁寧に読んでもらえれば、音声合成はできた。今回は話していない言葉を再現したり、感情を表現する抑揚もつけたりできる
テープに残された声を収集。雑音やほかの人物の声が含まれる中から本人の声を拾い集め、その声の特徴をコンピューターで整理、分析し、合成した声に抑揚をつけることで本物そっくりの「声」にする。技術は名工大国際音声技術研究所の徳田恵一教授らのグループが考案した。
声を再現する作業には、徳田教授のもとで研究した名工大大学院工学研究科の酒向慎司助教が設計会社「竹田設計工業」(名古屋市中村区)の協力で挑戦。実際に父親を亡くした家族からビデオテープを借り、十分程度の本人の話言葉から、結婚式用のあいさつを作成した。
技術がさらに進めば、一人暮らしの高齢者と対話するような人工機器に亡くなった配偶者の声を使ったり、病気で声を失った人が使う音声合成機にも応用できる。酒向助教は「より多くの声が集められれば、さらに本人そっくりの声を作ることができる」と説明している。

介護製品の事業化支援
名古屋工大 企画から販売まで
(日刊工業新聞平成24年5月11日23面 抜粋)

【名古屋】名古屋工業大学は、中小企業の医療介護関連製品の事業化支援に乗り出す。大学の技術紹介や企業が保有する技術に適した製品の提案等を実施。産学連携で歩行支援ロボットや関連システムの開発も想定し、2014年3月の商品化を目指す。大学の技術紹介だけでなく、製品の企画から開発、販売まで一貫して支援し、中小企業の事業ッ化を後押しする。名工大が設立した産学連携組織「医療介護ロボット研究会」で、医療介護分野の関連製品の開発や販売手法の立案などをする。研究っかいには岩田彰名工大大学院教授ら研究者と鬼頭精器製作所(愛知県豊田市)など自動車関連を中心に愛知県内の中小企業9社が参加すす。14日に医療介護ん分野に関する情報を提供する1回目の会合を開く。
2カ月に1回程度、会合を開き、医療介護分野の市場動向や大学が保有する技術を紹介する。今後、名工大の担当者が企業の技術を分析し、企業ごとに医療介護分野で開発できる製品やユニット部品も提案する。
研究会で製品も共同開発する。歩行アシストロボットなど歩行支援機器のほか、老人の講堂を把握する見守りシステムなどの開発を検討している。9月をめどに開発する製品を決定する。
さらに、医療介護関連施設が求めるニーズを把握するため愛知県内の福祉施設の見学会を開く予定。製品開発に関わる国や自治体の補助金の活用や、展示会の出展など販売拡大に向けた支援も実施する。

摩擦を抑える加工技術解析
名古屋工業大学副学長・大学院工学研究科産業戦略工学専攻教授 中村 隆氏
(中部経済新聞平成24年4月10日 4面 抜粋)

軸受などの「摩擦・摩耗・潤滑」を扱う学問分野を「トライボロジー」と呼び、研究室の中心テーマとなっている。摩擦を大きくしたい事例もあるが、一般的にトライボロジーの分野では摩擦・摩耗を少なくする研究が続けられている。 一方、ものづくりで欠かせない工作機械では、1千分の1㍉㍍の精度を長期間保障するために、「きさげ案内面」が使われている
きさげとは職人が手作業で金属表面を仕上げる技術であり、高精度でありながら低摩擦、長寿命な滑り案内面を作る事ができる。いまだにこれを自動化した機械加工に替えることはできず、工作機械はいわば職人技でつくられた母なる機械(マザーマシン)であると言える。
このきさげされた面の機能だけを取り出して、低摩擦・長寿命となるメカニズムを詳しく調べた。その結果、職人が手作業で彫り出した凹凸のバランスが潤滑油の性能を最大限に引き出し、また組み立て初期のなじみ運転で凸部の角が適度に摩擦し、理想的な滑り面となっていることがわかった。
そこで作動時の油の圧力分布、凸部の弾性変形を一括して計算する弾性流体潤滑理論を使い、機械加工で作れる理想的な形状を計算した。省エネ機器のエコキュートでは、渦巻型のスクロールコンプレッサーが使われていて、内部の冷媒圧力を支えて滑らかな回転を保障するスラスト軸受が必要である。
これにその計算結果を適用して企業が量産化したのが、トライボシートである。一枚の金属製シートであるが表面の凹凸模様がキーポイントであり、凸部の10万分の1㍉㍍の弾性変形が高負荷を低摩擦で支え、低騒音、高信頼性を得ている。このトライボシートを搭載したエコキュートは業界トップクラスの年間給湯効率と静粛性を実現している。
このほか、炭素繊維強化樹脂(CFRP)の放電加工など加工技術の研究も行っていて、ここで紹介したトライボシートのように一般の方が目にするようなことは少ないけれども、「縁の下の力持ち」のように社会に貢献する研究をこれからも行っていく予定である。

『光といのち』の科学 新しいタンパク質を創成
名古屋工業大学大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻教授 神取秀樹氏
(中部経済新聞 平成24年3月13日4面 抜粋)

我々は光なしでは生きてゆくことができない。植物の光合成、動物の視覚に代表されるように光は「いのちの源」として私たちに大きな恵みを与えてくれるが、光に関わるタンパク質は今や応用研究の材料としても使われ始めている。
その代表例が、下村脩博士によって発見された緑色蛍光タンパク質である。この分子の本来の役割はオワンクラゲを緑色に光らせることであるが、ヒトなど様々な生物のタンパク質を光らせるマーカーとして使われることで生物学に革命をもたらし、4年前のノーベル化学賞へとつながった。
現在、次の革命をもたらしつつあるのが、ロドプシンというタンパク質である。緑色蛍光タンパク質が「光で観察する」ツールとして使われたのに対して、ロドプシンに光を当てると細胞内外へイオンを運ぶ性質があるため、細胞を光で興奮させることが可能になった。ロドプシンを使って「光で操作する」技術は、脳の研究によって新しい発見を次々にもたらしている。
名工大の神取研究室では、光をエネルギーや情報へと変換するロドプシンなどのタンパク質を持っているため、新しい材料開発のためにはその構造と機能を詳しく調べる必要がある。私たちは、私たちにしかできないタンパク質の分光計測を武器として、光応答性タンパク質のメカニズム解明を目指している。
例えば、霊長類が色を識別するためのタンパク質(赤や緑を感じるセンサー)の構造解析は、試料調製が困難であることから、世界中で私たちだけが行っている研究テーマである。
その理由としては、わずかな試料でも精密な構造解析が可能な低温赤外分光技術を挙げることができる。オンリーワンの計測技術と大学院生の頑張りにより、世界に一つだけの研究が実現した。独自の赤外分光解析は、傷ついたDNAを修復する酵素の研究や、我々の細胞を構成するイオンチャネルの研究にも活かされている。
神取研究室では、このような基礎研究を足掛かりとして、応用研究につながる新しいタンパク質の創成にも挑戦している。これまでにイオンを輸送するロドプシンのイオン種や向きを転換させることに成功しており、「光操作」への応用が期待されている。
このような「光といのち」に関わる研究成果は、医療や創薬につながるシーズを提供するとともに、紫外線に強い稲の開発などにも利用される可能性を秘めている。

名工大と港湾空港研 連携  沿岸防災の協定調印
(中日新聞 平成24年3月28日 (朝)18面 抜粋)

名古屋工業大(名古屋市昭和区)と独立行政法人「港湾空港技術研究所」(神奈川県横須賀市)の連携基本協定調印が3月27日、大学で開かれた。式に出席した高橋実学長と高橋重雄理事長が調印書に署名した。研究所が中部地方で大学単位の連携協定を結ぶのは名工大が初めて。
研究所には80人の研究者が所属。地震、津波、高潮の被害軽減など、民間でなされていない研究を手がけている。津波や干潟を再現できる大型水路をはじめ、多くの実験施設を持っている。
「協定は近い将来に予想される東海、東南海、南海地震に備えて、沿岸の防災研究を進める目的。共同研究の推進や実験施設の相互利用などを推進していく。共同の講演会も計画している。調印式では、高橋学長が「昨年11月に新設した高度防災工学センターを中心に連携し、しっかりと成果を出していきたい」とあいさつ。高橋理事長が「防災以外にも海岸の環境問題や海洋開発にも力を入れている。その分野でも協力したい」と期待を話した。

情報処理の実用化 指紋照合装置を開発 市販化も
名古屋工業大学大学院 工学研究科産業戦略工学専攻教授 梅崎 太造氏
(平成24年2月28日 中部経済新聞 4面 抜粋)

音声・画像情報処理技術および人工神経回路網の設計技術を基盤技術とする実用化研究を企業と共同で進めている。
最初に実用化されたのは、音声認識技術を利用した難聴児用発話訓練装置である。これは大学院生のときに、聾学校の先生から依頼されて企業と共同で製作したものである。そのソースプログラムは、数社のメーカーに採用され、その中で学習研究社が「トーキングトレーナー」という名で販売した。
当時、この手の装置としてはヒットした方で、文部省の標準教材品目にも指定され、全国の聾学校の授業などで使用された。これにより、初めて産学連携、実用化および福祉分野の研究を経験できた。
次に、音声認識技術と画像認識技術を併用したアルゴリズム(指紋画像に線形予測分析技術によるスペクトル解析を適用した手法)を用いた指紋照合装置をメーカーと共同で開発して実用化した。本装置は、現在も官公庁、企業、原子力発電所等の重要施設における入退出管理装置やホームセキュリティ装置として利用されている。
さらに、この10年ほどの間に名古屋のベンチャーと共同で開発して市販化されたものに、ノートパソコンやピッチ・携帯電話などのモバイル機器に搭載された指紋照合装置がある。携帯電話の方は、残念ながら国内では販売されなかったが、巨大マーケットである国外では反響を呼んだとのことである。
インターネットセキュリティを除けば、世の中の犯罪に関する防衛は、人と車の出入りを監視できればほぼクリアできると考えている、特に指紋・静脈・顔による個人認証システム、人・車両の動体検知と計数、および車両認識の研究を中心とする安値で高精度なセキュリティシステムに取り組んで来た。
最近は、ITS・ゲーム関連・二次元/三次元精密形状計測・検査・知的ロボット関連の分野に力を入れている。
その理由はマーケットが大きく、企業と組み易い要素を持つことである。特に、三次元精密形状計測関係のテーマ数が急に増えており、研究室全体の約5割を占める。計測視野、計測速度、計測精度により、手法(レーザー切断法、空間コード化法、位相シフト法、合焦点法、共焦点法など)を切り替えている。
http://ume.mta.nitech.ac.jp」に研究成果の一部を公開している。

基礎科学で3研究所と連携 名古屋工業大学
(平成24年3月2日 日刊工業新聞 19面 抜粋)

自然科学研究機構の基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所の3研究所と連携協定を結んだ。研究者同士のネットワークを強化し、基礎科学分野の共同研究を推進する。連携協定により、それぞれの研究者や学生の交流、研究設備の相互利用などを積極化し、異分野との連携による新たな研究分野の開拓などを目指す。3研究所の研究者が名古屋工大の学生に講義を行うなど人材育成もサポートする方針。2011年から合同講演会を開いて相互の研究活動の理解を進めてきたが、共同研究を活発化するには協定を結ぶ必要があると判断した。名古屋工大はすでに物質・材料研究機構、自然科学研究機構の核融合科学研究所などと連携協定を結んでおり、研究機関との連携をさらに拡充する。
イナテックなど顕彰
永井科学技術財団 薄肉鋳造技術で
(平成24年3月9日 中部経済新聞 3面 抜粋)
永井科学技術財団(永井淳理事長・新東工業社長)はこのほど、名古屋市内のホテルで第29回永井科学技術財団賞の贈呈式を行った。財団賞は、大学教授や自動車部品メーカーの幹部ら15人が受賞した。
学術賞は、名古屋工業大学大学院の園山範之准教授がリチウムイオン電池用の電極材料開発で受賞。
リスクへの感度を高め 事態の想定を
名古屋工業大学大学院 教授 渡辺 研司氏
(平成24年3月12日 日本経済新聞(朝)27面 抜粋)
東日本大震災で同時多発的に寸断され、その影響が海外にまで及んだ日本の基幹産業のサプライチェーンは、その後もタイで発生した大規模水害により再び寸断され、大きな見直しを迫られている。その間も国内市場が縮小する一方で新興国市場の急成長と円高の影響もあり、新たな海外進出や商圏の拡大といったグローバル化の勢いは、「空洞化」を懸念している間さえないほどである。この急速なグローバル化に伴い、企業は進出先の自然災害のみならず、テロ、政治不安、労働ストライキといった多様なリスク群への感応度を上げ、様々な事態を想定しながら、断片的な情報に基づき意思決定を行い行動する演習・訓練などを重ねる必要がある。もう「想定外」を言い訳にしてはならない。
いま、あらためて問われる 住宅の耐震化
名古屋工業大学大学院 教授 井戸田 秀樹氏
(平成24年3月12日 日本経済新聞(朝)27面 抜粋)
「住宅に押しつぶされる前に逃げ出すから大丈夫」。よく耳にする耐震改修をしない言い訳です。もうじきやって来る東海・東南海地震は1年前の東日本大震災を上回る広域災害です。あなたの町も隣町も、そのまた隣町も被災地です。しばらくは誰も助けには来ません。ということは物もありません。自宅を失ったあなたを待っているのは救援物資も食料もない壮絶な避難生活です。「生き延びればなんとかなる」が通用しないのです。近年、木造住宅の安値な耐震改修工法メニューがそろってきました。行政の補助制度も充実してきています。「値段が高い」という言い訳はもう通用しません。東日本大震災に報いるため、いまあらためて自宅の耐震化について真剣に考えて欲しいと思います。
第9回キャンパスベンチャー 特別賞名古屋産業人クラブ会長賞
Nostalgic Box『想い出の宝箱』
名古屋工業大学工学部 高比良 諭さん
(日刊工業新聞 平成24年2月1日11面より抜粋)
団塊の世代の思い出は銀塩写真や紙媒体、ビデオなどに一杯詰まっている。それらアナログデータをアンドロイドアプリでデジタル化し、デジタル化した写真・文集などを管理・編集できるウェブサービスを無料で提供するビジネス。
同ビジネスは①銀塩写真・文集の有料デジタル化サービス②ビデオをムービーにするサービス③スマートフォン用「トモダチアプリ」による課金収入④電子ブック制作サービスなど4つのサービスとコンテンツ制作で構成されている。
多数保有するアナログデータのデジタル化と整理に困っている団塊世代という熟年層のニーズを解決できる。アンドロイドアプリとウェブサービスという2つの無料サービスの提供で多くの利用者が集まり、団塊世代以外のユーザー層による新たな利用法の提供が、さらに新たな利用者の増加を生む。パートナーとのアライアンス効果にも期待できる。
銀塩写真などを携帯カメラでスキャン、銀塩写真の鮮明化、元画像よりも鮮明化しない、画像検索などという技術的優位性もある。アンドロイドアプリは名古屋工業大学伊藤孝行研究室が開発した技術を核にする。
年内を目標にベータ版のアプリ配布とウェブサービスの提供を行う予定である。その実現に向けて企業と積極的な提携を結ぶ。
フィルタリングに参入 ARCHES法人向け提案 3年後売上高5億円へ
(中部経済新聞 平成24年2月2日5面より抜粋)
システム開発を手掛けるARCHES(本社名古屋市昭和区御器所町・名古屋工業大学インキュベーション施設オフィス4、桑原英人社長、電話:052・735・5844)は、ウェブ上の有害情報を自動でフィルタリングするサービスの提供を開始する。自社で開発した情報フィルタリングシステムで、SNS(会員ネットサービス)や掲示板を運営する企業向けにサービス導入を提案していく。今後、ローコストで導入できるシステムの開発も検討していくほか、東アジア圏への進出も視野に入れていく。3年後に売上高5億円を目指す。
同社は、04年8月に大学ベンチャーとして設立。11年7月の売上高約4千万。大学の研究成果と民間ノウハウの融合を目指し、ウェブ上のシステム開発を行っている。
新サービスは、ウェブ上の有害情報を、自動的にフィルタリングする。同社は、07年から名古屋工業大学の伊藤孝行教授の研究室と共同で、情報フィルタリング技術を開発。10年3月に「文書評価付与方法、プログラム及び装置」として特許を出願した。入力された単語の危険度を数値化することで、自動的に有害な文章かを分類する。
ウェブ上の書き込みなどは、これまで人の目によって、分類されていた。新サービスの導入により、運営会社は人件費の削除が期待できる。また学習機能を付与することで、日本語の変化にも対応できる。
SNSや掲示板を運営する大手IT企業に向け、サービスの提案を今月中にも始める。また、ネット経由でシステム提供するクラウド技術を活用したローコストなサービスの開発や、東アジアへの海外進出も検討。開発したフィルリング技術は、韓国語や中国語への対応も容易だという。
同社は、ウェブ上のフィルタリング市場の規模を約50億円と予測。 3年後には市場シェア10%を獲得し、売上高5億円を目指している。桑原社長は「サービス提供を通じ、ネット上の根拠のない書き込みで傷つく人が、減ることを期待している」と語る。

次は材料”変換”
(日刊工業新聞 27面 平成24年1月24日)

熱エネルギーを電気に変換する熱電変換材料について「太陽電池と組み合わせれば太陽系をより有効利用できるようになる」と期待するのは名古屋工業大学工学研究科教授の河本邦仁さん。
河本教授のグループは無機材料ビスマステルルで、太陽熱を電気に変換する技術を確立した。「太陽電池では使わない赤外線の熱を電気に変換しエネルギー効率は高い」とアピールする。
ただビスマステルルは有毒なうえ高価なのが難点。このため「無毒で安値な材料の構造を制御し、ビスマステルルより特性の高い材料を開発したい」と河本さん。次は早期の材料”変換”を目指す。

色の見分け 水が一役? 網膜のタンパク質に分子 名工大教授ら発見
(中日新聞 朝 24面 平成24年1月31日)

眼球の奥の網膜で色を感じる色覚タンパク質の中に、水の分子が含まれていることを、名古屋工業大学の神取秀樹教授(生物物理化学)や日本学術振興会の片山耕大特別研究員らのグループが発見した。米化学会誌「バイオケミストリー」電子版で近く発表する。
タンパク質には通常、水の分子は含まれていない。色を見分けるのに水が何らかの役割を担っている可能性がある。
グループは、サルの目の遺伝子から赤色と緑色を感知する色覚タンパク質をそれぞれ人工合成し、赤色と緑色の光を実際に色覚タンパク質に照射。タンパク質内に水の分子があり、色を感じたタンパク質が形状を変えて脳に信号を送る際、水の分子が振動していることを促えた。サルの色覚タンパク質はヒトとほぼ同じ構造。
光の強さを感知するタンパク質は研究が進んでいるが、色覚タンパク質の先端研究は世界で神取教授らのグループだけで、形状も詳しく分かっていなかった。神取教授は「色覚タンパク質の中で水分子がどのように働いているかを明らかにできれば、さらに色を区別するメカニズムが分かってくる」と話している。

アナログをデジタル化 写真や動画いつまでも
冠婚葬祭企業に活用呼びかけ スマホアプリ開発も
まことラボ クラウドでデータ管理
(中部経済新聞 4面 平成24年2月6日)

名古屋工業大学の大学ベンチャー「まことラボ」(本社名古屋市昭和区御器所町・名古屋工業大学内インキュベーション施設オフィス10、伊藤孝行代表、電話052・735・7968)は写真や動画を半永久的に保管するサービス「私のおもいで」事業を強化する。クラウド技術を応用し、データの劣化や紛失を防ぐ。今後、冠婚葬祭関連企業との提携も検討し、サービスの普及を図る。2年後に年間2千万円の売り上げを目指す。

同社は、09年4月に設立された大学ベンチャー企業。伊藤代表は、名古屋工業大学で情報工学の准教授を務め、クラウド技術に関する研究分野の第一人者。
新サービスは、フィルム写真やビデオテープ、8㍉フィルムなどのアナログデータをデジタル化。世界中のデータセンターで分散保管するクラウド技術を活用することで、データ劣化や紛失の恐れがなく「半永久的にデータを保存できる」という。
撮影機器や記録媒体の進歩に伴い、8㍉フィルムやビデオテープは、量販店の店頭から消えつつある。また、これまでも写真や動画をCDやDVDに保存するサービスが提供されているが、ディスク表面のコーティング劣化は避けられず、読み込み不能に陥る可能性があった。
すでにサービスの試験運用を開始。このほど、一般向けにサービスを提供を始めた。当面は、アナログの記録媒体とインターネットに対する受容力が高い、団塊ジュニア世代に向けPRする。
さらに今後は、急速に普及するスマートフォンに対応するため、専用アプリの開発も検討。葬儀会社や結婚式場などニーズのある企業との提携も模索している。伊藤代表は「長年の研究成果を社会に還元するため、サービス浸透を図りたい」と語った。

環境演出における デザイン作法 廃棄物から商品生み出す
【名古屋工業大学大学院准教授 伊藤孝紀】
(中部経済新聞 朝 4面 平成24年1月16日 抜粋)

現代社会の構造は、大量生産、大量消費によって膨大なごみ(廃棄物)を排出しています。ゴミには大きく分けて、工場や建設現場などから出る「産業廃棄物」と、それ以外の家庭やオフィスなどから出る「一般廃棄物」に分けられます。
一般廃棄物の排出量は4625万㌧(2009年度)で、国民1人1日当たり約1㌔のゴミを出している計算。これに年間4億㌧といわれる産業廃棄物を含むと、我々はいったいどれほどのゴミを出しているのか。
産業廃棄物などのゴミを、女性にも愛される商品へと転生させているのが、大須にある「MODECO(モデコ)」です。一見すると、ユーモアや可愛さがあり、使いやすそうな商品(鞄)が消費者の心を掴みます。
これら全ての商品が、工場の生産ラインから出た破材や規格外、倉庫に眠った在庫、型遅れになった素材など未利用資源を有効活用したもの。「MODECO」は、モノの生産過程や販売経路で廃棄される素材を、資源として着目しています。
また、商品を生産する精度や品質にもこだわりを持っています。全ての生産を信頼できる名古屋圏の工場で行い、高品質を担保する技術力を取り入れています。
廃材を用いたからといって、安物になるのではなく、長く使い続けられる本物のものづくりを追求する姿勢が見られます。これらの技術と素材の活用によって、トートバックからボディバック、ボストンバックやショルダーバック、リュックサックにブリーフケースと様々なニーズの鞄へと昇華しているのです。
このように生み出された商品は、言うまでもなくゴミの減量に貢献し、CO2も低排出で環境に優しく、消費者ニーズにあったものです。廃棄物を商品にする、だまし絵のようなユーモアと驚きある巧妙な(フェイク)デザインこそ、現代のゴミ問題を解決する手法の一つなのです。

ロボットスーツ 名工大開発 片まひ歩行強い味方 費用10分の1 動力なし脚を前に
(中日新聞 朝 1面 平成24年1月12日 )

動力なして、体の片側がまひした「片まひ」の人の歩行を助けるロボットスーツの試作機を、名古屋工業大の佐野明人教授らのグループが開発した。腰から下に装着して歩くと、歩幅を広げたり、脚が前に出やすくなったりする。2012年度にも福祉現場で実証実験をスタートさせる。
試作機は重さ1.5㌔の金属製。ひざの部分が折れ曲がるようになっている。
まひのある方の脚に装着すると、正常なもう一方の脚が前に進むのに反応して振子のように動作し、まひの脚を前に出す動きをする。
まひしている脚は筋肉が硬直。単に前に出るだけでは、足が地面に擦れてしまう。そこで、前に進む際に試作機のひざの部分が後ろに折れ曲がるように細工。ももが先に進み、すねがその後に前に来るようにした。実験では、試作機を使うとまひした脚のひざが30度多く曲がるようになった。
既に、動力を使って歩行支援をするロボットスーツも開発されている。試作機よりも効果は大きいが、月額10万以上ものレンタル費用が必要となる。
動力がない試作機には複雑な機械がいらないため、費用は10分の1に抑えられるという。
試作機には、斜めにしたランニングマシン上で人間とほぼ同じような形で歩ける「受動歩行」という仕組みを応用。グループは、独自に製作した受動歩行ロボットを13時間45分歩かせ、2009年にギネス世界記録に認定されている。
佐野教授は「比較的まひが軽い人は歩くのがおっくうで『寝たきり』ならぬ『座りきり』になる傾向がある。リハビリ現場だけでなく、家庭でも使える」と話す。
片まひにつながる国内の脳卒中患者は140万人にのぼる。歩行支援の潜在的な利用者となる日本の高齢者は、15年に人口の26%に当たる3300万人まで増えると予測されている。
12年度は診療報酬・介護報酬の同時改定が予定されているだけに、安値な歩行支援機に注目が集まりそうだ。

CFRPの高精度加工を実現 複雑形状に対応 炭素繊維の損傷少なく
名古屋工業大学 工学部機械工学科 助教 早川 伸哉
(日刊工業新聞 第2部 9面 平成23年10月12日 抜粋)

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の利用が航空機を中心に拡大しており、自動車への本格的な適用を目指して加工技術の研究が活発に行われている。成形したCFRPにトリミングや穴あけなどの二次加工を行う場合、現在は切削加工とウォータージェット加工が主に使用されているが、特に切削では工具摩擦が激しいとことと、CFRPに損傷が生じることが課題となっている。こうした中、CFRPを放電加工できることが明らかになった。複雑形状を高精度に加工でき、炭素繊維の損傷が少ないという特徴から、CFRPの新しい加工法として注目されている。
放電加工は加渡アーク放電の熱によって材料を溶融、蒸発させて除去する加工法である。1回のパルス放電で除去する体積が小さく、加工反力も小さいことから高精度加工や微細加工に適している。主に金属の加工に使用されているが、超硬合金などの難削剤や絶緑性セラミックス、永久磁石などといった特殊な機能材料への適用も行われている。
こうした中、放電加工によってCFRPを加工する研究が筆者らの研究グループや岡山大学の研究グループ、静岡大学の研究グループによってそれぞれ進められている。「プラスチック」という名前から絶緑体が想像されるためか、放電加工は不可能であるとこれまで思われていた。しかし、ともかく放電加工機に取り付けて加工を試みたところ、形彫り放電加工、ワイヤ放電加工とも加工できることがわかった。マトリックス樹脂は工具電極と炭素繊維の間で発生した放電の熱によって除去される。前述の絶緑性セラミックスの放電加工では補助電極と呼ばれる金属板をあてがことが必要であるが、CFRPの場合はそのような特別な工夫は必要なく、金属を加工する場合と同様に扱えばよい。
特別な工夫をすることなくCFRPの放電加工が行えた理由は、導電性を有する炭素繊維の体積割合が大きく、繊維同士がCFRP内部で導通しているからだと考えられる。金属と比較すると電気抵抗が大きいため、同じ加工条件設定では、放電電流が小さく極間電圧が大きくなるが、そのことが原因で放電加工機の制御系が誤作動する(絶縁破壊を検知できないなどという)ことはなかった。そのため加工条件を適切に選択すれば安定に加工が進行する。
ただし切削加工などと比較して放電加工の加工速度が遅いことも金属を加工する場合と同様である。そのため切削加工やウォータージェット加工を代替するのではなくそれらを補完する加工法として、複雑形状を高精度に加工できる特徴を生かした利用が考えられる。
CFRPを形彫り放電加工した際の特徴的な現象の一つとして、マトリックス樹脂や炭素繊維の成分であるカーボンが工具電極に付着することが挙げられる。通常の形彫り加工では、加工液である油が熱分解されて生じたカーボンが工具電極に付着することで電極消耗が抑えられる。それに対して筆者らの研究グループでは加工液にイオン交換水を使用してCFRPの形彫り放電加工を行い、電極消耗率が1%以下のいわゆる低消耗加工が実現されることを報告している。
今後はより高強度で導電性にも優れたCFRPが登場し、放電加工が活躍する場も広がると予想される。そのためCFRPの加工に適した加工電源や加工機の制御系を開発し、治具なども含めた加工技術を確立することが望まれる。

冬飾る 産学連携の灯
名工大とアスナル金山 無機ELで飾り付け
(中部経済新聞 15面 平成23年11月11日)

冬の名古屋を彩って・・・。
アスナル金山(名古屋市熱田区)に無機ELを用いたウインターイルミネーション「天空のシャンデリア」が登場した。
アスナル金山と名古屋工業大学が産学連携。同大学大学院伊藤孝紀准教授が監修し、学生が幾何学モチーフにデザインした。
節電を意識し、LEDよりも省エネである無機EL100枚を使用。無機ELは厚さ0.3~0・7㎜と非常に薄く衝撃や振動に強いため、EL自体を加工している。
イルミネーションの点灯は午後5時から午前零時まで。来年2月14日まで行う。

名古屋銀 名古屋工業大学と産学連携
次世代自動車分野など幅広く
(金融経済新聞 4面 平成23年11月21日)

【名古屋】名古屋銀行は9日、名古屋市昭和区にキャンパスを構える国立大学法人・名古屋工業大学と「産学連携に関する基本協定書」を締結した。
調印式は名工大の会議室で開かれた。高橋実学長は「研究分野として、重点的にライフサイエンスを強化しているとともに、次世代自動車の研究と幅広く展開している。 名古屋銀行は地元の中堅・中小企業とのネットワークが強く、今回の提携は地域の活性化につながる」と提携の趣旨を説明した。
名古屋銀は医療・介護分野などを成長分野としている。簗瀬悠紀夫頭取は「国内マーケットは縮小傾向にあり、取引先の海外進出は課題だ。技術力のあるところが進出しやすい。当行はニーズの接点作りを担いたい」と抱負を述べた。
名工大は大垣共立銀行や東海地区信用金庫協会などと協定を結んでおり、金融業界との提携は今回が7件目。また名古屋銀は大学との提携が4校目となる。同行と名工大にはビジネス商談会でのブース出展など、以前から交流があった。

名工大「翼会」希望の旅立ち
航空工学科OBが解散宣言 座談会、9人思い出語る
(中日新聞 (朝) 25面 平成23年11月27日)

名古屋工業大学に終戦直後まで9年間だけあった航空工学科の同窓会「翼会」が解散を決めた。
航空工学科卒業生の男性9人が「発展的解消」を記念した座談会を名工大で開き、戦中だった在学当時の思い出を語り合った。
航空工学科は戦争の規模拡大で航空戦力の拡充が叫ばれる中、名工大の前身「名古屋高等工業学校」に1939年(昭和14)年4月にできた。名古屋大より一年早く、国内二番目の開設だった。その後、航空機科や第二類機械科と改称し、終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)による航空機製造禁止を受けて廃止された。
この間、540人が入学し、421人が卒業した。しかし、戦争による学生短縮や勤労動員で三年間のカリキュラムがしっかりと守られたことはなかったいう。
廃止後も年二、三回集まり、会合を開くなどして卒業生の親睦を図ってきたが、高齢化が進み、定期的に総会を開くことが難しくなっていた。
22日の座談会に出席した9人は82~89歳の四~七期生。発起人の三浦芳郎さん(85)=名古屋市瑞穂区=が「座談会を一つの区切りとしたい」と解散宣言した。
出席者らは、航空機増産で工場に駆り出されたことや、空襲で風洞実験室が燃えたことなどを順に話し「名工大に航空科を再建してほしい」「この大学に宇宙開発の講座ができたらうれしい」などと言い、後輩たちに希望を託した。

新潮選書
利他学  小田 亮 著 (本学 つくり領域 准教授)
(日刊工業新聞 20面 平成23年12月20日)

利他・・・他人のためを第一に考えること。大災害などが発生すると、被災地には国内外を問わず、自治体・企業・団体などから個人に至るまで、大小、有形・無形の支援の手が差し伸べられる。人はなせ、他人を助けるのか。
本書は、このような人間の行動に焦点を当てる。人間の利他性について、生物学、心理学、経済学、哲学といったさまざまな分野における研究結果を紹介していく。
なぜ、人間はかくも利他的なのか/何が利他行動を起こさせるのか/なぜ利他行動が維持されるのか/「やり手」と「受け手」のダイナミクス/利他性はどこから来たのか/利他性はどこへ行くのか・・・・・・が主目次。(新潮社刊=03・3266・5111、四六判、256㌻、1260円)

異なる分野融合 新技術への近道
(日本経済新聞  朝39面 平成23年12月21日)

「新技術を開発する近道は、異なる分野の技術を融合することだ」。20日、名古屋工業大学主催の特別講演会でスピーチした経団連の米倉弘昌会長はこう強調した。
社長だった当時の住友化学は、殺虫剤の製造技術と合成繊維の加工技術を組み合わせ、マラリアを媒介する蚊を防ぐ殺虫成分が含まれた蚊帳の開発に成功したという。
こうした取り組みを産業界全体に広げれば多くのイノベーションを生み出せると指摘。「海外の企業や大学に門戸を開いて人材交流を進め、画期的な技術が生まれやすい土壌を作ることが重要」と訴えていた。

牡鹿半島で高台移転支援
名工大の建築学生チーム 住民の声聞きとり計画案
(読売新聞(朝)29面 平成23年12月31日)

津波で壊滅的な被害を受けた宮城県石巻市の牡鹿半島で、建築を学ぶ全国15大学の学生らでつくる支援グループ「アーキエイド」が、住民の要望を聞き取り、復興計画に反映させる手助けをしている。東海地方から唯一、参加した名古屋工業大学(名古屋市昭和区)の学生らは住民の移転計画に向けて、年明けから市と本格協議を始める予定で、「少しでも早くまちを再生させ、住民の元気を取り戻したい」と張り切っている。
「長く、海とともに生きてきた。つらい思いはしたが、やっぱり海の見える場所がいい」。先月中旬。牡鹿半島西側の福貴浦地区で、名工大のチームから移転計画案の説明を受けると、住民らは食い入るように地域の模型を見つめた後、笑みを見せた。
工学部の北川啓介准教授(37)と学生、OB計6人の支援チームは今年4月から、牡鹿半島の福貴浦と鹿立屋敷の2地区に入り、ボランティアで被害状況の把握と住民への聞き取り調査を開始。カキ養殖が盛んな両地区では、住民の大半が漁業で生計を立てていたが、津波で自宅のほか、養殖イカダや加工工場を失い、46世帯のうち28世帯が仮設住宅での生活を強いられている。
チームはこれまで10回以上、現地入りし、中学校などに寝泊まりしながら、住民から話を聞いて、5,6世帯ずつを海岸地区から山の中腹付近へ分散・移転させる計画素案をまとめ、今月27日、石巻市に提出した。
聞き取りで住民からは「海との生活を取り戻したい」という声が多く、鹿立屋敷地区行政区長の平塚敏範さん(57)も、「3代、4代にわたって暮らしてきた土地。市の中心部へ引っ越した若者たちが帰って来られるような街に戻したい」と言う。このため移転先は、再び大地震があっても津波に襲われない山奥ではなく、高台でも海に近い場所を探して歩き、太陽光熱など自然エネルギーを活用する復興住宅も提案している。
チームリーダー役の名工大4年・坂口大史さん(26)は「建築家を目指す一人として、まちづくりという点から手伝い、一刻も早く再生させたい」と話し、同・山田実加さん(22)も、「住民から『あんたに任すよ』と言われた時は本当にうれしかった。卒業しても復興住宅が完成するまでかかわっていきたい」と意気込んでいる。
学生らの姿に北川准教授も「今回の経験は大きな財産で、将来、大きな災害が起きても彼らが中心となって町の再生を果たしてくれるはず」と期待を寄せる。
石巻市内で高台への移転が必要な場所は現在66か所。市復興対策室は「職員だけではとても回りきれず、支援チームが住民の意見を聞いて移転計画案を作ってくれて本当にありがたい」と話している。市では今後、支援チームの計画案を基に現地調査を行った上、造成、道路整備などを経て復興住宅の建設に取りかかる。

再生促進へ新素材 手術で開けた骨の空洞 米での臨床試験へ
(中日新聞 (朝) 30面 平成24年1月6日)

椎間板ヘルニアや骨肉腫などのがんの手術で骨に開けた空洞に詰め、早期の再生を促す綿状の新素材を、名古屋工業大の春日敏弘教授らのグループが開発した。研究レベルでは紙状の素材も同時に完成。2012年中に米国で臨床試験をスタートさせる。
現在の医療現場では、開いた穴に本人から取った骨を整形して詰める方法が一般的だ。しかし、患者に負担がかかるうえ、骨は硬くて整形が難しく、穴にうまく合わないため空洞が残ってしまう恐れがあった。
新素材には骨の原料のカルシウムと細胞を活発に働かせるケイ素などを使用。材料を混ぜ合わせて、通常の綿繊維の10分の1の太さに相当する直径10㎛(1㎛は千分の1㍉)~15㎛の糸状に加工し、紙や綿のようなシート状に整える。
新素材の繊維はしっかりと空洞を埋められると同時に、押し込んでも再生された細胞が入ってこられるわずかな隙間が残る太さ。実際に使った場合には体内で徐々に溶けて最終的にはなくなってしまう。
ウサギを使った実験では、自分の骨で空洞を埋めた際と同じ四週目で再生が始まり、素材は半年で体内から消えた。セラミックを活用する素材もあるが、再生開始までに二~三カ月も必要となるうえ、値段が新素材の倍近い。
春日教授は「高齢化が進む日本でこそ骨再生の技術が重要だ」と強調しているが、認可に十年近くかかるため、米国での臨床試験を選択した。「米国なら臨床試験をしながら販売もできる。本当は日本で臨床試験をしたかった」と話している。

企業の底力未来を作る 新産業生育へ  健康分野・ロボットに期待
(日本経済新聞 平成23年10月28日)

自動車産業を基軸に発展してきた中部経済だが、安定した持続的成長を目指すうえで新たな産業の柱を育成する機運が高まっている。
名古屋工業大学の佐野明人教授らが開発した「2足運搬ロボット」は、モーターなどの動力を使わずに人が押すだけで2本の足で歩く。「受動歩行」と呼ぶこのユニークな仕組みは「人間の実際の歩行に近い」(佐野教授)ことが特徴だ。
2足歩行するロボットは数多く開発されているが、佐野教授のロボットは足を動かすのに必要な力が従来の10分の1程度で済むという。
2足歩行は車輪と比べて段差や溝などに強い。この長所を生かすため、2本の足の脇に籠を取り付けた2足運搬ロボットを開発した。実証実験として9月から岐阜県中津川市の栗農家の収穫作業で実際にロボットを試してもらっている。「より効率的で人間の動きに近い自立歩行ロボットを作りたい」。佐野教授は今後も受動歩行の研究を続ける考え。
また、高齢化社会を迎える中でヘルスケア産業にも期待が集まる。中部経済産業局は9月、医療・介護、健康関連などヘルスケア産業振興のための報告書をまとめた。産学官の連携を探るために「中部・新ヘルスケア産業フォーラム」を今年度中に設置し、新製品・サービスを生み出す環境を整える。
中部地方には医療用カーテル大手の朝日インテックなど、ヘルスケア関連の有力企業が少なくない。中部経済産業局は5県(愛知・岐阜・三重・石川・富山)の関連市場規模が2020年に10年比で2.6倍の8兆7千億円に育つと期待している。

共有自転車 マナカで便利 「ピッ」個人認証と決済 名工大が実験
(中日新聞 平成23年10月12日)

拠点を設けて共用自転車を貸し出す「コミュニティー・サイクル」にIC乗車券「manaca(マナカ)」を導入する実験を、名古工業大学の伊藤孝紀准教授と駐輪場管理会社「蔦井」(名古屋市西区)が十一日、始めた。個人の認証と決済の両方に電子マネーを使うのは全国初の試み。
伊藤准教授は「実験がうまくいけば、コミュニティー・サイクルの名チャリ(名古屋市)や同じような取り組みを考えている自治体に導入を訴えていきたい」と話している。
名工大に貸し出し・返却拠点を二カ所設置。拠点でマナカを所定の位置にかざすと鍵が外れて自転車が借りられ、利用後にどちらかの基地に返す仕組みだ。実験ではお金は取らないが、料金は借りた時間に応じて加算される。
電子マネーは身元確認が難しく「乗り逃げ」の恐れがあるため、利用者登録をする際に携帯電話の番号を登録してもらい、ある程度の本人確認ができるよう工夫した。
実験には学生と大学職員計二十人が協力。十一月末までの二か月間実施し、集まった情報を基に課題を洗い流す。来年六月には学外にも基地を設け実験を広げる方針だ。
「蔦井」は名チャリの社会実験にも参加しており「電子マネーを使えるようにしてほしい」との声があったことから共同実験を計画した。
伊藤准教授は「こうした取り組みは環境保護にも有益。電子マネーでさらに取り組みが広がればうれしい」と話している。

結晶構造解析で新手法 誤差織り込み正確に 名古屋工大など
(日刊工業新聞 平成23年10月17日19面 )

【名古屋】名古屋工業大学セラミック基盤工学研究センターの井田隆准教授と物質・材料研究機構量子ビームユニットの泉富士夫特別研究員らのグループは、正確さを高めた結晶構造解析手法を開発した。計測値と理論値の誤差を織り込み構造モデルを推進することで、従来より実際の構造に近い推定ができる。金属やセラミックス、鉱物、医薬品などの設計や品質管理のレベル向上につながる。
同グループは、粉末X線回折装置による計測値から大まかな構造モデルを構成。それを基に計測値の実現確率が最大となるようにモデルを最適化する最尤推定法を用いて理論値との誤差を推定し、誤差を織り込んだ構造モデルを推定する。誤差とモデルの推定を回数繰り返すと数値が固定されるため、その固定数値によるモデルを解析結果とする。
実際に硫酸鉛や硫黄バリウム、フッ素アバタイトの構造を解析したところ、より正確な結晶構造が推定できた。これまで主流の解析手法であるリートベルト法は、誤差を正しくとらえて推進するのが難しかった。

球状のカーボンナノホーン 大量に均一合成 名古屋工大など
アーク放電条件を制御・一定化 電極・ガス貯蔵材に応用
(日刊工業新聞 平成23年9月26日15面 )

【名古屋】名古屋工業大学工学研究科の林靖彦准教授と環境・エネルギーナノ技術研究所(長野県池田町)の五井野正取締役らの研究グループは、直径20㌨㍍(ナノは10億分の1)の球状カーボン(S-CNH)の大量合成技術を開発した。水中アーク放電装置の放電条件を制御して一定化させることで、サイズがそろったS-CNHを8時間で1㌔㌘合成できる。高性能な電極材料やガス貯蔵材料などへの応用が期待される。
同グループはアーク放電の電圧や電流、カーボン電極同士の距離、不活性ガスの流量をきめ細かく制御してこれらの放電条件を一定化させることで、S-CNHのサイズを均一化した。電圧や電流などを調整すれば直径を20㌨-100㌨㍍のサイズでそろえられる。
従来のアーク放電でのS-CNHの合成は、合成が進むとカーボン電極の長さが短くなって電気の抵抗や電流が小さくなるなど放電条件が変化するため、均一サイズの大量合成は難しかった。合成スピードも遅く、放電条件を制御しない場合の合成量は8時間で10㌘程度だった。
S-CNHは球の表面に多数の円すい状ホーンが形成されたカーボン材料。導電性などに優れており
S-CNH自体でキャパシター用などの電極材料になるほか、ホーンの先端に白金などの金属粒子を接合させれば、燃料電池用電極材料にもなる。また水素吸着合金を接合すればガス貯蔵材料になるうえ、樹脂やゴム材料に導電性を持たせることもできる。
同グループは、カーボン電極に金属粒子を混合したり塗布したりして放電することで、S-CNH合成と同時に金属粒子をホーン先端に接合した。従来はS-CNH合成後に金属溶液と混合することで接合しており、手間がかかったという。
すでに電機メーカーや樹脂材料メーカー、繊維メーカーなど国内外50社に今回合成したS-CNHをサンプル出荷した。今後は装置の複数台接合や装置内の電極数増加などでさらに量産するための技術の確立を目指す。

2足歩行の運搬ロボ 名古屋工大開発 初速押し出し動力不要
(日刊工業新聞 平成23年9月26日15面 )

【名古屋】 名古屋工業大学工学研究科の佐野明人教授らの研究グループは、モーターなどの動力不要で2足歩行する運搬ロボットを開発した。手押し車のように後ろから押すだけで足を振り出す受動歩行ロボットで、ひざ周辺に荷物用かごを備えた。最大20㌕の荷物を搭載でき、農作物の収穫作業などでの実用化を目指す。
同ロボットは、ひざ関節を持つ2本足のみの構造。下り坂は重力利用して足を振り出すため初速を与えればロボット単独で歩行できる。平地や上り坂は人間が押す力を必要とする。これまで研究していたのは4本足だったが操作性向上のため2本足とし、かご設置用のフレームなどを加えて構造を強化した。小さな段差や溝を乗り越えられるほか、プログラムが必要なモーター制御のロボットが苦手な不整地を歩行できる。
同グループ2009年に受動歩行ロボットのギネス世界記録となる13時間45分の連続歩行を達成した。今後実用化に向けてより効率的な歩行システムの開発を目指す。

30%節電 断熱フィルム 窓に貼り付け 名工大が開発
(読売新聞 平成23年8月31日(朝)38面 )

名古屋工業大学(名古屋市昭和区)は30日、藤正督教授(47)らの研究グループが、部屋の窓に貼るとエアコンの消費電力量を約30%節電できる透明の断熱フィルムを開発したと発表した。藤教授によると、断熱性と高い透明性を両立させたフィルムは世界初という。
研究グループはガラスの主成分で、断熱性の高い「シリカ」に着目。内部が空洞で外径が50㌨・㍍(ナノは10億分の1)のシリカ粒子をプラスチック樹脂に均一に混ぜ、厚さ10㍃・㍍(マイクロは100万分の1)の透明な断熱フィルムを作ることに成功した。フィルムは熱を90%遮断する一方、光を95%通すことができるという。
また、窓ガラスにフィルムを貼った部屋と、貼らない部屋を用意し、エアコンの設定温度を25度にした実験では、フィルムを貼った部屋は、貼っていない部屋より室温の変化が小さく、24時間の消費電力量を約30%節約できたという。

中部経済産業局 地域連携BCP策定へ 新たな産業防災・減災を考える研究会
(日刊建設新聞 平成23年8月5日7面 抜粋)

中部経済産業局は3日、災害に強いものづくり中部の構築に向け、産学官で組織する「東海地域の新たな産業防災・減災を考える研究会」(座長・渡辺研司名古屋工業大学大学院工学研究科教授)を発足させた。大地震などの広域災害では、自助による企業単位の事業継続計画(BCP)だけでは不十分であることが想定されるため、企業や自治体、住民など地域単位の共助による「地域連携BCP」の策定を目指す。経済産業省では中部が初めての取り組み。

車内の3歳児13分で熱中症 放置は絶対ダメ 名工大准教授グループ解明 大人は1時間超

(中日新聞 平成23年8月8日(朝)1面)

自動車内など太陽が差す気温45度の環境に三歳児を放置した場合、わずか13分で熱中症(脱水症状)になる可能性があることを名古屋工業大学の平田晃正准教授、金沢医科大の佐々木洋主任教授らのグループが、コンピューターを使ったシュミレーション実験で突き止めた。米科学誌「電磁科学アカデミー」に近づく発表する。
熱中症は体重の3%相当の水分が失われると発症するとされている。大人でおおよそ2㌔、三歳児で400㌘となる。熱中症のの人体実験が倫理的に難しいため、これまで詳しい資料はなかった。
屋外の気温が20度台後半でも、車内など密閉された空間では、45度に、気温が30度を超える50度に上がることもある。平田准教授は、「自動車内に幼児を放置する危険性をあらためて示す結果」と説明している。
グループは、コンピュター内に再現した人体のモデルに発汗量や体温上昇などの情報を入力して実験。三歳児は太陽光による体温の上昇こそ大人より少なかったが、外気温の影響を受けやすく、40度の際には一七分で熱中症症状になった。一方、大人は45度に1時間以上おいても熱中症にはならなかった。
幼児は体重当たりの体表面積が大きく、多くの熱を早く吸収する。さらに、汗腺数が250万と大人と変わらないことから発汗が多く、体重の3%分の水分が大人より早く失われることが分かった。

農薬・医薬の基幹物質 名古屋工大が触媒開発 高効率合成(日刊工業新聞 平成23年7月21日(朝)29面)

【名古屋】名古屋工業大学工学研究科の柴田哲男教授らの研究グループは、農薬や医薬の基幹物質でフッ素化合物の一種であるトリフルオロメチル化合物を効率よく合成できる触媒を開発した。炭素や窒素などで構成する有機触媒を、反応を促進しやすくする相間移動触媒として合成することで、工程を大幅に削除できた。農薬や医薬品の製造コストと製造時間の削減につながる可能性がある。
トリフルオロメチルに有機物のイソキサゾールを混合すると、トリフルオロメチル化合物のトリフルオロメチルイソキサゾリンが合成できるが、イソキサゾールの安定度が高く、混合しにくい。このため同グループは、混合しやすくしつつ、かつ直接合成できる材料の組合せを求めた。その結果、ニトロにイソキサゾールを結合させたうえで、トリフルオロメチルトリメチルシランや、シリコン、ケイ素で構成させた試薬、炭素と窒素の有機触媒、酢酸ナトリウムを混ぜるとスムーズに合成できることが判明。
混合の過程ではまず有機触媒がナトリウムを活性化する。その活性化によりナトリウムが試薬のケイ素にぶつかることでトリフルオロメチルトリメチルシランが試薬から単独で抜けやすくなり、ニトロイソキサゾールと合成されると見られる。
従来トリフルオロメチル化合物は、合成素子となる環状化合物の合成など数段階の工程を経たうえで最後にトリフルオロメチルを含んだ物資を混合するなど手間と時間がかかっていた。直接合成できる触媒の開発で、農薬の殺傷能力や地中分解性の改良、医薬品の副作用の改善などが図りやすくなるという。
今回の研究成果は、独化学会誌アンゲヴァンテ・ケミー電子版に掲載された。
同グループはトリフルオロメチル化合物を高効率に合成する触媒として、今回開発した触媒のほか、樹木のキナの皮に含まれる成分のキナールアルカロイドによる有機触媒や、銅とパラジウムによる金属触媒を開発した。今後農薬メーカーや医薬品メーカーとの共同研究につなげる方針。

名工大に研究施設 省エネ・小型化向き半導体
パナソニックなど産学官で
(日本経済新聞 平成23年7月28日(朝)37面)

名古屋工業大学と中部経済産業局は27日、名工大に「窒化物半導体マルチビジネス創生センター(仮称)」を設立すると発表した。事業規模は22億7000万円で、2013年3月に完成する予定。窒化とガリウムの化合物からなる半導体を用いた電力制御に使うパワー半導体の実用化を目指し、パナソニック、住友化学、太陽日酸といった13社とともに、産学官で研究開発をする体制を構築する。
同センターは国の「イノベーション拠点立地支援事業」に基づき整備。資金の最大3分2を国が補助する。名工大はシリコン基板上に極薄のガリウムナイトライド(窒化とガリウムの化合物)の膜を成長させる技術を持つ。この技術を核に関連する装置、材料、電子部品といった分野の企業が連携し、実用化に向けて研究開発を進める。
窒化物半導体は現在主流のシリコン半導体に比べ性能が高く、省エネ・小型化に向く。低コストで製造できる利点もある。家電製品やパソコン、電気自動車への採用が期待されている。

古川飛行士の宇宙ニュース 日本人の腕を実感
(日本経済新聞 平成23年6月27日(朝)11面)

ロシアの「ソユーズ」宇宙船の打ち上げから約2時間後、小さな窓から初めて見たのは地球の緑で青く輝く大気層だった。その美しさに感動するとともに、我々の大切な地球は大気に守られていることを実感した。
国際宇宙ステーション(ISS)は大きい。ジャンボジェット機以上のスペースがあり、そこに6人で住み実験を行う。無重量では空間を3次元的に使えるので一層広く感じる。特に日本の実験棟『きぼう』の広さ、清潔さ、清寂さに驚き日本人の腕の高さを感じた。
ISSに到着し、週末を使って無重量環境やISSに体を慣らした後、6月14日からから早速、日本の実験に取り組んだ。「微小重力環境を利用した2次元ナノテンプレートの作製」という、名古屋工業大学の先生方のテーマだ。
実験ではナノ(㌨は10億分の1)メートルサイズのペプチド分子(アミノ酸がつながってできた分子)を基板上に配列させる。微小重力の効果で、ナノサイズのきれいな凹凸のある基板ができる。
地上に持ち帰ってナノサイズの凹凸のついた鋳型を作り、それをもとに品質の良い窒化ガリウムの半導体単結晶基板を生産する予定だ。こうして作った半導体基板はパソコンや携帯電話の部品に利用が期待でき、地上で作ったものに比べて良質なので高性能化などを狙える。
当初、宇宙酔いによる気持ち悪さ、体液シフトによる頭の芯の重さ、顔のむくみが予想以上で大変だったが1週間を過ぎた頃から急激に良くなった。脳が無重量環境に適応する過程で起きただけで心配はいらなかった。

名古屋工業大学が北京事務所開設 初の海外拠点
(科学新聞 平成23年7月1日6面)

名古屋工業大学は同大学初の海外拠点となる北京事務所を6月27日、北京化工大学内に開設したと発表した。所長には藤正督教授(セラミックス基盤工学研究センター長)が着任。国際情報収集、優秀な人材確保を目的に進めている海外拠点構築の第一歩として位置付け、今後も欧州や東南アジアなど世界各国へネットワークを拡大していくとしている。
同大学は現在、24の国との地域、62の大学及び研究機関と学術交流協定を結び、約400人の留学生を受け入れている。そのうち中国からは203人で、研究者も多く受け入れていることから中国を最重要地域と位置付けている。今年度中には、名古屋工業大学内に北京化工大学の海外事務所を設置する予定。

【名古屋工大】 動力源持たず倒れにくい 二足歩行ロボ 体重移動で前進
(日刊工業新聞 平成23年5月31日17面)

【名古屋】名古屋工業大学工学研究科の石野洋二郎教授らの研究グループは、動力源を持たない人間搭乗型二足歩行ロボットを完成した。搭乗者の体重移動に伴ってロボットの重心を移動させながら前進する仕組み。倒れにくい構造で安全性が高く、遊具や介護などの用途での実用化を目指す。
同ロボットは足の裏の台形部分で軸を設定した「ジクザク平面ローラー」という方式を使って歩行する。前足の台形部分の後方の一辺と、後ろ足の台形部分の前方の一辺が一直線上に並び、それを軸とする。搭乗者が体重移動するロボットの重心が後ろ足から前足に移り、前進する。2010年10月に半歩進む構造ができていたが、その後研究を進め、足を外側に傾けて前方に動かしやすくして連続歩行を可能にした。
ボディーはステンレスパイプを溶接して組合せた。高さは2.5㍍、重さは81㌕。動力源や歩行制御システムを持たないため、製作費は約10万円に抑えられた。
重心移動時に前足で全体を支える構造にしてあり、倒れにくい。公園などで子供が乗る遊具や、歩行の仕組みを義足に応用するなどして実用化を図る。

日本ガイシ 名古屋工業大学と研究所
半導体・電池材料を開発 (日刊工業新聞 平成23年5月31日17面)

【名古屋】日本ガイシは30日、名古屋工業大学と連携して同大学内に、次世代半導体材料と次世代電池用材料を研究開発する「日本ガイシイノベーション研究所」を設立したと発表した。材料、デバイスなど異なる分野の5人の教授、准教授の研究室と日本ガイシの4研究部門が連携。2014年3月までに、次世代半導体材料と次世代電池用材料に関して製品化の可能性を探る。産学が連携し、研究開発を迅速化するのが狙い。
研究するのは、新たな結晶育成技術によるレアメタルを使用しない次世代半導体材料と、リチウムイオン電池よりも容量の大きい次世代電池用材料。名古屋工大が先進的な研究と知識を、日本ガイシが実用化技術をそれぞれ提供し、基礎研究から量産技術までを一貫として研究開発する。
同研究所は名古屋工業大学領域長の森秀樹教授が研究所長を、日本ガイシ研究開発本部の松廣啓治理事が副所長を担当。テーマごとに毎週会議を開き、研究を進める。

アナログ回路で雑音を消去
名古屋工業大 電気電子工学科 加藤正史准教授 (中日新聞平成23年4月26日(朝)12面)

アナログ回路で雑音を打ち消す技術の開発に成功した、工場や掃除機などの騒音を取り除くことに応用が期待されている。研究成果はオランダの学術雑誌「応用音響」で紹介される予定だ。
新技術は、雑音をマイクで拾い、アナログの回路でその音と逆の波をつくってスピーカーで流し、波を打ち消させて無音にする。アナログ回路で比較的大規模な「音消し」ができる技術は世界初だ。
「デジタルばかりが注目されるが、音や色など人間が感じるのはアナログ」と話す。
デジタル技術は複雑な情報処理には向いているものの、簡単な情報にはアナログ技術を活用した方が処理速度が速くなるという。
今回も、音をデジタル信号に変換しない分、処理速度を上げることができた。消えるはずの音が消えず、技術完成までには7~8年間、何度も装置を組み立てる試行錯誤を繰り返してきた。
「アナログは絶対に必要な分野。デジタル信号に変換する際でも、アナログの知識は不可欠。」 今後はこの消音技術でマイクのハウリングを解消する研究に取り組む。
「音だけでなく、太陽光から水素をつくったり、電気の周波数を変えたりする半導体の研究もしています。むしろ、そちらが本業です」。研究が社会の役に立つことがやりがいだ。
【かとう・まさし】
愛知県立名東高校を卒業後、名古屋工業大学に入学。同大学院を経て2008年から現職。 名古屋市千種区在住。35歳

生産の流れ止めるな 名工大 経済復興へ緊急講演会 (中日新聞平成23年4月14日(朝)16面)抜粋

東日本大震災を受け、名古屋市昭和区の名古屋工業大学で13日、「経済復興のための提言」をテーマに緊急講演会が開かれた。名工大の渡辺研司教授が「生産の流れを止めてはいけない」と訴え、企業や行政の関係者ら150人が受講した。
渡辺教授は企業の災害対策を研究。東日本大震災後に被災地で現地調査した。岩手県でおむつの素材を製造する企業が操業できず、全国的な生産が一時滞ったことを確認、。
「企業は予備の生産工程を確保。行政はその工程が早く復活する支援方法を考えるべきだ」と助言した。

メイちゃん 名工大案内

正面入り口に画像板 表情交え音声応答 『図書館は?』『正面から見ると右前』 (中日新聞平成23年4月7日(朝)17面)

「図書館はどこ?」と尋ねると「正面から見ると右前」と音声や地図で案内してくれる画像案内板が、名古屋工業大学(名古屋市昭和区)の正面入り口にお目見えし、6日、記念式典があった。
案内板は2.2㍍四方で、手前に音声を拾うマイクがある。名工大にちなんで名付けられた「メイちゃん」という等身大で立体的に見える女性が映し出され、身ぶり手ぶりや表情を交えて質問に返答する。
学内の建物案内のほか、来校者が「自己紹介をお願いします」と話し掛けると「案内を担当させていただくメイです。」と返事。画像に映る学長を「その写真のおじさんは?」と聞けば「名工大の学長の髙橋実先生です。」と答える。
案内板設置に当たっては、名工大国際音声技術研究所の徳田恵一教授、李晃伸准教授らのグループが開発した音声合成や音声認識技術を活用。メイちゃんは六万語の単語を認識でき、あらかじめ入力された情報を基に受け答えする。入力情報を増やせば、受け答えの種類をさらに多くすることができる。設置までの費用は千五百万円。
式典で髙橋学長は「これからもこういった新技術を開発していきたい」と述べた。徳田教授は「役所内やテーマパーク内の案内など、活用できそうな場所は多いが、皆さんで新たな活用方法を考えてもらえたらうれしい」と話している。

静電気しびれる謎解き 電磁波光速で全身駆け巡る (中日新聞平成23年3月9日(朝)1面)

静電気を指先でビリッと感じると、電磁波が光速で体の表面を駆け巡っていく。名古屋工業大学大学院の平田晃正准教授(情報工学)や藤原修教授らのグループは、静電気で電磁波が人体に流れる経路を突き止めた。米電気電子学会誌の電子版に8日、発表した。
静電気を指先で感じると電磁波が流れることは予想されていたが、全身を巡ることは知られていなかった。平田准教授は「今後、手を触れただけで通過できる改札の開発や、静電気による電子機器の誤作動防止などに役立つ可能性がある」と話している。
研究グループはまず、脳や臓器、筋肉など精密な構造をもったコンピューター内の人体モデルを活用。外部からの刺激に対し、実際の人間と同じ反応が出るように設定した。
人体モデルに静電気を加えると、静電気がほぼ光速の時速10億㌔㍍で体の表面を伝わった。指先から腕、胴体を通り、地面に引き寄せられて足に伝わり反射。今度は上に向かい、後頭部から空気中に発射されていった。静電気の発生から放出までの時間は約1億分の1秒だった。
その後、実際に人体でも検証。電磁波が通る体の部分に計測装置を付けると、コンピューターと同じ結果が出た。これまで、人体を使う実験だけでは体に付ける計測装置の数に限界があり、正確な経路はつかめなかった。

独自の歩行機構 考案 重心移動で歩く 搭乗型二足歩行ロボット

「ジクザク平面ローラー」 安値な材料で高い安定性 (日刊工業新聞平成23年2月7日23面)

二足歩行ロボットと言えばホンダの「アンモ」に代表されるように、モーターやセンターなどを駆使して歩行を制御するタイプが主流だ。ところが名古屋工業大学石野洋二郎教授らは、まったく違った概念で動く簡単構造の二足歩行ロボットの開発を進めている。人間が乗り込むタイプで、人の体重移動による重心の移動で歩行するユニークなロボット。「横には倒れない」(石野教授)という高い安定性を持つため、将来は児童らに楽しんでもらう遊具などへの応用を目指す。

試乗で注目集める 2011年11月。名古屋工業大は名古屋市立大学を共同で研究成果を披露するイベントを名古屋市内で開いた。そこで、とりわけ注目されたのが石野教授らが開発を進める搭乗型二足歩行ロボットだ。ステンレス製のパイプでつくられた高さ2.5㍍、幅1.2㍍、重量81㌕。人間は立った状態で搭乗する。 だが、このロボット、イベント出展時も現在もまだ半歩しか進めない状態だ。それでもブースに訪れた老若男女が試乗を楽しんだ。「(元デンソー会長・社長の)石丸典生さんに、おもしろいと言ってもらえたことが特にうれしかった。」と石野教授は笑みを浮かべる。

独自の歩行方法 石野教授らは「ジグザグ平面ローラー」と名付けた独自の歩行方法を考案した。その仕組みはこうだ。 足の形は台形で、後ろ足の前方の一辺と、前足の後方の一辺が一直線上に並ぶ構造をしている。それを軸にして搭乗した人間が、体重移動させると後ろ足から前足に重心が移る。この行為を繰り返せば駆動源がなくても体重移動だけで進んでいけるというわけだ。

連続歩行目指す 連続歩行を可能にした後は、電気モーターなどの駆動源を搭載して、搭乗した人間が体重移動をせずに立っているだけで重心が移動するようにし、歩行できるようにする予定。さらに風力による駆動の実験も行う方針。

ロボット完成後は、各種イベントなどに積極的に出展し、認知度向上を図るつもり。それと平行してロボットの製造・販売を手がけてくれる企業を募る方針だ。

一方で、ジクザク平面ローラーの機構自体をほかの用途に応用できないかも模索していく。

動脈硬化 早期に発見  逆転の発想で血管拡張 名工大が新測定法 4年後実用化へ(中日新聞平成23年1月6日(朝)1面)

心筋梗塞や脳梗塞などにつながる動脈硬化の進み具合を正確に計測する方法を名古屋工業大の松本健郎教授(生体力学)らのグループが開発した。密閉された箱に腕を入れて空気を抜き高血圧のような状態にし、超音波で血管を測定する。2015年に計測器の実用化を目指している。
動脈硬化では、体内を流れる動脈の壁の弾力性が失われる。この結果、血管内にプラークと呼ばれる「あか」がたまる。これが血管をふさぐことで血流が停滞し、心臓や脳などに重病を引き起こす。
血圧が80~120と普通の状態で超音波検査した場合、血管が硬化しかけていても「血管が頑張る」(松本教授)ため、初期段階だと兆候が表れない。
初期段階で劣化しているかどうか分かるようにするには血管を安定的に拡張する必要がある。このため血圧を200程度までに上げなければならないが、人為的に血圧を制御するのは極めて難しい。
そこで、研究グループは逆に血管の周りの気圧を下げることを着想。密閉式の箱に腕を入れ、周りの空気を抜いて血管を膨らませ、腕の一部で血圧が200の状態を人工的に作り出す。拡張した血管の弾力性を超音波で測ると、初期の劣化状態を突き止められるという。
愛知県が重点開発する「知の拠点プロジェクト」の一つとして研究は進められてきた。松本教授は「動脈硬化の予防には早期発見と対策が必須。装置が普及すれば救われる命も増えると思う」と話している。厚生労働省の統計によると、09年の急性心筋梗塞の死亡者は四万三千人、脳梗塞は七万二千人。それぞれ、人口十万人あたり34.3人。57.4人が亡くなっている計算になる。

透明断熱フィルム開発 車、窓ガラスに活用 光95%通過 熱90%遮断 名工大と関のベンチャー(中日新聞平成23年1月3日(朝)1面)

光は通すが熱は通さない透明な断熱フィルムを名古屋工業大学の藤正督教授(工学)らのグループが岐阜県関市のベンチャー企業「グランデックス」と共同で開発し、新年度から製品として販売する。髪の毛の太さの二千分の一ほどの超微粒子加工技術を駆使。ク車のフロントガラスやビル、住宅の窓ガラスへの利用が見込まれ、世界での市場規模は年間千二百億円に上がると予想されている。
藤教授によると、断熱フィルムは通常の透明フィルムと比較すると、光を95%通過させるのに対し、熱は90%を遮断する。ガラスに張れば温度の上昇や低下を抑えて冷暖房の使用量を減らすことができ、環境保全にも役立つ。
グループは、ガラスの主成分シリカ(二酸化ケイ素)を使い、内部が中空の風船のような形状をした50㌨㍍(ナノは十億分の一㍍)の微粒子「ナノバルーンシリカ」を合成。これを厚さ十㍃㍍(マイクロメートルは千分の一㍉)のプラスチック膜に50%混ぜ合わせて断熱フィルムを完成させた。
粒子内部は真空に近い状態のため、魔法瓶の壁のような役割を果たし、熱を伝えにくい。一方、粒子が小さいために光はそのまま通す性質があるという。クループは2007年、髪の毛の太さの五百分の一ほどのナノバルーシリカの量産化に世界で初めて成功。ナノテクテクノロジーを応用した新素材としてフィルム開発を進めてきた。
フィルムの販売価格は一平方㍍あたり数千円。グランデックスにはトヨタグループの豊田通商が資本出資しており、国内外の販売代理店契約を結んでいる。新年度から自動車、ガラス業界などに販売する。藤教授は「次世代の断熱材料として期待できる。世界中に浸透させたい」と意気込んでいる。
藤教授らは、ナノバルーンシリカを含んだ膜で表面を覆った「滑らないバレーボール」作りも手掛けた。汗をかいても滑らないと世界トップレベルの選手らにも好評で、08年の北京五輪以降の国際バレーボール公式球に採用されている。

モノづくり力 競演 第6回全日本学生室内飛行ロボットコンテス飛行船 宙返り 名古屋工大にユニークデザイン(日刊工業新聞平成22年12月9日12面 抜粋)

第6回全日本学生室内飛行ロボットコンテスト(日本航空宇宙学生主催)が東京工科大学八王子キャンパス(東京都八王子市)で開かれた。
名古屋工業大学チームがモノづくり推進会議賞(ユニークデザイン賞)に輝いた。
飛行船で競技に挑んだ名古屋工業大チームのメンバーは「(軽量な飛行船は)プロペラのファントルクで機体が回転しないように設計しなければならない。救援物資を3つ持った状態、1つ落とした状態、3つ落とした状態で機体重量が大きく変化する」と機体設計と操縦の難しさを語る。

名工大と市立大教授ら成果発表 テクノフェア(中日新聞 平成22年12月1日(朝)19面)

名古屋工業大学と市立大の研究者が成果を発表する「合同テクノフェア2010」(中日新聞社など後援)が17日、千種区の市中小企業振興会館(吹上ホール)であり、教授らが98 ブースで700 人の来場者に最新の研究成果を紹介した。
人間が乗って半歩だけ歩くことができる高さ2.5㍍のステンレスパイプ製装置や新しい薬を作る取り組み、考えただけで動くコンピューターなどの技術が集結。午前から多くの人だかりができた。
両大は2007年に「相互の連携・協力の推進に関する協定」を締結。合同テクノフェアはこれに基づき08年から毎年開いている。

多治見建設業協会の温暖化対策製品 販路拡大へ強力ダック建材メーカーなどと連携(中日新聞 平成22年12月1日27 抜粋)

公共工事の減少により景気が低迷する建設業界。“日本一暑いまち”にある多治見建設業協力(多治見市下沢町)は業界活性化のため、温暖化対策製品を開発し、同種製品を手掛ける県内外のメーカーや商社と手を組んだ。
「クールワールド連絡協議会」と称して製品展示会や営業活動に合同で取り組み、販売ルートを広げている。県建設政策課によると、県内の建設業協会が販売促進のためメーカーなどとチームを組むのは、これまでにない取り組み。今後の展開が注目されている。
協会は昨年から東濃地域温暖化対策協議会をつくり、名古屋工業大学の岩尾憲三元教授の「都市冷却理論」に基づいた「クールアイランド舗装」を開発した。しかし受注工事がメーンの建設業者は、製品の売り込みは苦手。そのため同じ理論に基づいた建築材「クールアイランド製品」を開発、販売している企業との協力に踏み切った。十月には、市内で初めての合同展示会を開いた。
クールワールド連絡協議会メンバーは協会のほか、建物の外壁などをを手掛ける同市笠原町の美濃焼クールアイランドタイル振興会、屋根や壁の塗料を販売する大垣市神田町のロードクーラー研究会、愛知県半田市の瓦メーカー「鶴弥」の二団体と一社。
まだ規約などもない緩やかなつながりだが、協会の建築関係のパイプや商社の販促ノウハウなど、お互いの得意分野を生かして情報を共有し、攻勢に出る。
都市冷却理論では、反射率の高い建築材を使用することで太陽光をはね返し、都市に熱がこもらないようにする。「舗装だけ、タイルだけといった単独の使用より、マンションなどの全体をクールアイランドにする方が効果が見込める。合同の営業活動では総合的に売り込むことができ、売り手側にも買い手側にもメリットがある」と多治見建設業協会の前田重宏理事長は意義を話す。
「車の街」に緑を増やす 都市部の駐車場に芝生を敷く活動を進める 名古屋工業大学大学院准教授  伊藤 孝紀さん(36)(朝日新聞 平成22年11月28日(朝)31面)

「名古屋は、世界から見て車の街。露天の駐車場を利用して、緑を増やす街づくりは効果があるだろう」
オフィスビルが立ち並び、緑が少ない名古屋市中心部。点在する露天の駐車場で、コンクリート製の路面に芝生を敷くことで緑を増やし、ヒートアイランド現象を抑える試みを進めている。
自治体や企業などに趣旨を説明し、駐車場を芝生にしてくれるように説いて回る。大学院の教え子たちの先頭に立って、奔走する日々だ。「名古屋の街を少しでも良くし、市民が住みたい街にするため」と思うと、説明する言葉の一言ひとことにも力がこもる。
芝生が痛まないように樹脂製プレートと組み合わせて、芝生を敷くには1平方㍍当たり約1万円かかる。費用は駐車場の所有者などが負担するが、自治体や企業の協力を得て、今年1月、同市中区錦の駐車場を芝生にしたのを手始めに、市役所西庁舎やホテル、大学など計5か所の駐車場を次々と緑の芝生に替えた。「身近なことから社会に貢献しよう」という思いが、活動の原動力になっている。
きっかけは、高校3年の春に遭った交通事故。友人の父親の車で遊びに出かける途中の事故で、頭の骨を折って、運ばれた病院で緊急手術を受けた。事故から4日間、意識不明で生死の境をさまよった。意識が戻った後、「自分は生かされた。それならば、何か社会に貢献することをしなくては」と考えるようになった。
その思いは、大学、大学院で建築やデザインを学ぶ中、ハコモノ行政によって自然が壊される街づくりに疑問を持つことにつながった。「現存するものを生かし、自然と共存できる街づくりができれば」と研究を進めた。
今年、名古屋市では、生物多様性条約10回締約国会議(COP10)が開かれ、環境問題への取り組みに注目が集まった。「大きな事に取り組もうと考えると続かない。身近で、誰でも気軽に出来ることからやってほしい。」市民一人ひとりの取り組みで、街ができあがっていくことに期待している。
『三重県桑名市(旧 多度市)出身。1997年に名城大学理工学部建築科を卒業し、名古屋市立大学大学院芸術工学研究科博士後期課程修了。2007年から現職。研究室では、制作活動や企画運営など実践的な内容を中心に研究を行っている。妻と長男の3人家族。春日井市勝川町』

第4回ロボット大賞 「安全・快適に人と協働 80W駆動の省エネロボ」 トヨタなどが受賞”(日刊工業新聞 平成22年11月26日7面 )

経済産業省は25日、市場創出への貢献や期待の高いロボットを表彰する「第4回ロボット大賞(経済産業大臣賞)」にトヨタ自動車、オチアイネクサス、名古屋工業大学、首都大学東京が共同開発した「安全・快適に人と協働できる低出力80W駆動の省エネロボット」を選出したと発表した。25㌕のタイヤを搬送する性能を備えながら、労働安全衛生規則で定める産業用ロボットの適用除外となるすべての原動機出力80㍗以下を達成した点などが評価された。
同省エネロボはアームが作業者に衝突した場合に検知、制御することで作業者に危険がないように配慮しており、人から隔離せずに運用できる。1月にトヨタの組み立てラインに導入し、10万台代以上の車両のスペアタイヤを自動搭載した。

昭和区の歴史を知る公開講座 鶴舞公園の歴史をひもとこう(ホームしょうわ92号 平成22年11月18日)

昭和区生涯学習センターで10月28日(木)、「生きがい発見!昭和区の案内品人になろう」全6回講座の第1回目が行われた。これは、講座受講終了後「昭和ガイドマスター」に登録すると、昭和区案内人として活動できるもの。当日は、公開講座ということもあって、案内人を目指す人以外にも大勢の市民が受講。「歴史の宝庫。鶴舞公園」をテーマに、名古屋工業大学の河田教授の講義に、真剣に耳を傾けた。名古屋市で初めての本格的な洋式公園として作られた鶴舞公園は、フランス式庭園と日本庭園の特徴を併せ持つよう設計されたもので、とりわけ噴水塔や奏楽堂は、古代ローマやルネサンスの様式を取り入れた見事な佇まい。どちらも、再建を繰り返しながらも、設立当初の見た目を忠実に再現しており、今なお明治・大正の面影が伝わってくる。普段知ることのない身近な公園の歴史を知る機会とあって、受講者らは、メモを取るなど、熱心に受講していた。次回講座は、実際に鶴舞公園での現地学習が予定されている。

企業に研究テーマ 大学や高専が紹介(中日新聞平成22年11月17日(朝)16面)

東海三県の大学や高専の研究テーマを企業に伝える「第三回東海ニューテクノフォーラム」が15日、南区の科学技術振興機構JSTイノベーションプラザ東海であり、学校や企業から110人が参加した。
研究の情報を集め、企業を回っている各校の産官学連携コーディネーターらが、紹介役を務めるのが特徴。「環境・エネルギー」の分野で23件が企業側に紹介された。
コーディネーターは制限時間5分以内に新技術の概要や想定される用途などを解説。名古屋工業大学の岩間紀男さん(69)は増田理子准教授(46)=保全生態学=の「河川・道路の緑化技術開発」を紹介した。
のり面の緑化は、生物多様性の確保などが求められており、廃棄物の石炭灰を活用したコンクリートの開発や土のうに挿し木する実験で、植物の生育が促進されたことを写真やグラフで説明した。

名工大 共同開発DDS 指静脈認証で独自システム 指紋に複合識別精度向上 小型化で幅広く展開”(中部経済新聞 平成22年11月16日1面・抜粋)

指紋認証システム大手のディー・ディー・エス(DDS、本社名古屋市、三吉野健滋社長)は指静脈認証システムを名古屋工業大学大学院の梅崎太造教授と共同開発した。
DDSは指静脈認証システムと独自技術の蓄積がある指紋認証システムとを組み合わせた複合型「多様素認証システム」を実現し、セキュリティー機器分野でシェアを拡大する考えだ。
指静脈認証システムは今後、カメラの感度を高めるとともに小型化、低コストを進めるによってUSB外付け型以外に、住宅のカギや携帯電話への組み込み型など幅広い展開が可能になる。
梅崎教授は「指静脈認証システムのソフトウェアは完成している。市場ニーズを把握し、それに合わせたハードの開発をしていきたい」と話している。

1・ 金属材料が専門(日刊工業新聞 平成22年11月13日 12面)
「金属材料が専門なのだが・・」と笑うのは名古屋工業大学教授の渡辺義見さん。最近は砥石による炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の穴開け加工機の研究で注目される。
CFRP加工機はほかの研究機関と共同研究している。はじめは「門外漢の私が参加する話ではないと断ろうと思った」とか。しかし研究はスケジュールを前倒しするほど順調に進行中。
もちろん金属材料の研究はおろそかにしていない。工作機械や白物家電に使う金属製振動の性能向上などを進めており、「あくまで金属屋」と専門分野のアピールも忘れない。

2・ 17-18世紀の北半球気候太陽磁場の低下が影響 東大・名大などスギ年輪分析で解明(日刊工業新聞 平成22年11月13日、12面)
東京大学と名古屋大学、名古屋工業大学の研究チームは、17-18世紀に約70年ほど太陽磁場活動が弱まった際、北半球の広い範囲で気候に影響を及ぼしていたことを世界で初めて見いだした。樹齢392年のスギ年輪分析で明らかにした。太陽磁場の変動で気候に影響があったことは、太陽系外から飛来する宇宙線のような高エネルギー粒子が地球の気候に影響していたことを示唆し、気候変動メカニズムの理解に役立つ。
太陽の活動期は10年から1000年に及ぶさまざまな時間スケールで変化している。1645年から1715年には、太陽活動度が低下して黒点がほとんど現れなかった。「マウンダー極小期」という期間があり、気候との関連性が古くから議論されていた。日射量の変動の影響は小さいと考えられており、影響を増幅するメカニズムの研究が進んでいる。
今回、樹木年輪中の同位体の組織から、17-18世紀の太陽活動変動と周囲の気候、主に湿度や降水量のデータを復元。炭素14の量の解析などから、マウンダー極小期とその前後に太陽磁場活動が弱まっていることを見いだした。グリーンランドや北半球平均の気温復元データと比較し、マウンダー極小期の北半球の広範囲の気候変動が、日射量や紫外線よりも太陽磁場活動に強く影響されていることが分かった。

3・「呼べば答える」携帯 大学が一役 豊橋技科大・名工大、音声技術を開発  ドコモの冬春新製品に搭載(朝日新聞 平成22年11月10日、(朝)34面)

「電話をかけたい」と携帯電話に話しかけると、「どなたにかけますか」と音声で答える。会話することで携帯電話を操作できる「対話制御技術」を豊橋技術科学大が開発し、NTTドコモの冬春商戦向けの端末に搭載される。同大が9日に発表した。名古屋工業大学が中心になって発表した音声合成技術も使われている。
対話制御技術を開発したのは豊橋技科大大学院の新田恒雄教授(64)=情報・知能工学=らの研究グループ。「対話制御言語XISL」と呼ばれるコンピュターの言語で、人間同士の会話に近いやり取りが実現できるという。
新田教授によると、この対話制御言語に全地球測位システム(GPS)インターネットなどの機能を組み合わせれば、「おなかがすいた」とつぶやくと「近くにはイタリアンレストランが5件あります」などと答えさせることも今後は可能になるという。
一方、名工大が開発した音声合成技術は、元々の端末には少量しかない音声データから新たな音声を合成して作り出すものだ。同大の国際音声技術研究所によると、膨大な音声データを端末に蓄積させる必要がないため、携帯電話に組み込みやすいという。
これらの新技術を採用したのは、富士通、NEC、シャープ、パナソニックの4社の計12機種。12日から来年3月ごろにかけて順次発売される。スマートフォンには搭載されないが、「将来的にはタッチパネルの機能と組み合わされる可能性が高い」と新田教授は話す。

4・【富山】文化的な性差で科学史分析 山崎賞に川島氏((CHUNICHI web 平成22年11月9日)
20日表彰式
哲学者の故山崎正一・元東大教授の退職金を基に創設され、人文学と自然科学の若手研究者に贈られる2010年の「山崎賞」に、名古屋工業大学の川島慶子准教授(51)=名古屋市昭和区=が選ばれた。山崎賞奨学会(富山市)が8日、発表した。川島氏が38人目の受賞。20日に同市の富山電気ビルで授賞式がある。
川島氏は神戸市出身。ジェンダー(社会的、文化的な性別)の視点から科学史を分析する研究で知られ、著者に「マリー・キュリーの挑戦 科学・ジェンダー・戦争」(トランスビュー)がある。
山崎賞は1973年(昭和48年)、山崎氏から退職金を寄託された門下生で、現NPO法人農業開発技術者協会・農道館理事長の足立原貫氏が創設した。足立原氏は山崎賞奨学会の代表世話人。

砥石小型化、縦横に回転 名古屋工大 試作機を年度内完成 CFRPの穴開け加工 直径10mmに対応(日刊工業新聞 平成22年11月2日、25面)
【名古屋】名古屋工業大学の渡辺義見教授らは砥石による炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の穴開け加工装置の研究で、開けられる穴のサイズが以前の試作機に比べて半分の直径10㍉㍍に対応する試作機を2010年度内に完成させる。CFRPは航空機機体などに採用が拡大している。実際には直径数㍉㍍の穴開けが求められるため砥石の小型化を進めて実用化を目指す。
同装置は岐阜県セラミックス研究所、岐阜県機械材料研究所と共同研究しており、工作機械、砥石メーカーなどの協力も得ている。砥石も通常の縦方向だけではなく横方向にも回転する仕組みにすることで穴開けを可能にした。CFRPに当たる砥石の部分が常に変わるため、加工時の熱が高まりにくく高精度に加工できるうえ、加工工具の主流であるダイアモンド工具に比べて安値という。
開けられる穴のサイズは砥石の直径と同じで、10年初頭に試作した装置は20㍉㍍だった。今後はさらに小型化を図るほか、加工速度の向上などを進めて実用化を目指す。
CFRPの穴開けの主流はダイアモンド工具による切削加工。だが同工具は高価なうえ、CFRPに対しては寿命が短く交換頻度が高いため、コスト高になっているという。

江戸の知恵で環境演出 名古屋工業大准教授 伊藤 孝紀さん(35)(中日新聞 平成22年9月20日、(朝)20面)
「環境デザイン」を研究しています。周りにあるものすべて、という意味での環境を「演出」する。既存の環境を壊したりつくったりする二十世紀型の建築やデザインではなく、そこにある自然や伝統を生かし、良さを引き出す。それ自体が、江戸時代やもっと昔からなされてきました。デザインとは形あるもののみを指すのではありません。脈々と続く良いものを現代に落とし込み、次世代に向けてうまく演出したい。
三重県桑名市出身。大学生になったのはバブル経済崩壊後。研究を志した当初から大規模な施設建設に興味はなく、「もともとあるもの」を生かし直す発想を続ける。研究室で手掛ける多彩な街づくりプロジェクトの中には、江戸時代に学んだ研究も多い。その一つは、路面駐車場の緑化だ。
名古屋城と若宮大通間の碁盤目になった街には江戸時代、一区画ごとに「閑所」と呼ばれる空間がありました。多くは寺で、区画の中央にあった場所。それは人々の交流の場であり、災害時の避難所であり、光が入り風の通り道となるすき間だった。それが戦災と高度成長によって壊され、建物で埋まった。風が抜けず、コミュニティーも希薄化した。
そこで、企業や店の駐車場に閑所の役割を持たせようと、路面に芝生を植え、壁に植物をはわせるプロジェクトを進めています。そうすれば、会社が休みの日には人が集まれる。江戸時代は芝居の小屋掛けのような「仮設」の文化が盛んだった。芝生化された駐車場は格好のイベントスペース。緑化は街に文化を取り戻すことにつながります。堀川もかつて桜並木があり、にぎわった。今は護岸で固められてしまいましたが、周辺の二~三割は路面駐車場。緑化すれば、もう一度植物が豊かな川になる。
街中に傘立てを置いて傘を共有する「なごやかさ」、街を舞台にした社会教育事業「大ナゴヤ大学」など、携わる他のプロジェクトにも、江戸の知恵が生かされているという。
「なごやかさ」では、捨てられた傘を再利用し、傘立ても端材を使って製作。互助やシェアリング(分かち合い)という江戸時代には普通だった文化を復活させたい。持つことを重要視するのは近代の考え方です。研究室が「実験室」を務めている大ナゴヤ大学は寺子屋の現代版。街の人が、口承で伝えていく場です。
注意しなければならないのは、単純に江戸に戻せばいい、ということではありません。~ 伝統の良いところを継承しながら、刷新していくべきです。
これらのプロジェクトには、研究室の学生一人一人が携わる。研究はそのまま、市民活動になっている。
小さなところから活動していくことが、新しい都市や建築について考えることになります。駐車場や堀川の緑化は、体感するところから都市を考えている。近代は都市の全体像を考え、用途地域を決めて、というやり方。でも街は人が歩いて、のぞいて、子供が遊んでなんぼ。もう一度、身体ベースでアプローチすることで、都市を変えていきたい。

豊田通商 セラ材VBに出資 LEDバックライトに応用(日刊工業新聞 平成22年9月16日、12面)
【名古屋】豊田通商は15日、微細なセラミックス材を製造するベンチャー企業のグランデックス(岐阜県関市)に出資したと発表した。グランデックスが実施した第三者割当増資のうち7000万円を引き受けた。出資比率は非公開。豊田通商は出資を機に同材料を販売し、2015年度に売上高10億円を目指す。
セラミックス材「ナノバルーンシリカ」はシリカ製の中空粒子で、サイズは40㌨-200㌨㍍(ナノは10億分の1)。断熱性や光の輝度を向上させる性質があり、窓ガラス用断熱フィルムや発光ダイオード(LED)照明、LED液晶のバックライトなどへの応用を図る。同材料は名古屋工業大学の藤正督教授らが開発した。すでに10社程度との間で、製品化に向けた共同開発が進行している。

耐震補強、早めの改修を “するべき”ではなく“必須”(中部経済新聞 平成22年9月1日、12面)
東海・東南海・南海地震が懸念される東海地区では、耐震補強など早急な対策が必要とされている。だが、愛知県内での木造住宅の耐震改修の動きは鈍い。自治体の耐震改修の補助制度は、利用があまり進んでいないのが実情だ。防災の日を機に、建築構造を専門に研究する名古屋工業大学大学院の井戸田秀樹教授に、耐震補強の必要性や、同氏が開発した外付けの耐震工法「アイワン工法」の特徴やメリットなどについて聞いた。
地震への備えが必要になっている。
「地震が起きる間隔というのがだんだん短くなっている。いつ東海地震が起きてもおかしくない情況にある。愛知県内で耐震改修が必要な木造住宅は約55万戸あるが、民間住宅耐震診断・耐震改修補助事業が始まった03年度以降の累計でもその利用者は、6688戸(09年度末)にとどまる。補助の対象になっていない改修条件もあるとお思うが、まだまだ実績が少ない。このペースではすべて終わるのに100年かかる計算だ。耐震改修はリフォームなどと異なり、目に見える変化があるわけではないが、いざというときの備えに必要だ」
耐震リフォームを訴えるパンプレットを作成した。
「主に建築士や設計士の方に読んでもらいたくて作成した。ぜひ、施主さんがリフォームをされるときに、耐震補強もあわせて進めて欲しい。耐震改修の効果や、耐震改修チャートなど、震度の強さに対しどの程度の評点で被害があるかなどを描いた。知識がなくても理解しやすくなっているので、ぜひ一般の方にも読んでもらいたい。私の研究室に連絡いただければ、無料で提供している。」
アイワン工法など、外付けで簡単にできる耐震補強工事もある。
「耐震改修にちゅうちょする人の多くが問題にするのが、費用のことだ。内外装を仕上げてから原状回復するのに費用の半分以上がかかる。住みながら外付けで耐震改修ができれば、と考えたのがこの工法を開発したきっかけだ。外壁に穴を開け、差し込んでボルトを入れてブレース(金属の棒)を取り付ける。内側からナットを締める手間がなく、床や内装をはがす必要がない」
メリットは。
「梁(はり)と基礎さえあれば取り付けられるので、強度が弱い開口部、窓位置にも取り付けが可能だ。風光の入り具合も変わらない。外付け工事なので室内に一切入ることなく、施工期間も短く、費用は従来工法の3分の1程度で済む。自治体の補助金がおりれば、負担はさらに軽くなる。」
耐震補強工事はすぐに必要か。
「自分の住んでいる地域の全壊率がどのくらいなのか、自分の家がどれくらい耐えられるのかを知る必要性がある。それによって、どの程度の耐震補強を施すのかも変わってくる。早めに診断を受け、対処することが絶対に必要だ。」

大動脈瘤、弾力で破裂予測 名工大グループ 心拍の膨張直径を調査(中日新聞 平成22年9月5日、(朝)1面)
一心拍するうちに大動脈瘤の直径が変化する割合を継続的に追っていくことで、小さな大動脈瘤でも破裂を予測できる可能性が高いことを、名古屋工業大(名古屋市昭和区)大学院の杉田修啓助教と松本健郎教授(バイオメカニクス学)らのグループが突き止めた。同大で5日に開幕する日本機械学会で発表する。
大動脈瘤は、主に胸部や腹部などの大動脈の血管の壁がこぶのように膨らむ病気。こぶが破裂すると大出血を起こし、死亡する確率が高い。2008年の死者が13440人に上り、急激に増加している。
松本教授によると、これまで医療現場では、大動脈瘤の直径が50~55ミリになると「破裂する可能性が高い」とみて、手術するのが一般的だった。
グループは、患者23人から切除した大動脈瘤の提供を受け、実際に空気を入れて膨らませ大動脈瘤の成長を再現。この結果、大動脈瘤が小さいころと比べ、成長後も一心拍中の膨張の割合が一定か、大きくなった場合、直径50ミリ以下でも破裂する可能性が高いことを割り出した。
例えば、直径30ミリだったころに一心拍中の膨張が5%だった大動脈瘤が、その後、40ミリとなったときに5%以上なら、壁が弱くなっている危険がある。松本教授は「一心拍当たりの大さの変化も見ていけば、命を救うことに役立つのではないか」と話している。

屋根・舗装に新素材 猛暑 はね返せ 名工大教授 技術指導 東海の企業続々(中日新聞平成22年8月23 日(夕) 1面)
太陽光の熱の吸収を抑える屋根・舗装製品を岐阜、愛知県のメーカーが開発している。アスファルトなどが熱を吸収し、たまった熱が空気を暖める都市部のヒートアイランド現象を防ぐ試みだ。名古屋工業大(名古屋市昭和区)の岩尾憲三教授(環境生物工学)が技術指導する。全国最高気温を何度も記録した岐阜県多治見市など “高温都市” をいくつも抱える東海地方。さて結果のほどは。
岩尾教授は、アスファルトの路面や、建物の屋根、壁のコンクリートなどで熱の吸収が少なくなれば、ヒートアイランド現象を抑制できる「太陽熱反射都市冷却理論」を提唱。太陽光を反射させる取り組みを各地で指導している。
岩尾教授が、実績からまず勧めるのが、岐阜県大垣市の塗料販売会社シーエムテクノが同大との共同研究で開発した水性塗料「ロードクーラー」。特殊ガラス製のビーズを含み、屋根などに塗るだけで太陽光を反射。外気が35度のとき、鉄板ぶきの屋根に使った場合、室内は25度~28度に。塗料を使わない場合は40度に上昇した。
愛知県半田市の瓦製造販売会社「鶴弥」は太陽光をはね返すうわぐすりを使った瓦を製造。熱を吸収しにくい白や薄い黄色を用意。名工大の研究では、最高気温が40度のときに黒色瓦と比較すると、瓦の表面温度は21度も低くなった。
2007年に国内観測史上最高の40.9度を記録した多治見市では、市や地元の陶磁器工業協同組合、建設業協会などでつくる「東濃地域温暖化対策協議会」が今年5月から、白色のタイルを砕いた粉を道路舗装に使う「クールアイランド舗装」の実験を、市内4ヶ所で行っている。
これまで一般の舗装に比べて表面温度が7~8度低くなる傾向が出ている。舗装には廃棄されたタイルを粉砕して使い、廃棄費用の節約にもつながる。実験は9月末ごろまで続ける。
岩尾教授は「光を反射させる技術が普及すれば、路面などの温度上昇を抑えられる。名古屋などの都市部では、気温を2~4度下げられるはずだ」と話している。

太陽光 天空に再帰反射・建物の蓄熱温度下げる遮熱塗料(中部経済新聞平成22年8月11日、5面)
松岡コンクリートのロードクーラーは遮熱塗料。建物の外壁や屋根に塗装し、太陽光を天空に再帰反射させて室内温度を下げる。名古屋工業大学の岩尾憲三教授と共同開発し、08年に製品化した。
太陽光反射率の高い特殊塗料を建物に塗装し、その上に特殊ガラスビーズを吹き付ける。ビーズに入り込む太陽光を天空に反射させ、建物の蓄熱温度を抑える仕組み。また外壁に当たる太陽光が建物直下の地表面に反射しないため、建物周囲の温度も抑えられる。これまでに企業や飲食店、病院などに施工実績があり、施主の大半が4、5度室内温度が下がった、としている。
同社では特約店を増やし、同製品の事業拡大を進めている。松岡重吉社長は常々、「ロードクーラーを普及させ、電気代の節約、地球温暖化防止に貢献したい」と話している。
大学の知的財産活用「ノウハウ」有償提供 名古屋工業大学 産学連携官連携センター 知財活用部門グループリーダー虎澤 研示 氏(日刊工業新聞平成22年8月6日 26面)
運営費交付金が削られる国立大学法人にとって外部資金の獲得が課題だ。企業との共同研究や技術移転など産学連携はその重要な手法。名古屋工業大学産学官連携センターは特徴的な知的財産活用などで注目される。同センター実動部隊のトップ、虎澤研示知財活用部門グループリーダーに取り組みを聞いた。
-共同研究の状況は-
「リーマン・ショック以降は企業が実績の悪化で研究費を抑えたことが影響し、共同研究費の単価が大きく下落した。2009年度の共同研究費は08年度に比べて30%減の約3億7000万円だった。ただ件数については09年度は195件で、08年に比べて5件しか減っていない。企業が大学との共同研究を活用して新商品、新技術を開発しようとする意欲は衰えていないと感じる。10年度は09年度に比べると単価が回復基調にある」
-中小企業との連携は-
「共同研究先は大企業が多く、中小企業は全体の十数%にとどまっている。他の大学は地域性もあるが、30%を超える高いところもある。本学も中小企業との関係をもっと強化したい。大企業は学会などの場で大学研究者との個別のつながりができる。中小企業には『大学は敷居が高い』と思われていることもあり、接点づくりを工夫しなければならない」
-具体的にどんな取り組みをしていますか-
「愛知県内の地域の商工会議所と連携して技術シーズを紹介する『サテライトセミナー』が一つ。各商工会議所から各地域のニーズを聞いたうえで講師となる研究者を決めて行うセミナーで年2、3回開いている。また地方銀行との連携協定も有効だ。銀行の取引先で技術的な悩みをもつ企業を紹介してもらっており、それをきっかけに共同研究に発展したケースも年に数件は出ている」
-中小企業の技術相談窓口「名古屋駅前イノベーションハブ」(名古屋市中村区)を名古屋工業大学を含む地域の大学など7機関が連携して運営していますね-
「まずどこへ相談に行ったらよいかわからない中小企業の相談を受け付け、それに見合う大学・研究機関に取り次いでいる。相談件数は開設した08年度が51件で、09年度が95件と増えている。我々にとっても各大学・研究機関の産学連携コーディネーターと交流できるというメリットもある。」
-知財活用では他大学では目を向けられてこなかった「ノウハウ」の活用で注目されています-
「09年度の知財収入全体は約2000万円で、そのうちノウハウ収入は約870万円。08年度にはノウハウ収入だけで約3000万円を得た実績もある。ノウハウは以前は教授らが企業に無償で提供していたが、これを契約を交わすよう徹底した。もちろんはじめは企業にすんなり納得してもらえなかった。しかし、しっかり説明し今では理解が広まってきている。ノウハウはまだ一部の分野しか活用できていない。全学に広げてさらに収入を伸ばしたい。」
-今後の目標は-
「国内だけでなく海外企業との共同研究など国際産学連携を活発化したい。現在は海外との共同研究件数は年間2件程度にとどまっている。取り組み方は難しいが、将来はもっと増やしたい」
*とらざわ・けんじ  71年(昭和46)京大理卒、同年三洋電機入社。99年研究開発本部ハイパーメディア研究所所長、04年名古屋工大テクノイノベーションセンター(現産学官連携センター)教授、07年知財活用部門グループリーダー。岐阜県出身。62歳

『中国に危機感』(日刊工業新聞平成22年7月29日22面)

「鉛フリー圧電セラミックス研究での中国の勢いはすごい」と舌を巻くのは名古屋工業大学准教授柿本健一さん。自身も鉛フリー圧電セラミックスを研究する。
論文件数を見ても以前は日本や欧州が世界の大半を占めていたが、ここ2、3年で中国が急速に追い上げ一角を占めるまでに。「量だけでなく質の高い論文が増えている」と脅威を感じる。
日本は圧電セラミックスの世界生産でシェア約7割を占めるトップ国。ただ「このままでは鉛フリー化技術で中国に負けるおそれがある。もっと産学が連携し研究を強化しなければ」と危機感いっぱいで訴える。(名古屋)
『菅青年 君は今・・・』 学生運動世代、首相を語る こだわる姿 学生時代から名工大名誉教授・若山さん(63)(朝日新聞平成22年 7月29 日、朝29面)
(就任早々の参院選でつまずき、なんだか元気が感じられない菅直人首相(63)。市民派で鳴らしながら、唐突に消費増税を唱えて政権トップらしさを強調した姿が、有権者には「転向」と映ったのか。首相と同じ学生運動世代は、どう見るのだろう。
「あの頃から理屈っぽくて負けず嫌いだった」 名古屋工業大学名誉教授の若山滋さん(63)は、選挙直前に消費税論議を持ち出し、こだわった首相の姿に、学生時代を思い出した。若山さんと菅首相は都立高校から同級で、共に東京工業大に進んだ仲だ。1960年代後半。全国的な学生運動の波が、大学をのみこんだ時期だった。
ヘルメットをかぶり、手にした拡声器で声を張り上げる菅首相の姿を若山さんは記憶する。
当時、同大の学生組織「全学改革推進会議」を率いるリーダーだった。学内にほかにあった全共闘系組織とも、共産党系組織とも、保守系組織とも一線を引いたグループ。首相自身は当時の活動について、「ケバ棒は持たないが大学の改革はやるべきだという方針」=「90年代の証言 菅直人」(朝日新聞出版)=と振り返っている。
講義でも教官に鋭い質問を投げかけていた。若山さんは「青臭い理想より、論理で攻めていた。左翼でもなく、体制派でもない。その立ち位置が、のち『市民』につながったのでは」と見る。
卒業後、菅首相は国政選挙に3度挑戦して落選。仲間と応援した若山さんは「最初はマジメに演説するばかり。ちゃんと有権者と握手しろ、と皆で助言したら4度目で当選した」と語る。今回の消費税論議も「財政危機だから分かるだろう、では説明不足。有権者は、まずは行政のムダや政治家の特権を削らないと納得しない」と注文する。

『ニオブ系圧電セラミックス 簡易製法を確立 』名古屋工大 材料混合して焼成 生産コストを大幅に低減(日刊工業新聞平成22年7月22日33面)

名古屋工業大学の柿本健一准教授らは、鉛フリーのニオブ系圧電セラミックスの研究で、同セラミックスを簡易生産できる製法を確立した。基本は材料を混ぜて焼成するだけ。同様の圧電セラミックスを生産する際、最終的に不要となる化合物を使い、それを取り除く工程が必要となる製法に比べて、大幅に生産コストが低減できる。
ニオブ系圧電セラミックスは鉛を使う現行品の代替候補の一つとして研究が進んでいる。
ニオブ系圧電セラミックスは、まずそのベースとなる粒子を生成する。通常、その粒子の形状は多面体だが、それを板状にすると可能性が向上することが分かっている。
新製法は、材料のニオブ酸化物と硝酸カリウムを粉砕しながら混ぜ合わせて焼成し、さらに硝酸カリウムを加えた後でもう一度焼成するもの。硝酸カリウムは融点が低いため焼成時に溶けてニオブ酸化物と反応する際、合成される粒子が、本来形状の板状になるという。
その後は、ほかの製法と同じで樹脂などの添加物を混ぜて薄く伸ばし、それを積層、焼成して圧電セラミックスにする。硝酸カリウムは加熱すると発火するおそれがある物質だが、ニオブ酸化物と反応が進むと発火の危険性がほとんどなくなることも見いだした。
現在主流の製法では粒子を板状にする目的で、ビスマス化合物という本来は必要ない材料を加えており、目的達成後に、溶融塩を使ってその化合物を取り除いている。またその溶融塩も不必要なため、複数回にわたって洗浄を行っている。新製法はこのような余分な物質を一切使わないため、生産が効率化できるほか、コストも抑えられる。
圧電セラミックスは電圧を力に、力を電圧に変換する働きを持つ。車載センサーやプリンターのインクジェットノズルなど広く使われているが、そのほとんどに鉛が含まれている。鉛の規制強化が進む中、こうした代替材の研究はますます盛んになりそうだ。

『社会人の学び直しへ 3D-CAD技術者育成 』名工大で10月から(中部経済新聞平成22年7月21日5面)

名古屋工業大学は、主に社会人技術者を対象にした産学官連携による社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム「3D-CAD設計技術者育成講座」を開催する。10月からの開講で、受講生を募集している。図面を引くだけのトレーサーでなく、製品の機能や製造工程を理解し、モデルの構造解析までできる設計技術者の育成などを目的に育成講座を開講。内容は世界的に普及が進んでいる3D-CADソフト「CATIA V5」を用い、前半は基本操作、後半は解析とシュミレーションなどCAEを中心に修得する。
平日夜間を中心に社会人が学びやすいよう、火・金の夜間3時間講習と、週7時間の個別学習を行う。定員は社会人技術者40人(選考)。参加費は8万円。問い合わせは、同プログラム事務室(電話:052‐735‐7346)まで。
『減らせ外来植物 発芽時期調査・河川敷の雑草除去 多治見 』名工大准教授・国土省など、1年間在来種と比較(中日新聞7月11日、32面 抜粋)

植物の外来種と在来種が発芽する時期の違いを調べるため、岐阜県多治見市の土岐川沿いの延長三百五十㍍にわたる河川敷で、雑草をすべて取り除いた上での観察が始まった。
名古屋工業大学の増田理子准教授(保全生態学)と国土交通省中部地方整備局、多治見土岐川観察館の共同研究。一年間観察して時期の違いを把握した上で、外来種を増やさないようにする河川工事の時期や、草刈りのタイミングを提案する狙いがある。
増田准教授によると、在来種は主に春や秋に発芽するのに対し、外来種は時期を選ばずに発芽する。植物は種子が上流から流れてきたり、人が持ち込んだりして川岸に定着するが、外来種が先に発芽してしまい、在来種は駆逐されやすかった。実際に観察地点の河川敷に生えていた植物はオオキンケイギクやアレチウリなどの特定外来生物を含む外来種がほとんどだった。
観察では、対象地点を区切り「生えてきた外来種を刈る場合」「何もしない場合」と分けて、発芽、繁茂の状況を調べる。増田准教授は「在来種と外来種の生える詳しいタイミングが分かれば、在来種を増やす工事、草刈りの時期の特定につながる」と話す。中部地方整備局は土岐川で河川維持のために年二回草刈りをしているが、外来種は草丈が大きくて量も多いため、観察結果を受けて外来種を減らすことになれば、草刈りの費用の削減もできると期待している。
増田理子准教授による同様の実験は、春に発芽する植物の観察として名古屋市北区の矢田川で三年前に実施しており、今回は秋に発芽する植物を観察する。

『空気超音波法による非接触非破壊検査・評価 』『空気超音波法による金属・コンクリート内部欠陥検出 超音波材料診断研究所』所長 名古屋工業大学名誉教授 川嶋 紘一郎(日刊工業新聞5月27日、14面 抜粋)

非接触超音波法としてレーザー法と電磁超音波法(EMAT)が用いられているが、前者は保護眼鏡が必要であり、後者は金属材料にしか適用できない。空気超音波法はあらゆる材料に適用でき、安全性の問題はないが、低感度、パルス反射法が使えないという不利な点を持つ。
例えば空気から鉄への往復透過率は3.7×10-5(10のマイナス5乗)であり、接触あるいは水浸法の1万分の1程度となる。このため、100~120デシベルの受信ゲインが必要である。さらに周波数が高くなると空中伝搬に伴う減衰は急増するため、実用上限周波数は1メガヘルツ程度である。市販の超音波送受信機だけではゲイン不足であるが、外付けプリアンプの使用により、金属・コンクリートについても、垂直あるいは片面からのV透過法により内部欠陥検出が可能となってきた。透過法では、材料内に隙間が存在するとき、それを超えて超音波が伝わらないので、受信振幅が著しく低下する。これにより欠陥部を検出できる。また、接触式超音波により測定が困難な内部に多数の微細ボイドを含む多孔質材料の音速測定、内部欠陥検出が空気超音波法では比較的容易である。
また、従来の超音波法で困難であったコンクリート・鉄筋不完全付着部を空気超音波法でコンクリートの鉄筋不完全付着部画像化が可能となり、これ以外に、クラッド鋼板の不完全接合部、鋼板中の欠陥検出も可能であることが確認されている。

『安藤賞の受賞者決定 』(日刊工業新聞5月18日、朝刊23面 抜粋)

安藤研究所(東京都渋谷区)「第23回安藤博記念学術奨励賞」の受賞6人を選んだ。
名古屋工業大学・加藤 正史准教授『ワイドギャップ半導体省エネルギーデバイス実用化に向けた新規評価技術開発」

『ナゴヤキャッスル 名工大と駐車場を緑化 環境効果実験』 (日本経済新聞5月12日、朝刊31面)

ホテル経営のナゴヤキャッスル(名古屋市)は11日、6月からウエスティンナゴヤキャッスル(同)の来客用駐車場(300台)のうち約50台分のスペースを緑化すると発表した。市内のホテルで初めて電気自動車の充電設備も設置する。
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が10月に同市で開催されることに合わせ、環境に配慮する企業姿勢をPRする。
名古屋工業大学と共同で、環境に配慮したまちづくりの実証実験として実施。二酸化炭素(CO₂ )削減と気温上昇の抑制効果などを測定する。緑化支援を目的とした同市の補助金を含め、1000万円以上を投資する。
現在のアスファルト舗装の上に天然芝を植えたブロックをかぶせる方法で駐車場を緑化する。充電設備は1台分で、太陽光パネルも付け、充電する電気の一部をまかなう。宿泊客は充電を無料にする方針だ。

『落雷の死因解明 』(中日新聞5月5日、(朝)3面)

名古屋工業大学大学院の平田晃正准教授(情報工学)らのグループは、落雷に直撃された場合の死因の詳細な解析に成功した。頭部への直撃では呼吸が止まり、頭部以外の上半身の場合は心臓麻痺が起きて、それぞれ死因となる可能性が高いといい、米国の物理学専門雑誌に近く発表する。
平田准教授らは、コンピューター内に精巧に作られ「臓器」を備えた人体モデルを利用。人が雷の直撃を受けたときの体内の電流の流れや、温度上昇を再現した。その結果、頭部への落雷では、脳の呼吸中枢に障害が発生。そのために呼吸が停止する恐れが大きいことが分かった。肩など上半身への直撃では、大動脈や大きな静脈などの血管を強い電流が流れ、それにより心停止する可能性が高かった。実際の際落雷では足が麻痺する人が多いが、足は胴体に比べて断面面積が狭いため、電流の圧力が上がることが、原因だと分かった。落雷による犠牲者はやけどを伴っている場合もあるが、呼吸困難や心停止に至る際、体温の上昇が死因となるほどではなかった。
平田准教授は「これまでは、落雷による電流が特定の組織や臓器にどう流れ、死に至るかはっきり分かっていなかった。研究が進めば、落雷の被害者の治療にも役立つだろう」と話している。

:『地域の力引き出したい』 名古屋工業大学大学院  北川啓介准教授(中日新聞4月26日、朝刊12面より抜粋)
「パラサイトシネマ」の生みの親
名工大、同大学院で学んだ。専攻は建築・都市計画で、米ニューヨークの建築事務所で修業。2007年にはポルトガルでの国際建築祭に日本代表で参加した。オーストリアや中国などから招待を受けるなど、海外の仕事も多い。
北区大杉の和菓子店に生まれ、幼い時は料亭などへの配達にも同行した。江戸時代の名残がある、見慣れた古い街並みが名古屋の繁華街から消え、白い巨大なビルに吸収されていく時代の流れを目の当たりにしたのも、パラサイトシネマの発想に影響した。 名古屋では道路の高架下の広場で若者がスポーツやレクリエーションを楽しむ光景が見られる。次の仕掛けを聞くと、電車の中やビル、堀川など新たなアイデアが飛び出てくる。「都市のすき間」を探す旅は続く。

「パラサイトシネマ」は、街中にパソコンとプロジェクターを持ち込み、映像を流す名古屋発の試みです。オアシス21(東区)付近では地下への階段を客席に、壁面をスクリーン代わりにしました。2003年に実験し、2006年から本格的に実施。あっという間に100人の若者が集まり、踊り始めたこともあります。
パラサイトを日本語に訳すと、寄生虫。建築に寄生するという意味をこめました。何かを仕掛ける時、必ずしも新しい建物は必要ない。私は巨大なビルの内側にこもったものを外に出したかった。こたつを囲む、井戸端のような空間を街という公共の場につくれればいいな、と。 街ですれ違う人々が何に興味を持っているか、私たちは知らない。でもサッカーや野球の映像を流すと、知らない人同士が集まり、会話を始める。囲碁の映像を見せた時、塾帰りの小学生がお年寄りと話す場面を見てうれしかったですね。若い映像作家にとっても発表の場になります。
名古屋の強みは、身近なところで少し工夫し、新しい価値を生み出す気質があることでしょう。私もそれぞれの土地の良さを引き出し、ローカルな普遍性を伝えたい。尾張藩七代藩主徳川宗春の発想は興味深いですね。不景気でもあえて倹約せず、尾張に全国から職人が集まったといわれています。
学生がアクセスしやすい今池や千種、大曽根などの駅は可能性を秘めています。商店街の店主が協力し、2階の空き店舗に学生が集まる下宿ができないでしょうか。今は元気がなくなっていても、若者が住めば地元の店を使う。世代を超えた交流も生まれ、街の力を引き出せる。20~30年後に必ず生きてくるはずです。

:『短時間でSiC合成』マイクロ波加熱活用 名古屋工大と産総研 大量生産技術確立(日刊工業新聞4月28日、朝刊22面)
名古屋工業大学の岩本雄二教授らは産業技術総合研究所と共同で、マイクロ波加熱により短時間、省エネルギーで高純度の炭化ケイ素(SiC)を合成する技術を確立した。20㌘程度のSiCを約30分で合成する。以前から存在する合成法の電気炉加熱に比べて5分の1に時間を短縮できる。今後、大量生産化の研究を推進し、実用化を目指す。
新技術では市販のマイクロ波加熱装置を改良して使用した。炭素とケイ素の微粉末を混合した原料にマイクロ波を当て、加熱することで反応させてSiCを合成する。SiCを合成しやすくするため、炭素粉末には同波を吸収しやすいものを選んだほか、混合物を入れる容器に同波を吸収しにくい素材を採用してエネルギー効率を高め、短時間での合成を実現した。
不純物の少ない高純度のSiCの合成には、これまで、電気炉で加熱する方法が主に用いられてきた。ただ電気炉では炉内全体を加熱するため合成に2~3時間かかる上、多量のエネルギーを消費する。マイクロ波では対象物そのものを加熱するため短時間に、しかも省エネで合成できる。
SiCは研磨材や粒子状物質減少装置(DPF)などに使われているほか、高純度SiCが次世代半導体材料として注目されており、その合成法も研究されている。岩本教授らは今後、合成量を増やす研究を進め、企業への技術移転を目指す。

:『福祉、防犯、幅広く技術対応』名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻 梅崎 太造 教授(中日新聞5月4日(朝)7面)

もともと音声情報の処理専門だが、福祉や防犯、部品の品質検査、ロボットなど幅広い分野で活躍する。「どの分野も音声の技術が基になっている」と説明する。
応用するのは音声情報を照合する技術。人の声は長かったり、早かったりと発音ごとに異なる。だが、ある声を解析し、登録しておいた声と比較することで同一かどうかを判断できる。
音声の技術は画像情報にも活用する。無人に見える場所に人がいることを認識できる防犯カメラや、安価な指紋認証システムなどを作った。「安全な街づくりや情報流失の対策に役立てば」との思いがある。
このほか、聴覚障害者が言葉を練習するためのソフトや車のナンバープレートの認識システムなど最新の技術が詰め込まれた研究が多い。
ロボットの分野では、周囲360度の画像をとらえ、決められた色や動きを追いかける鬼ごっこロボット(ASKA:アスカ)が有名。愛・地球博(愛知万博)で人気を集めた。
「基礎研究も、技術を実社会に応用することも両方とも大切だが、自分の役割は後者」。
現在、触れないでも指紋と静脈で個人を確認できるセンサーの開発に情熱を燃やしている。

「名古屋工業大学の真価  あらゆる分野で進化するハイレベルな研究力(朝日新聞4月27日、朝刊16面より抜粋)

『最先端を進む研究開発 新たな産業の礎に』;
未来材料創成工学専攻の種村眞幸教授は、2004年にカーボンにアルゴンイオンビームを照射する独自開発の手法で、従来は高温でしか合成できなかったナノ素材を、低温で、かつ触媒を用いずに作り出した。合成されたカーボンナノファイバーは、物質の表面の凸凹を原子レベルで探る「走査プローブ顕微鏡」の探針として既に実用化もされている。「今後は細胞の中にある遺伝子の情報を読み取るなど、再生医療分野への応用に期待できる」と種村教授は笑顔を見せる。
同じく未来材料創成工学専攻の神取秀樹教授は、水素イオンを生物の細胞外から細胞内に移動させるタンパク質の作成に世界で初めて成功した。「自然界には存在しない新しいタンパク質ができたことは、生命活動のメカニズム研究への大きな一歩」と神取教授。脳の神経活動の解明や、がん細胞の自死など、医学・生理学分野の発展への足がかりとなることも予想されている。
『学際的な学びの効果はモチベーション向上にも』;
ナノテクノロジーとバイオテクノロジー。「異分野との融合」は、革新的な研究成果だけではなく学生のモチベーション高揚にも結びついている。
今春に建築・デザイン工学科を卒業した加藤健太さんは、昨年まで同学科の木村徹教授のモビリティー研究会に在籍。「東京モーターショー」に、エックス状にクロスさせたフレームの開閉と楕円型タイヤの組み合わせで、車長と車幅を変化させる2人乗り車両『XFFV』を出展した。完成までの道のりは試行錯誤の連続で、「各部の接合やシートの素材強度、駆動の仕組みなど、知らないことばかりだった」と苦笑い。それでも研究会のメンバーや木村教授、支援企業との共同作業を通して気付いたのは、ものづくりの奥深さだ。「一見関係がないと思う領域が思わぬ部分でリンクしている。それぞれが専門の知識を持ち寄れば、そこに思いがけない発見がある。それを楽しいと感じた」。デザインという視点から始まった挑戦が、多角的な知識を身につける重要性を知るきっかけとなり、さらなる学びへの動機付けになった加藤さん。数年前までトヨタ自動車のデザインセンター長を務めていた木村教授は、「問題意識を持ち、目標を立て、根気よくアプローチすることで解決まで結びつけていく。実社会で求められるのはこうした総合的な能力」だと言う。
資質の高い研究者に囲まれて自主的に学ぶ学生。工学の境界領域を基礎から応用まで、自主的に選択しながら学ぶことができる理想的な環境。そこに、名古屋工業大学の学際的な教育・研究体制の真髄を垣間見ることができる。

「新産業興す人材育成」名古屋工業大学 髙橋 実学長 (中日新聞4月18日、朝刊18面より抜粋

工科単科大として産業社会の発展に貢献してきた。これまでは社会から「こういう人材、研究が必要」という明確な要請があった。
しかし、科学技術は、今後どう変化していくのか分らない時代がきた。材料、電気といった従来の枠組みでは対応できなくなってきている。
名工大は時代の最先端で新しい産業を創出できる人材を輩出していきたい。教科書の中身をどんどん変えていくような高度な専門家だ。そのためには、一部はノーベル賞につながるような基礎研究、他方では技術と産業を結びつける研究が求められる。新産業はどこから出てくるのか、予測できない。
こういう時代に対応するには、しっかりとした研究ができる基礎的な知識や技術を持つことが必要だ。基礎は新産業にも必ず応用できる。もうひとつ、学生には人間として物事の価値を自分で判断できる素養を身につけてもらうことも大切だと思っている。

「学部との一貫で人材育成 大学院教育を重視」名古屋工業大学  髙橋 実学長(日刊工業新聞4月16日、朝刊21面より抜粋)

4月に入学した新入生から入学試験の最上位者に30万円を支給する奨学金制度を始めた。不況を背景にした経済的な支援という意味合いではなく、優秀な学生にもっと活躍してもらうために考えた制度だ。このほか海外留学に対する支援金なども設けている。今後もさまざまな方策を実行に移して学生のヤル気を引き出していく。

『良質半導体 作れるか』(中日新聞4月4日(朝)34面 抜粋)

日本人宇宙飛行士山崎直子さんが搭乗し、5日打ち上げ予定の米スペースシャトル「ディスカバリー」で、名古屋工業大学(名古屋市昭和区)の半導体素材の実験装置が宇宙に運ばれる。国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」に置かれ、コンピューターなどに使われる高品質の素材を作る実験を行う予定だ。
実験は、木下隆利副学長や田中正剛助教らのグループが主導。分子が引き合う力を使って、極小の板の上に幅5ナノm(1mは10億分に1m)単位の規則的な溝模様を並べて、半導体の素材を作る。木下副学長らによると、地上では重力の影響で偏りなく分子をそろえることが難しい。しかし、無重力の宇宙では影響がなくなるため、均等に溝を作れる。
均等に溝の入った素材は、8月末に地上に持ち帰り、半導体の基盤材にコピーする。その基盤材の上で窒化ガリウムの結晶を作ると、ひび割れのない美しい結晶になり、質の良い半導体の材料になるという。 これまでは溝のない基盤材の上で結晶が作られていたが、「あそび」となる基盤材がないため、接着面に小さなひびが無数に入り、欠陥の原因になっていた。この技法は、コンピューターや発光ダイオート(LED)などの他、汚れのつかないコンタクトレンズの開発などに応用できる可能性もあるという~。 木下副学長は「ひびがなくなれば電機のロスを減らせるので、コンピューターの省エネ化や処理高速向上が期待できる。」と話す。 田中助教は米ケネディ宇宙センターへ足を運び、5日の朝(日本時間同日夜)の打ち上げを見守る予定だ。

『県人事異動』(中日新聞3月31日(朝)31面 抜粋)

県は30日、4月1日付けの人事異動を発表した。
名古屋工業大学の松井信行学長が、産業労働部顧問に就任した。

『名工大 会議に紙いらず』 目標9割減 電子ペーパー初導入(中日新聞3月8日(朝)New.gif

名古屋工業大学(名古屋市昭和区)は学内の会議で「電子ペーパー端末」を活用し、紙の資料の大幅な削減を目指すことを決めた。既に二月から一部の会議で取り入れており、2010年度から本格導入する。同大によると、電子ペーパー利用による「ペーパーレス化」は、全国の大学で初めてという。
電子ぺーパーは、薄くて軽い端末の画面で情報を閲覧するシステム。近年、メーカの開発競争が激化しており、名工大はブラザー工業(同市瑞穂区)が販売する業務用の電子ペーパー端末に着目。同社と共同で会議に適したソフトの改良を進めてきた。同大では、学内の情報を集約したホストコンピュターから、必要な情報を電子媒体(SDカード)を介して端末に出力し、会議で利用する。
端末は画面がA5サイズで厚さ1.5センチ。1ページずつ表示でき、端末のボタン操作で好きなページを閲覧できる。端末の情報はSDカードを抜くと消えるため情報の漏えいも防げるという。同大によると、08年度に学内で使われていたコピー用紙は720万枚で、このうち会議用資料の紙は22万枚。同大は購入した端末80台により、会議の紙の9割カットを目指している。
松尾啓志・情報基盤センター長は、「紙を節約すれば、製紙に使うエネルギーの削減や森林保護にも役立つ。鳩山由紀夫首相が揚げる温室効果ガス25%削減に吸応し、大学全体で排出削減につなげたい」と話している。

宇宙実験に価値(日刊工業新聞2月26日32面)

日本の有人宇宙実験施設「きぼう」について「実験は宇宙でしかできず、しかも産業的な価値があるものでは意味がない」と強く主張するのは名古屋工業大学教授江龍修さん。
これまでの実験は必ずしもそうしたものばかりではないないという。これは「宇宙実験に多額の資金をかける意味があるのかという反論が出るのは仕方がない」とも。
そんな中、同大学は4月にきぼうで高品質の窒化ガリウム生産に向けた実験を始める。地上ではできず産業への影響も大きいと自負し「成果を出し宇宙実験の価値を認めてもらいたい」と意気込んでいる。

名工・若山教授 最終講義に200人(中日新聞(朝)2月20日26面)

名古屋工業大学を三月に退職する若山滋教授(63)の最終講義が19日、名古屋市昭和区御器所の同大学2号館で開かれ、約200人の学生や市民が聞き入った。
若山教授は建築学から見た日本文学の研究という独自の分野を開拓。講義では万葉集や源氏物語にふれつつ「作品に出てくる建造物を通じ、後世に引き継がれる日本建築の様式美、その流れも分かる」などを解説した。文芸評論家の清水良典さんらを交えたミニシンポジウムもあり、都市化と近代文学の関係などについて意見交換した。
若山教授は建築家としても活動し、名工大正門周辺や碧南市の哲学体験村・無我苑などを設計。「建築へ向かう旅」など多数の著書がある。

NCAP「ナノ中空粒子」事業化 製紙や薬品に活用 粉体メーカーと生産体制構築 6社が採用検討 (中部経済新聞2月5日4面)

名古屋工業大学ベンチャーのNCAP(エヌキャップ、本社名古屋市昭和区御器所町・名工大インキュベーションセンター1号オフィス、冨岡達也社長、TEL052-735-7576)は、紙の軽量化や薬品カプセルとして用いる「炭酸カルシウム中空粒子」の事業化に乗り出す。
中空粒子は、中が空洞になっているナノサイズの球体。以前から、さまざまな可能性のある素材として利用価値は認識されていたが、高額な為普及が進んでこなかった。これを量産する技術を確立したもので、粉体設備メーカーのツカサ工業(本社:半田市)とともに生産体制を構築して、利用先の開拓を推進。「すでに6社が採用に向けて検討を始めている。」(冨岡社長)としている。
中空粒子の従来の製造方法は、芯(しん)素材の上に中空粒子の材料をコーティングし、球体が形成された後に芯素材を除去するという複雑なもの。量産するのが難しく、コストが高くなるという欠点があった。 同社の技術は、塩化カルシウムの水溶体液に炭酸ガスを吹き込むという単純な方式。「単に吹き込むだけであれば、炭酸カルシウムが出来るだけだが、吹き込み速度や泡の大きさをコントロールすることにより、炭酸カルシウムの中空粒子が合成できる」という。このバブリング法を採用すれば、合成が容易なうえ、芯材を除去する工程も不要なことから、量産による大幅なコスト削減が可能になる。
03年から名工大で研究が始まり、05年にはJST(科学技術振興機構)が大学発ベンチャー創出推進テーマに採択。0.5~2.0ミクロンの中空粒子の開発に成功したため、08年8月に同プロジェクトに携わっていた冨岡社長がNCAPを設立。
炭酸カルシウムは、紙繊維の強化に用いられているが、中空粒子にすれば軽量化を実現。光が通りにくく透けないため、薄くすることも可能。人体に無害なため、薬品カプセルに用いることができ、繊維の断熱性を高める効果もあるなど、多様な用途を見込んでいる。量産体制を確立することともにサンプル出荷も行っており、反応も良いことから2年以内の本格事業化を目指している。

CFRP新切断法に成功(科学新聞2月5日2面)

名工大工学研究科の中村隆教授らは、市販のワイヤ放電加工機で炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を切断することに成功した。
ワイヤ放電加工機はCFRPを切断するとワイヤと炭素繊維が触れて短絡するので切断にはほとんど使われていなかった。同教授らは今回、市販の放電加工機で電流を流す時間や量、電圧などを調整し、CFRP加工に適する条件を見出した。加工機本体やCFRPには変更を加えていない。通電する炭素繊維はワイヤとの放電で切断でき、電気を流さない樹脂は、炭素繊維に流れた電気の熱で溶かしながら切っていく。新たな条件の下では、プラスチックと炭素繊維が同時に切れ、短絡もほとんど起きないという。

第7回キャンパスベンチャー グランプリ中部 入賞者決まるCVG中部ニュービジネス大賞 :ケニアだからできるe-commerce(日刊工業新聞2月2日1面)
”名古屋工業大学大学院工学研究科 オデロ・ジェームスさん  アバデ・エリシャさん  オケロ・フィリップさん

名中部地区の学生によるビジネスプランコンテスト「第7回キャンパスベンチャーグランプリ(CVG、愛称=キャベツプラン)中部」(主催:キャンパスベンチャーグランプリ中部実行委員会、日刊工業新聞社)の審査結果がまとまった。ニュービジネス大賞に名古屋工業大学大学院工学研究科のオデロ・ジェームスさんらの「ケニアだからできるe-commerce」が、ニューテクノロジー大賞に選ばれた。
ケニア共和国はインターネット使用者が350万人、携帯電話使用者が1800万人を超える。また、携帯電話を使用して送金できる新サービスも生まれ、銀行口座を持てない貧困層の人々が救われている。一方で、毎日2万人以上の人々が高速バスを利用し、企業人も出張に高速バスを活用するなど、高速バス旅行が一般的である。
だが、バスの運行時刻や空席情報、料金などの確認のためにはバス会社の窓口へ行くしかなく、大変な時間と労力を必要とする。そこで、急速な情報通信網の発達に合わせ、金優サービスの新たな使用形態を進化させ、ワンストップでバス乗車券の入手が可能となるビジネスを考えた。具体的には、ワンストップチケットショップから客が常時バスの運転状況を知ることができ、手軽に予約を行い、好みの席を選択し、オンラインで支払いと乗車券入手ができるシステムである。ケニアが日常生活で最も使うバスのサービスを、インターネットで24時間アクセス可能にすることが社会に便利性を提供することに大きな価値がある。
すでに大手携帯電話会社との決済システムの契約を終え、5社以上のバス会社との交渉が進行中で、うち1社は試運転も実施するなど事業化は目前である。社会的意識も高く、完成度が高いプラン。ケニア初のオンラインビジネスであり、ケニアのマスコミの注目度も高い。

癒やしロボ介護に活躍 呼びかけに反応…お年寄り、笑顔に(朝日新聞(朝刊)1月15日抜粋)

名古屋工業大学と地元企業は産学連携で、5歳児程度の会話ができる「ifbot」(イフボット)を開発。04年から19万8000円で販売されている。

名工大「緑のキャンパス」(中日新聞(夕刊)1月4日1面)

コンクリートの校舎が並ぶ都心の大学の無機質なイメージを一新しようと、名古屋工業大学(名古屋市昭和区)は2010年度、緑あふれるキャンパスづくりに取り組む。市民が憩う鶴舞公園と吹上公園に挟まれた立地を生かし、大学構内を「グリーンプロムナード(緑の散歩道)」にする構想だ。同キャンパスの緑に覆われた「緑被率」は19.9%と低い。近年は耐震工事のため立木の一部を伐採。学内からの「潤いのあるキャンパスに」との声が上がり、緑化に本腰を入れることにした。
公園を生かし整備・市民からの寄付募る。09年4月、緑化のための募金を設立。年末までに学生や教職員からの寄付が100万円余り集まった。寄付金活用の第一弾として新年度、鶴舞公園内の市緑化センターからアドバイスを受け、正門入り口に近い広場に「昭和区の木」ハナミズキを20本植える。学内にある「一本松古墳」周辺などにも緑を充実させていく。最終的には、駐車場や屋上の緑化も進め、緑被率30%に上げるのが目標だ。高橋副学長は「殺伐としたキャンパスを変えて、緑を感じながら地域の人が散歩できるようにしたい。学生だけではなく住民の生活も潤す大学づくりをしていきたい」と話している。
一口千円で一般からも募金の寄付を受け付ける。詳しくは同大学ホームページ「緑化募金」を参照。

人材育成のDNA尊重 「 名工大次期学長 高橋 実氏に聞く」他分野と融合、連携を図る (中日新聞(朝刊)12月27日16面)

来年四月、名古屋工業大学(名古屋市)の新学長に現在副学長の高橋実氏(60)が就任する。大学運営が厳しさを増す中、法人化二期目のかじ取りを任される新学長に抱負を聞いた。

(今後の大学つくりについて)-名工大のDNAを尊重していく。DNAとは創立以来の「産業界や官公庁に技術者として貢献できる人材を育成する教育機関」という役割。ただ創立時と工学分野は大きく変わっており、既存の産業や工業を前提にしているだけではだめ。工学自体の幅を広げ、他分野と融合、連携を図っていく。次の時代が要請する価値観を取り入れ、グローバルに活躍できる技術者や科学者を育てていきたい。
(具体的な取り組みは)-国がさまざまな留学制度を強化しているので、そのようなプログラムをどんどん利用したい。大学の募金を優秀な学生や研究者に使いたい。一方で、海外からの優秀な学生や研究者を獲得するために体制を充実させたい。中国やアジアなはその重要なターゲットだ。
(今、大学には学術成果の社会への還元が求められている)-自ら接極的に外に出ていくような活動をしていくことが大切だ。名工大には「産学官連携センター」など長年、培ってきた企業との関係がある。それらが軸になり、既に地域に出て名工大の研究シーズ(種)を企業などに紹介している。今後はもう少しきめ細かく対応していく。
(大学経営はますます厳しくなる)-事業仕分けは、あるプロジェクトが必要か不必要か、という単純な議論だ。「教育」という観点が入っていない。教育とはまさに人材育成で、プロジェクトに若手がかかわることで人材が育つという点が最も重要だ。国には高等教育への支援を引き続き求めてく。学内ではIT化による業務運営の効率化、低コスト化に取り組む。

研究室発 「布」で骨が自然に再生(中日新聞(朝刊)12月22日12面)

名古屋工業大大学院 春日敏宏 教授 特殊な「布」で骨が自然に再生する-。こんな夢のような医療材料の開発に挑む。既に医療業界で注目されており「商品化にこぎつけたい」と意気込む。
着目したのは、細胞を活性化する効果がある「ケイ素」。「うまく用いれば、骨を再生できるのではないか」と考え、ケイ素を含んだ不織布を作った。実験でウサギの頭蓋骨に直径八㍉の小さな穴を開け、その布をあててみた。約四週間後、穴の輪郭だけではなく、中央部分からも骨ができはじめ、その後、完全に穴がふさがった。「骨の成分はウサギもヒトも同じ。効果があると証明された。」と、胸を張る。この材料の利点はまさに「布状」であること。例えば、穴にクルクルと、丸めて入れることができたりと、患部に合うように形を自在に変えることができる。さらに、骨ができるころには「吸収されてなくなってしまう」という優れものだ。
現在、さまざまな医療現場で応用が期待され、特に整形外科や歯科の分野から熱い視線が注がれる。
今後、商品化に向け、臨床研究もスタートさせる。「研究者として、世の中に貢献できることは夢。若い研究者や学生たちが、刺激を受けてくれればもっとうれしい」
(かすが・としひろ)名古屋工業大卒。 1983年、同大大学院修士課程修了。8年間、民間企業で働き、93年、博士取得。 2004年から教授。京都出身。

「施主納得の耐震補強パンフ 」 井戸田教授 発生周期や工事紹介(中部経済新聞 12月17日4面)

名古屋工業大学大学院の井戸田秀樹教授はこのほど、地震や耐震補強などについてまとめたパンフレットを作成した。
耐震改修を希望する住宅所得者と建築士や施工業者らと話し合いをする場で広げてもらうことを想像してつくったという。大きさはA2版サイズの紙を折りたたんでA4版サイズ。無料配布をしている。 ①地震を知る ②自分の家の強さを知る ③安心に向けて今すぐ実行、と大きく3つの内容に分けてまとめ、地震の怖さや耐震補強の重要性、工事法などの理解を深められるようにしている。①では、日本が地震大国であることや大地震の発生周期と確率予報、気象庁の震度階級、東海・東南海連動地震が発生したときの愛知県の予想震度などを紹介。また、東海地震が30年以内に発生する確率は90%以上で、「降水確率が90%以上なら、傘を持っていくでしょ?」と身近なことに感じやすい例えも盛り込んだ。 ②では耐震改修チャートを掲載し、震度と被害の大きさの相関を示している。③では筋交(すじがい)の役割や耐震補強工事の概要のほか、耐震補強実行のためのアイディアとして、使わなくなった2階部分を思い切ってなくして建物自体を軽くしてしまう方法も紹介している。
ホームページ:(http://archi2.ace.nitech.ac.jp/idota2/Reform/reform.html) からダウンロードできる。

「赤と緑 識別の謎解明へ」 名工大と京都大霊長類研究所 (中日新聞(夕刊)12月17日10面)

サルの目にある赤色と緑色を感じるたんぱく質を原始レベルで構造解析することに、名古屋工業大学の神取秀樹教授(生物物理学)らと京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の共同研究グループが初めて成功した。ヒトが色を識別するメカニズムの解明に役立つと期待され、近くドイツの科学誌「アンゲバンテ・ヘミー」に掲載される。
神取教授らによると、目には光の三原色である、赤、青、緑色と、明暗を、それぞれ感じるタンパク質がある。明暗を感じるタンパク質はウシから作る試料によって構造解明が進んできたが、色を感じるタンパク質は、試料製作が難しく原子、分子レベルの研究は進んでいなかった。グループは、遺伝子操作によって細胞を培養し、サルが赤、緑色を感じるタンパク質を大量に作り出した。その上で、タンパク質に赤外線を照射する「赤外分光法」で原始、分子の光の吸収量、振動数などを測定し、構造解析に成功した。
神取教授らは「それぞれのタンパク質の構造は違いがあり、目的にあった構造を持つとみられることが分かった。サルはヒトと同じ霊長類で、ヒトが色を感じる仕組みの解明に大きな一歩となる」と話している。

「航空機技術のフロントランナー」  工具の摩擦早く 砥石によるCFRP穴あけ  縦・横回転で効率的加工 遠心鋳造法で製造 コスト減目指す (日刊新聞12月16日8面)

名古屋工業大学大学院の渡辺義見教授らの研究グループは、岐阜県セラミックス研究所、岐阜県機械材料研究所と共同で、航空機機体で採用が広がっている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の穴あけ加工技術を研究している。一般的なダイヤモンド工具ではなく、砥石で穴をあけようという野心的な研究だ。
ダイヤモンド工具で加工する場合、加工中は刃先が常にCFRPと接触している。このため刃先が熱を持ち、CFRPの樹脂に伝わって加工面のはく離やけば立ちなどができ、精度に影響する。さらにダイヤモンド工具は高価で、穴あけが100穴程度で交換が必要と寿命も短い。「摩耗して精度に悪影響を与える前の数十穴程度で交換する」(渡辺教授)場合もある。渡辺教授らは安価な砥石を用いた高精度な穴あけ加工法の確立を目指している。名工大が砥石、岐阜県セラミックス研究所が砥粒、岐阜県機械材料研究所が加工をそれぞれ担当する。
砥石は遠心鋳造法を応用して製造する。回転する金型内に砥石の母材となる溶かした金属と砥粒を投入。回転で発生する遠心力で、砥粒を砥石の研削面にバランス良く配置する。これにより、効率的に砥石が製造できる。母材はアルミニウム、砥粒はダイヤモンド、炭化ケイ素(SiC)などさまざまな素材を試している。加工は「ジャイロ式」と呼ばれる方法を用いる。通常は砥石がワークに対して縦回転して研削していくが、これだと「ワークに溝ができるだけ」(渡辺教授)。これに対し、ジャイロ式は縦回転しながら同時に横回転も加えることで、穴あけを実現する。コスト減目指す 同方式ではCFRPに当たる砥石の部分が常に変わるため、加工時の熱が発生しにくい。実際に加工してみたところ「はく離もけば立ちも抑えられた」(同)と手応えを感じている。現在、同方式であけられる穴の直径は数十㍉㍍。実際の航空機機体用CFRPの穴の直径は数㍉㍍から数百㍉㍍と幅広い。
渡辺教授らは今後、さまざまな大きさの穴に対応できるように研究を重ね、専用加工機の開発も進める。研究は2013年度末までの計画。成果はすみやかに民間に移転し「加工コストを現状から2ケタ下げたい」(同)と意気込んでいる。

「駐車場をオアシスに」 都心部で名工大 温暖化対策に一役 簡易工事で緑化実験 (中日新聞(夕刊)12月12日13面)
市街地の駐車場を緑の芝生に-。名古屋工業大学(名古屋市)の研究グループが来年一月、同市中心部で駐車場を緑化する社会実験に乗りだす。近年、増加するコインパーキングに着目。樹脂で保護した芝生を敷き、アスファルトを緑のじゅうたんに早変わりさせる。普及すれば、都市部が異常に高温化するヒートアイランドの軽減が期待できる。
名工大の伊藤孝紀准教授(芸術工学)らのグループで、駐車場運営会社「パーク24」(東京都)や緑化事業会社など5社が協力。名古屋・栄の繁華街にある錦通沿い、中区錦二のコインパーキングで始める。
当面の実験は、駐車場の敷地内にレンタカーの店舗を設け、店舗の壁面に花を植えるなどして植栽。店舗南側のアスファルト路面を緑化する。駐車場利用者や通行人にアンケートなどを行い、今後五年間、効果を検証する。 アスファルト路面の緑化は「ヤハギ緑化」(名古屋市)の技術を活用。樹脂と組み合わせた五十㌢角の芝生を敷き詰める。樹脂で車重を支えて芝生を守り、タイヤの轍ができない。さらに芝生は路面の上から置くことができるため、路面をはがす工事をしないでそのまま緑化できる。工場の駐車場など一部で実用化しており、コストは一平方㍍当たり一万円余りかかる。民間調査会社によると、最近は不況でビル建設が滞り、一時利用で駐車場にする例が多い。
伊藤准教授らの推計で名駅・伏見・栄地区でパーク24などすべてのコインパーキングを緑化すると、気温は夏場で約0.5度下がるという。視覚効果もあり、同准教授は「緑が目に入ることで実際よりも涼しげに感じるのでは」と話す。 将来的には電気自動車の充電スタンド設置などで「エコステーション」としての応用も考えられるという。課題はコインパーキングがあくまで一時的な土地利用のため、地権者が費用をかけるかどうかだが、オフィスなど一般の駐車場でも利用できるため、都市緑化の可能性は広がる。
伊藤准教授は「この技術を使えば大いに普及が期待できる。愛知は自動車の街。車を排除するのではなく、共存していく道を模索することが大切だ」と力を込めた。

「158眼カメラ ギネス認定」名工大の研究グループ 炎を立体分析(12月11日「日刊工業新聞」24面)
名古屋工業大学は10日、石野洋二郎准教授(燃焼工業)のグループが研究用に開発した、158の「目」を持つ特殊カメラがギネスブックの「最多レンズ」に認定されたと発表した。認定は11月24日付。
エンジン内での燃料の燃え方などを研究している石野准教授らは2003年、炎を詳しく観察しようと、40個のレンズを備えたカメラを発明。さらに今年8月、このカメラを縦に四つ並べて、ほぼ半円状にした「158眼(がん)カメラ」(長さ74センチ・幅4.5センチ)を開発した。4枚撮りで、158の画像をパソコンにデータとして取り込めば、炎の様子を立体的に分析することができるという。石野准教授らは「研究を知ってもらえる機会になれば」と話している。

「炭素繊維強化プラ ワイヤ放電加工で切断」名古屋工大 市販機使い短絡なし(12月9日「日刊工業新聞」1面)
名古屋工業大学工学研究科の中村隆教授らは、市販のワイヤ放電加工機で炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の切断に成功した。ワイヤ放電加工機はCFRPを切断するとワイヤと炭素繊維が触れて短絡するため、切断にはほとんど使われない。加工速度は厚さ10ミリメートルのCFRPで毎分1ミリメートル。今後は加工機メーカーと研究を進め、実用レベルにまで加工速度を上げる考え。
CFRPの切断にワイヤ放電加工機が使えるようになれば加工工程でコスト削減できる。現在はダイヤモンド工具などで切断や穴あけをしているケースがあるが、工具の消耗が早く頻繁に交換が必要で、コスト高につながっている。
今回、市販のワイヤ放電加工機で電流を流す時間や量、電圧などを調整し、CFRP加工に適する条件を見いだした。加工機本体やCFRPには改良は加えていない。通電する炭素繊維はワイヤとの放電で切断できる。電気を流さない樹脂は、炭素繊維に流れた電気の熱で溶かしながら切っていく。
通常は、ワイヤ放電加工機でCFRPを加工するとプラスチック部分が先に溶けてしまい、残った炭素繊維とワイヤが接触して短絡が起こる。今回の条件ならプラスチックと炭素繊維が同時に切れ、短絡もほとんど起きない。切断できるメカニズムなど詳細は今後研究する。ただ、加工速度を上げるには市販の加工機では限界があり電気回路の改良などが必要となる。

「そこ、すごく危険です」緊急地震速報時 音声で警告 名工大教授ら開発 屋外設置カメラで人認識(12月2日「中日新聞」夕刊8面) 緊急地震速報が発表された際、家具が倒れる危険性のある場所にいる人に音声で警告するシステムを、岡田成幸・名古屋工業大学教授らが開発した。室内に設置したカメラの画像で人の位置を認識し「そこ、危険です」などと自動的に知らせる仕組み。家具転倒による被害を回避できる可能性があり、実用化に向けた研究が進められている。
岡田教授によると、このシステムは専用のソフトウエアをパソコン(PC)にインストールして使用。ソフトの初期設定で、建物の構造や部屋の広さと形状、家具の大きさや種類などを入力すると、震度ごとの各家具の転倒率が自動的に算出される。さらに天井など部屋全体の動画を撮影できる場所にカメラを設置し、PCに接続する。
緊急地震速報を受信すると、自動的にソフトが起動し、カメラの画像で人や家具の位置を認識。家具が転倒してくる危険性のある場所のうち、確率が30%未満の場所にいた人がいた場合は「そこ、危険です」、30%以上の所にいた場合は「そこ、すごく危険です」との音声がPCのスピーカーから流れる。
緊急地震速報は、地震発生直後に震源地近くの地震計が観測した地震波(初期微動)を解析し、最大震度5弱以上と予測される地域向けに気象庁が発表する。同庁の震度解説によると、固定していない家具は震度5弱で「移動することあり」5強では「倒れることがあり」6強になると「倒れるものが多くなる」という。
岡田教授は「緊急地震速報は地震が発生することを警告するだけで、受信者はどうすべきかが分からない。具体的な避難行動につながる警告システムが必要だと考えた」と話している。

鉛のない圧電セラミックスを開発 名古屋工業大学工学部 柿本健一准教授「医療に用途探る」(12月4日「中日新聞」朝刊30面)
カメラの手ぶれ防止装置や乗用車のバンパーのセンサー、プリンターのインク噴出装置などには、特殊なセラミックスが使われている。電圧をかけると小刻みに振動する性質をもった「圧電セラミックス」で、もはや生活に欠かせない。
ただ、60%以上が鉛のため、酸性雨と反応したり、リサイクルの際に除去する過程で鉛中毒を引き起こす危険性が高いという欠点がある。鉛を使わない圧電セラミックスは作れないか。目を付けたのが、ニオブという希少金属だ。ニオブをそのまま焼いても、純粋なセラミックスは作れない。しかし、特殊な薬品を混ぜていったん液体にし、さらに熱を加えて粉状にしたものを焼き固めると、過酷な環境でも高い圧電機能を持ったセラミックスができた。ニオブのセラミックスは50年前から研究されてきたが、ようやく実用化に一歩近づいた。
今は、自動車用の部品として400度の高熱にも耐える製品の開発に力を注ぐ傍ら、骨の再生を促す医療材料として活用できないか研究している。ニオブのセラミックスは鉛に比べて、カルシウムを引きつける力が100倍ある。「さらに新たな用途を見つけ、環境に配慮して低い温度でも焼けるよう工夫したい」と、目を輝かせる。コストを下げ、少量で効果的に生産するのが課題だ。もともとは宇宙で使う耐熱セラミックスを研究していたが、名古屋工業大学に赴任した2001年、「誰も成功していないなら一発やってやろう」と、思い切ってテーマを変えたのが功を奏した。来年1月には、米国の電子セラミックス国際会議で大学院生5人とともに成果を発表する。
名工大の学長に高橋副学長選出(10月15日「中日新聞」朝刊20面)
任期来春から4年
名古屋工業大学(名古屋市)は14日、学長選考会議を開き、来年三月末で任期満了する松井信行学長(66)の後任に、理事兼副学長の高橋実氏(60)を選出した。任期は来年4月1日から4年間。
選考では、推薦を受けた五人におついて、学内有資格者の投票による「意向調査」を行い、高橋氏が最多得票した。その後の選考会議で高橋氏を選んだ。会見した高橋氏は「グローバル化の流れを受け、工業を担う人材育成の質も変わってきた。国際的なプレゼンスを発揮する大学にしていく。与えられる教育から自ら育つ教育を実践していきたい」と抱負を語った。
高橋氏は東京大卒。名工大助手を経て、1994年、同大教授。専門分野はセラミックス。神奈川県出身。岐阜県多治見市在住。

「経営アドバイザー新たに2氏委嘱へ」名古屋市(10月20日「毎日新聞」朝刊20面)
名古屋市は19日、地元進学塾の杉藤清行理事長と、名古屋工業大学大学院の堀越哲美教授を経営アドバイザーに委嘱すると発表した。就任は来月1日付。これで同市のアドバイザーは13人になる。
杉藤理事長は教育政策を河村たかし市長らにアドバイスする。9月市議会で、杉藤理事長を市教育委員会に起用する人事案が否定されたため、今回委嘱となった。堀越教授は都市計画が専門で、街づくりに関する施策へのアドバイスを求める。

環境対策タイル拡充―美濃焼クールアイランド振興会(10月16日「中部経済新聞」朝刊8面)
サイズや色豊富に 使いやすさもアピール
多治見市内のタイルメーカーや販社による美濃焼クールアイランド振興会(事務局=多治見市笠原町2827の1、電話0572-43-3218)は、ヒートアイランド対策のクールアイランドタイルの商品構成を拡充する。建築ニーズにマッチしたラインアップで需要拡大をめざす。従来の二丁掛サイズに加え、大型サイズも投入。カラーバリエーションも7色を用意。環境に加えて使いやすさでアピールする。(多治見・今井康紀)
クールアイランドタイルは多治見商工会議所が進めてきた産学官連携による美濃焼タイル。名古屋工業大学がシーズを提供。外装タイルの表面にギザギザの凹凸を付加し、専用の釉薬により反射率を高め、太陽光を宇宙空間に反射させるというもの。
従来のタイルでは太陽光を地表に反射させるため、その輻射熱により気温上昇の一因となっていたが、太陽光をそのまま宇宙に戻すことで熱を地上に留めないという、新しい切り口の環境対策タイル。昨年、対外アピールを行う同振興会が設立され、各種見本市で活用を提案している。
製品開発は同振興会傘下のメーカーが手がけており、製品も増加している。これまでのホワイトの二丁掛サイズに加え、100角の中波、二丁掛大波、45三丁中波、45二丁中波など大型から中型のサイズも登場。また色もホワイトに加え、グレー、ベージュー、イエロー、ピンク、ブルー、グリーンなどをラインアップした。
多治見市内では着実に施工件数が増加しており、今後は全国各地で需要を取り込んでいく考え。

「ペットボトルのふたで建材」トピア 名工大と共同開発(10月20日「中部経済新聞」朝刊7面)
名古屋工業大学(建築工学 河辺伸二教授)と自動車設備設計会社のトピア(安城市)は19日、ペットボトルのふたを再利用した住宅資材「エコ建材」を共同開発した、と発表した。ベニヤ合板の代替品として使え、値段も割安だという。
2枚の板の間に遮断材を挟むと結露するが、エコ建材は耐水性が高いため、ベニヤと違って腐敗しない。冷暖房の使用や製造時の消費エネルギーを約16分の1程度に抑えられる。環境負荷の小さい建材として販売する。ベニヤ合板に比べ耐水性などに優れるうえ、エコ建材は、細断したキャップに、粉砕した廃棄木材を混ぜ、高温で圧縮して作る。来年から沖縄県で生産を始める。
縦90㌢、横180㌢、厚さ12㍉の板に約3200個のふたが使用される。一般の廃材プラスチックからでも製造できるといい、トピアの小西正夫社長は「プラスチックのリサイクル率を向上させたい」と話した。

「学生の車 大舞台へ」(10月20日「中日新聞」朝刊30面)
名古屋工業大学(名古屋市)の建築・デザイン工学科4年の加藤健太さん(23)が設計した自動車の模型が21日、千葉市の幕張メッセで開幕した東京モーターショーで展示された。41回目を迎えた同ショーにアマチュアが設計した車が展示されるのは初。
埼玉県の自動車デザイン会社が「もう一度、若い人に自動車の楽しさを理解してほしい」と考え、今年3月に全国の大学やデザイン専門学校に設計案の応募を呼び掛けた。
名工大では、大学院教授で、学部では自動車などの工業デザインを教える木村徹さん(58)の教室が参加。学生たちの設計案の中から、加藤さんの作品「XFV」が選ばれた。XFVは、フレーム(枠)と三輪、座席で構成。スピードに合わせて車幅や車体の長さが変化する。「夢の車ではなく、実現可能性が高い新しいジャンルの乗り物」(木村さん)と高い評価を受けた。
同社は、加藤さんの設計図を基に大手メーカーの試作車を担当する技術者が実車(長さ3㍍、幅1.4㍍、高さ1.2㍍)の三分の一の模型やコンピューターグラフィックス(CG)を作った。
会場では、大手メーカーのブースの向かいに展示され、加藤さんは「イメージだけだった自分の車が、プロの手でこんなに素晴らしいものになるなんて」と話していた。
同ショーは、24日から11月4日まで一般公開される。

名工大の学長に高橋副学長選出(10月15日「中日新聞」朝刊20面)
任期来春から4年
名古屋工業大学(名古屋市)は14日、学長選考会議を開き、来年三月末で任期満了する松井信行学長(66)の後任に、理事兼副学長の高橋実氏(60)を選出した。任期は来年4月1日から4年間。
選考では、推薦を受けた五人におついて、学内有資格者の投票による「意向調査」を行い、高橋氏が最多得票した。その後の選考会議で高橋氏を選んだ。会見した高橋氏は「グローバル化の流れを受け、工業を担う人材育成の質も変わってきた。国際的なプレゼンスを発揮する大学にしていく。与えられる教育から自ら育つ教育を実践していきたい」と抱負を語った。
高橋氏は東京大卒。名工大助手を経て、1994年、同大教授。専門分野はセラミックス。神奈川県出身。岐阜県多治見市在住。

「経営アドバイザー新たに2氏委嘱へ」名古屋市(10月20日「毎日新聞」朝刊20面)
名古屋市は19日、地元進学塾の杉藤清行理事長と、名古屋工業大学大学院の堀越哲美教授を経営アドバイザーに委嘱すると発表した。就任は来月1日付。これで同市のアドバイザーは13人になる。
杉藤理事長は教育政策を河村たかし市長らにアドバイスする。9月市議会で、杉藤理事長を市教育委員会に起用する人事案が否定されたため、今回委嘱となった。堀越教授は都市計画が専門で、街づくりに関する施策へのアドバイスを求める。

環境対策タイル拡充―美濃焼クールアイランド振興会(10月16日「中部経済新聞」朝刊8面)
サイズや色豊富に 使いやすさもアピール
多治見市内のタイルメーカーや販社による美濃焼クールアイランド振興会(事務局=多治見市笠原町2827の1、電話0572-43-3218)は、ヒートアイランド対策のクールアイランドタイルの商品構成を拡充する。建築ニーズにマッチしたラインアップで需要拡大をめざす。従来の二丁掛サイズに加え、大型サイズも投入。カラーバリエーションも7色を用意。環境に加えて使いやすさでアピールする。(多治見・今井康紀)
クールアイランドタイルは多治見商工会議所が進めてきた産学官連携による美濃焼タイル。名古屋工業大学がシーズを提供。外装タイルの表面にギザギザの凹凸を付加し、専用の釉薬により反射率を高め、太陽光を宇宙空間に反射させるというもの。
従来のタイルでは太陽光を地表に反射させるため、その輻射熱により気温上昇の一因となっていたが、太陽光をそのまま宇宙に戻すことで熱を地上に留めないという、新しい切り口の環境対策タイル。昨年、対外アピールを行う同振興会が設立され、各種見本市で活用を提案している。
製品開発は同振興会傘下のメーカーが手がけており、製品も増加している。これまでのホワイトの二丁掛サイズに加え、100角の中波、二丁掛大波、45三丁中波、45二丁中波など大型から中型のサイズも登場。また色もホワイトに加え、グレー、ベージュー、イエロー、ピンク、ブルー、グリーンなどをラインアップした。
多治見市内では着実に施工件数が増加しており、今後は全国各地で需要を取り込んでいく考え。

「ペットボトルのふたで建材」トピア 名工大と共同開発(10月20日「中部経済新聞」朝刊7面)
名古屋工業大学(建築工学 河辺伸二教授)と自動車設備設計会社のトピア(安城市)は19日、ペットボトルのふたを再利用した住宅資材「エコ建材」を共同開発した、と発表した。ベニヤ合板の代替品として使え、値段も割安だという。
2枚の板の間に遮断材を挟むと結露するが、エコ建材は耐水性が高いため、ベニヤと違って腐敗しない。冷暖房の使用や製造時の消費エネルギーを約16分の1程度に抑えられる。環境負荷の小さい建材として販売する。ベニヤ合板に比べ耐水性などに優れるうえ、エコ建材は、細断したキャップに、粉砕した廃棄木材を混ぜ、高温で圧縮して作る。来年から沖縄県で生産を始める。
縦90㌢、横180㌢、厚さ12㍉の板に約3200個のふたが使用される。一般の廃材プラスチックからでも製造できるといい、トピアの小西正夫社長は「プラスチックのリサイクル率を向上させたい」と話した。

「学生の車 大舞台へ」(10月20日「中日新聞」朝刊30面)
名古屋工業大学(名古屋市)の建築・デザイン工学科4年の加藤健太さん(23)が設計した自動車の模型が21日、千葉市の幕張メッセで開幕した東京モーターショーで展示された。41回目を迎えた同ショーにアマチュアが設計した車が展示されるのは初。
埼玉県の自動車デザイン会社が「もう一度、若い人に自動車の楽しさを理解してほしい」と考え、今年3月に全国の大学やデザイン専門学校に設計案の応募を呼び掛けた。
名工大では、大学院教授で、学部では自動車などの工業デザインを教える木村徹さん(58)の教室が参加。学生たちの設計案の中から、加藤さんの作品「XFV」が選ばれた。XFVは、フレーム(枠)と三輪、座席で構成。スピードに合わせて車幅や車体の長さが変化する。「夢の車ではなく、実現可能性が高い新しいジャンルの乗り物」(木村さん)と高い評価を受けた。
同社は、加藤さんの設計図を基に大手メーカーの試作車を担当する技術者が実車(長さ3㍍、幅1.4㍍、高さ1.2㍍)の三分の一の模型やコンピューターグラフィックス(CG)を作った。
会場では、大手メーカーのブースの向かいに展示され、加藤さんは「イメージだけだった自分の車が、プロの手でこんなに素晴らしいものになるなんて」と話していた。
同ショーは、24日から11月4日まで一般公開される。

細胞内へ水素イオン移すたんぱく質作製(9月30日「読売新聞」朝刊31面)
名古屋工業大は29日、同大の神取秀樹教授(生物物理学)らの研究グループが、水素イオンを生物の細胞外から細胞内に異動させることのできるたんぱく質を作り出すことに世界で初めて成功した、と発表した。水素イオンを神経細胞内に入れて活動を制御する「道具」として使える可能性が出てきたといい、神取教授は「脳の神経活動の解明など、幅広く応用できるだろう」と期待している。研究論文は米国科学会誌に掲載される。
生物は、細胞内の水素イオンが細胞外に移動することにより、生命活動に必要なエネルギー源・ATP(アデノシン3リン酸)を体内に作り出す。そのため、水素イオンの移動は細胞内から細胞外へ向けてだけで、逆方向への移動は天然にも人工的にも存在していなかった。神取教授のグループは、光を感じる性質を持つ「光センサータンパク質」の一つに着目。そのたんぱく質のアミノ酸を変異させると、たんぱく質は、光のエネルギーを使い、細胞外から細胞内へ本来の流れとは逆方向に水素イオンを運ぶ役割を持つようになることを発見した。

腕用リハビリ支援装置 ―軌道・負荷 任意に設定可能―(9月24日「日刊工業新聞」19面)
名古屋工業大学工学研究科の森田良文教授らは腕用リハビリテーション支援装置を完成した。患者ごとの症状に合わせて任意の軌道や負荷で運動できるのが特徴で、回復の程度を数値で把握できる。現在は特定の運動にのみ対応する装置が使われており作業・理学療法士の負担が大きい。これを軽減しつつ効果的な治療が期待できるという。今後は医療機関に提案し、臨床試験の実施を目指す。
新装置はアーム先端部の取っ手をつかんで動かす方式。まず最初にモデルとなる軌道を動かし、その軌道をコンピュータに記憶させる。それによって、次回以降使用する時は記憶したモデルの軌道以外には動けなくし、一定の軌道をなぞるように反復運動させる仕組み。上下左右、前後に動かすことができ、基本の可動範囲は50㌢×50㌢×50㎝。モデル軌道は何度でもリセット可能。
動かす時の負荷の大きさも任意に調整できる。取っ手も球状や棒状など各種形状に付け替え可能。また装置に搭載したセンサーにより、患者が動かす時の力や稼働域を数値で得られ、リハビリによる回復の程度が把握できるようになる。
現在使われている腕用リハビリ支援装置は円運動など特定の運動にだけ対応し、汎用性がない。療法士の腕を動かす通常の訓練は長時間を要することもあり療法士の負担が大きい。
新装置は多様な運動ができるため、より効果的なリハビリができるうえ、こうした療法士の負担軽減にもつながるとしている。

炭酸カルシウム中空粒子 紙・塗料軽量化へ量産 ―名工大発VB、月産500kg―(9月24日「日刊工業新聞」23面)
NCAP(エヌキャップ、名古屋市昭和区、富岡達也社長、052・735・7576)は2010年後半に炭酸カルシウムの内部が空洞となった中空粒子の量産に乗り出す。紙など幅広い製品の軽量化を実現するもので、名古屋工業大学発ベンチャーである同社の第1弾製品。その後、別の中空材料も製品に加える。中小企業2社と共同出資会社を設立する計画もあり、事業の拡大を目指す。
炭酸カルシウム中空粒子はまず、塩化カルシウムなどを含む水溶液に二酸化炭素(CO2)を吹き込み、水素イオン濃度を調整する。するとCO2の泡の周囲で化学反応が起きて炭酸カルシウムの微粒子がつくられ、それが多数凝集し球状の中空粒子を形成する。中空粒子の直径は0.5マイクロー2.0マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。通常の炭酸カルシウム粒子に比べて、紙や塗料を軽量化できる。中空粒子内部に物質を保持し、少しずつ放出することも可能。
7月に塗料や化粧品メーカーなどにサンプル出荷を始めた。評価を見ながらとなるが10年後半には月産能力500kgの量産設備を稼働させて販売を始める計画。想定価格は1kg5000円程度。12年3月期には売上高1600万円を目指す。

超微細なシリカの中空粒子 滑りにくさを実現(8月24日「日刊工業新聞」21面)
国際バレーボール連盟が08年の北京五輪から採用した公式球。ミカサ(広島県西区)製のその球は滑りにくい特徴を持つ。その滑りにくさを実現したのは表面の塗布された塗料に含まれる中空粒子。ナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの内部が中空の粒子で、これを開発したのが名古屋工業大学工学研究科の藤正督教授だ。藤教授はセラミック粒子と、その界面を自在に操り、画期的な技術を開発する。研究室には企業からの共同研究依頼がひっきりなしに持ち込まれる。
中空粒子はシリカの粒子。一辺が約50ナノメートルという超微細な四角形。これほど微細な中空粒子は珍しいという。つくり方はまず炭酸カルシウムの粒子をシリカでコーティング。それを酸に浸すとシリカ内の炭酸カルシウムがイオン化して外部に溶け出し、空洞になる。そのシリカを含んだ塗料を作ってボール表面に塗布し、薄い膜を形成する。
この中空粒子、もともとはバレーボール用として開発したわけではない。自動車用アルミホイールに塗布する防食用塗料の研究から誕生した。防食用塗料を企業と共同開発する過程で、失敗作だが変わった手触りのものが出現。これをおもしろいと感じた共同開発先の企業が多方面に紹介。ミカサにバレーボール用生地を供給するクラレがこれに飛びついた。クラレは当時、滑りにくい新しい記事の開発に追われていた。中空粒子の塗料を塗布すると望んでいた滑りにくさが実現できたため採用を決めた。

セラ製造焼成工程不要 エネ消費10分の1、新複合材も 名古屋工大が技術 表面崩し化学反応(8月21日「日刊工業新聞」25面)
名古屋工業大学工学研究科の藤正督教授らは、焼成工程が不要の新しいセラミックス製造技術を確立した。シリカとアルミニウムを含む一般的なセラミックス原料に市販の薬品を添加することで、粒子同士を化学反応させて結合し固める極めて珍しい技術。焼成する結合法に比べ大幅に省エネルギー化でき、重油を燃料にして焼成する場合と比べるとエネルギー消費量を約10分の1に低減できるという。焼成に向かない素材との複合材開発などにもつながる。
新製造法はまず原料を細かく粉砕するボールミルで、原料粒子の表面を化学変化が起きやすい状態に処理する。ボールミルは通常、複数の金属球と原料を一緒に混ぜ合わせて金属球で原料を砕くが、新製造法では使用する金属球のサイズが小さいのが特徴。これにより原料の粒子同士の擦れ合いが活発化し、粒子表面の原子の結晶構造が崩れて化学変化が起きやすくなるという。
その原料に水酸化ナトリウムなどが溶けたアルカリ水溶液を混ぜると、通常は加熱しなければ起きない粒子間の化学反応が促進され、粒子表面同士が溶けて結合する。そうしてできた材料を鋳込みや押し出しといった一般の方法で成形。しばらく放置すると固まり、製品ができあがる仕組み。製品の強度は焼成したものと同程度という。
1トンのセラミックス製品を製造する際のトータルのエネルギー消費量を重油焼成とガス焼成、新製造法で比較すると、重油が2000メガジュール(メガは100万)、ガスが1200メガジュールだったのに対し、新製造法では210メガジュールで済んだ。これに伴い二酸化炭素排出量も大幅に削減できた。またナイロン繊維など焼成に向かない素材との複合材も製造可能となるほか、焼成により縮むことがないため寸法精度の向上も図れる。
今後はこの技術の実用化に向けて共同研究パートナー企業を募る。

`汗`かかないビアカップ(8月7日「日刊工業新聞」23面)
ユニークなビアカップが発売された。名古屋工業大学工学研究科の藤正督教授と多治見市陶磁器意匠研究所が共同開発したセラミックス製ビアカップ。1年ほど前に完成し、これまで大学内のパーティなどで使用してきたが、評判が良いため市販することにした。価格は1個500円で、中央製陶(岐阜県多治見市)が注文を受け付ける。
同カップは外側が多孔質のセラミックス。通常、冷えたビールをカップに注ぐと、カップの中と外で温度差が生じ、カップの外側に水滴が付くが、新開発のカップはその水分を多くの穴が吸収する仕組み。日頃は使用を避ける大きめの粒子や小さめの粒子を原料に使用し、多孔でありながら高強度を確保した。
体積の2-3割の量の水分を吸収できるため、カップの汗が防げ、テーブルや手が水でぬれることが少ないという。また、穴にたまった水分が蒸発する際に生じる気化熱で、カップの中のビールを冷やす効果も期待できるという。藤教授は気化熱を利用して住宅内部を冷やす壁材を開発しており、同カップはこの研究を応用して作製した。

飲食店の廃水をきれいに(7月31日「中日新聞」朝刊3面)
名古屋工業大の堀克敏准教授(生物工学)の研究グループは、飲食店の廃水から出た油成分を、細菌を利用して分解する新しい技術を開発し、実証実験に成功した。企業と連携して3年後の実用化を目指す。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究事業の一環。レストランなどの飲食店では、廃水と一緒に流される油の処理のため、専用タンクを設置することが義務付けられている。タンク内にたまった油は、店側が定期的に専門業者に処理を委託するなどコストがかかり、処理を怠った場合は不衛生になるなどの問題を抱えている。
グループは、微生物を活用して、タンク内で油分を分解する技術を研究。タンク内の弱酸性の環境下でも、油を効率的に分解する能力のある二つの細菌を発見した。菌を入れるだけでは、廃水と一緒に流れてしまうため、その菌を炭や炭素繊維に定着させることでタンク内での分解に成功した。
大学内の食堂で実証実験を行ったところ、1㍑あたり3千mgあった油が一週間後には60から70mgまで減少した。堀准教授は「効率的に分解でき、環境にも優しい。コスト面など飲食店への効果も大きい」と話している。

サイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイ(6月6日「中日新聞」朝刊35面)
大学の研究発表の場を提供するイタリア料理店「サイエンスカフェ・ガリレオ・ガリレイ」で、6月5日、国立天文台が開発した宇宙立体映像や、名工大の研究室で開発されたバーチャルピアノの実演などを報道陣に公開。名工大大学院の岩田彰教授(情報工学)は「街に出て高校生の科学への関心を高めたい」と参画する狙いを語った。
談話会(飲食代以外無料)は飯島澄男名城大教授の他、京大、名大などの教授陣を予定。次代のノーベル賞候補を生み出す場となるか。
問い合わせは同店 ℡ 052-571-3030まで。

圧電セラ材のニオブ酸カリウム 電荷蓄積で最高数値 名古屋工大 鉛代替、実用レベル(5月21日「日刊工業新聞」1面)
名古屋工業大学工学研究科の柿本健一准教授、安藤聖剛大学院生は太陽誘電と共同で、鉛が主原料の現行の圧電セラミックス材料の代替材として期待されるニオブ酸カリウムセラミックスで、電荷の蓄電性能を示す真空比誘電率を従来の5倍となる1750にまで向上させることに成功した。焼結方法を工夫して成功したもので最高の数値という。実用レベルの性能を満たしており、今後はこれをベースに鉛フリー圧電セラミックスの製品化を目指す。
圧電セラミックスは力を加えると電圧を発生し、逆に電圧を加えると形状を変形させる力を発揮する働きがある。プリンターのインクジェットノズルや車載センサーなどに幅広く使われている。ただ世界的に規制が強まる鉛が主原料のため代替材料が求められている。
真空比誘電率はセラミックス内に蓄電できる電荷量で、値が大きいほど高性能。ニオブ酸カリウムセラミックスのこれまでの誘電率は350程度。作り方は原料の酸化ニオブ、参加カリウムを混合して焼成しており、従来は電気炉で数時間かけて焼成していた。今回は熱とともに、高電圧をかけるスパークプラズマ焼成と呼ばれる焼成法を採用し、約10分間で焼成できるようにした。
従来の電気炉での焼成温度は約1000度Cでニオブ酸カリウムの融点1040度Cに近い。この状態で長時間加熱すると粒子がほかの粒子を取り込んで巨大化し、サイズや形が不均一となる。これにより特定の粒子でしか電荷が蓄えられなくなり、誘電率が高まらない。一方、スパークプラズマは短時間で焼成できるため粒子サイズが直径約1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)に均一化できる。これにより誘電率が高められるという。
ニオブ酸カリウムは400度Cまでの高温に耐えられることも特徴。製品化に向けて、ほかの原料を添加するなどして、さらに性能を高めるほか量産技術の確立を目指す。

水上版セグウェイ(5月29日「科学新聞」2面)
名工大工学研究科の藤本英雄教授らは、体重移動だけで360度すべての方向に進むことができる立ち乗りタイプの水上用乗り物「全方位推進型水上移動機」を完成させた。この移動機は、六角形のアルミニウム製フレームの底部に3つのプロペラを120度間隔で整備。フレームの上に取り付けた円柱状の樹脂製容器に人が乗り、進みたい方向に体重をかけるだけでよい。出力100ワットのモーターでプロペラが駆動し、最高時速1㎞で進む。大きさは全幅1400mm高さ815mm、本体重量は25kg。方向転換の際、船のように旋回する必要がなく、狭い場所でも使用できるという。

名工大「努力に応えます」留学資金に100万円、入試トップは30万円(5月3日「中日新聞」朝刊1面)
入学試験トップの学生らに報奨金。名古屋工業大(名古屋市昭和区)が10億円の基金を活用し、学業優秀者や留学する学生など頑張っている学生らを金銭面で支援するユニークな取り組みを本年度から始める。
毎年、基金から約1800万円を拠出。本年度から全大学院生、学部生を対象に、学会の発表回数や海外での学会発表、賞の受賞などをポイント化し、上位10人には各10万円、11-50位には各5万円を支給する。
来年度の入学試験から、機械工学科、情報工学科など7学科で、それぞれ成績トップで入学した学生に現金30万円を授与。成績優秀で選ばれ、提携している中国の大学などに留学する学生(4人)には、それぞれ100万円を、海外からの私費留学生(2人)にも同じく約100万円を与える。同大は2005年の創立100周年事業でOBや企業などから集めた寄付金のうち10億円を元手に検討してきた。
松井信行学長は「名工大に入学したいという高校生や、大学で研究を一生懸命頑張っている学生たちを応援したい」と話している。

美濃焼「斜め上」がカギ(4月24日「朝日新聞」朝刊34面)
約5㍉ごとに、細長い溝が刻まれている。色は涼しさを感じさせる白や薄い青など。「都市のヒートアイランド現象を緩和できる」として、岐阜県多治見市のタイル製造・販売の37社が、昨夏から売り出した外壁用の「クールアイランドタイル」だ。
ケーブルテレビ会社のおりべネットワーク(同市)は1月に完成した新社屋に、このタイルを使った。階段室の外壁に張った。同社の武田修営業部長は「地場産業の育成のために協力した。階段室に冷房がないので、少しでも涼しくなって欲しい」と話す。
このタイルでなぜ、暑さが和らぐのか。37社で作る「美濃焼クールアイランドタイル振興会」(同市)によると、溝の表面が斜め上に向いているのがみそだ。
溝の角度を工夫して、夏には太陽光を上空に跳ね返して、地表に当たらないようにした。タイルの表面で熱を吸収しないように、光の反射率が高い上薬を用いた。ヒートアイランド対策を研究する名古屋工業大(名古屋市昭和区)の学内グループ「都市温暖化対策技術研究会」が考え出した。
助言した名工大の岩尾憲三教授(環境生物工学)によると、気温が22度の時に、市販の白色の平型タイルは地面の温度を2.6度上昇させたのに対し、クールアイランドタイルでは温度の上昇が見られなかったという。「ヒートアイランドを防ぐには建物の中だけでなく、都市全体で涼しくする必要がある。この技術が広く使われるようになって欲しい」と話している。

産学連携で教育の試みも(4月12日「読売新聞」朝刊25面)
日本語教育を充実させて、産業界で活躍できる留学生を育てる試みも始まった。
「もの作りの現場は、工夫がいっぱいですごい」。名古屋工業大大学院修士2年のグエン・クィ・クィンさん(25)は目を輝かせる。
同大が中小企業の中堅社員向けに開く「工場長養成塾」に参加。40~50歳代の社会人と一緒に、豊田自動織機嘱託の川口勉さん(64)の指導で地元企業の製造現場を巡りながら、整理、整頓を徹底して問題点を浮き彫りにするトヨタ式の「カイゼン」を学ぶ。クィンさんはハノイ工科大卒業後、来日して2年だが、日本語で積極的に質問し、リポートもこなす。「日本の自動車産業で働きたい」と夢を膨らませる。川口さんは「非常に熱心で吸収も早い。もの作りを支える品質管理の神髄を伝えたい」と目を細める。
クィンさんは、経済産業省と文部科学省が始めた研修プログラム「アジア人財資金」の第2期生。特に日本語に力を入れ、自己紹介や報告書の書き方など実践的な日本語を修士課程の2年間、徹底して鍛える。受け入れ先の全国21大学・9地域は、それぞれの特徴を生かして専門教育を行い、就職を支援する。名工大は、トヨタ自動車やデンソーなど自動車産業と連携。夏休みに企業実習を体験させ、一線の技術者に現場のノウハウを講義してもらう。
名工大の1期生4人は今春、自動車関連企業に全員就職した。しかし、経済危機の影響もあり、1220人の1期生全体では、就職率は約7割にとどまった。経済省産業人材政策室の新川達也室長は「留学生が国内で就職して活躍できる仕組みを作り、優秀な人材が集まる好循環を生み出したい」と話している。

新刊(4月6日「日刊工業新聞」15面)
『ものづくりのための超音波非破壊材料評価・検査』 川嶋紘一郎著
材料内部の欠陥を検出する超音波探傷は、日本では50年を超える歴史があり、発電所や石油化学プラントなど、大型構造物の定期検査では必須の技術になっている。だが、同じ超音波を用いて材料特性やマイクロクラッチなどを検出・評価する超音波材料評価は、産業界では鉄鋼産業を除き、その利用は、まだ一般的ではないという。そのための入門書も少ない。
モノづくり、特に自動車、自動車部品メーカーの開発・生産技術者や材料特性の非破壊評価・検査に関心のある機械系学生が対象。最新の技術を紹介するために、記述も問題解決方式で「解決したい課題→解決に有効と考えられる技術の選択→技術の基礎概念→適用例」の順にまとめている。
著者が『機械の研究』(養賢堂刊)に連載した内容を基に、その後の知見を加筆して再編集し、入門書とした。(養賢堂刊=03・3814・0911、2310円)

気球で被災地監視(3月18日「読売新聞」32面)
中部大と名工大 春日井で公開実験
災害時に気球を掲げて被災状況を確認し、住民に避難経路を無線で伝える公開実験が3月17日、春日井市の中部大グラウンドであった。中部大と名古屋工業大の合同チームが2006年度から、総務省の支援を受けて研究開発を続けており、事業の最終年度を迎えて成果を公開した。長さ約7メートルの飛行船形の気球2機を飛ばし、ビデオカメラを付けた1機は、被災現場に見立てた地点を上空から撮影、幾つもの画像から大きな静止画や、どのような災害がどこで起きているかを示す広域マップを作成した。
もう1機は無線中継機を取り付け、地上で作成した避難経路を示すマップを無線LAN機能を持ったパソコンやゲーム機に配信する実験などを行った。
この日は強風で一部機能が作動しなかったが、チームは「ほぼ期待した成果が確かめられた」としている。今後は装着する機材を軽量化して2機の機能を1機に集約し、太陽光発電パネルで気球のすべての電力を賄えるようにするなど、実用化に向けた課題に取り組むことにしている。

グライダー競技会 4大学参加し開幕 岐阜の木曽川(3月18日「朝日新聞」23面)
中部大と名工大 春日井で公開実験
名城大、名古屋工大、岐阜大、南山大の4大学対抗グライダー競技会(日本学生航空連盟後援)の開会式が、17日に岐阜県海津市の木曽川滑空場であった。3月18~21日の午前8時から日没まで、周回速度と獲得高度を争う1部と、基本的な操縦技術を競う2部の競技がそれぞれ行われる。

工場長塾で卒業式(3月9日「日刊工業新聞」23面、3月8日「中日新聞」22面)
名古屋工業大学は豊田自動織機、デンソー技研センター(愛知県安城市)と共同で運営する中堅・中小企業向けの工場長育成講座「第2回工場長養成塾」の卒業式を同大講堂で行った。アジアなど5人の留学生を含む28~60歳の受講生24人が卒業した。08年9月の入塾から生産・品質管理など製造現場で必要なスキルを座学や実習を通して学んだ。
式では松井信行名古屋工業大学長が「習得した能力を発揮し、景気悪化による閉塞感を打破するリーダーとなってほしい」と、激励。磯谷智生豊田自動織機顧問は「他社の模範となる職場をつくってほしい」と語った。育成塾は名工大の産学官連携事業として2007年度から本格的にスタート。09年度は国内のほかの地域でも育成塾を取り入れる計画がある。

車の技術者養成 留学生4人修了(3月6日「日刊工業新聞」29面)
中部経済産業局は「自動車産業スーパーエンジニア養成事業」の第1期生修了式を9日15時から名古屋工業大学で開く。この事業はアジアを中心とする外国人留学生の教育・就職支援に取り組む「アジア人財資金構想」の技術系専門分野の一つ。2年間の教育を修了した第1期生は4人で、国籍はいずれも中国。自動車、同部品、重工メーカーなどに採用が決まっている。同養成事業は自動車産業が集積する中部で優秀な留学生の活躍の場を提供するとともに地域の国際化を図るのが狙い。中部生産性本部と名工大が実際に運営している。現在は第2期生5人が教育を受け、4月には第3期生10人が入学する予定だ。

セラミックス研究成果発表(3月5日「岐阜新聞」23面、3月5日「中日新聞」18面)
名古屋工業大学セラミックス基盤工学研究センターと東濃4試験研究機関協議会の本年度成果発表会が4日、多治見市の市文化会館で開かれ、最先端のセラミックス研究などについての発表があった。
セラミックス技術について研究している同センターと、同市陶磁器意匠研究所など東濃西部地区にある陶磁器の研究を行う県や市の研究機関が、地元の窯業発展に役立つ技術を紹介するため毎年開いている。4つの研究機関の研究職員が共通で行った研究では、釉薬の鉛、カドミウムの溶出に対する新基準についての対応法などの発表があった。同センターはナノメートルレベルの細かいセラミックス粒子が、さび止めや断熱効果があることを、口頭やポスター形式で発表した。学生や窯業者ら役140人が訪れ、熱心に見入っていた。

わかしゃち奨励賞 名工大研究員 田中さん最優秀(2月17日「中日新聞」16面)
全国の若手研究者を対象に産業や社会への貢献が見込める研究テーマを募集する「第3回わかしゃち奨励賞」(県、科学技術交流財団など主催)の発表・選考会が16日、名古屋市中区の名古屋銀行協会で開かれ、最優秀賞に名古屋工業大学工学研究科の研究員(特任助教)田中由浩さん(28)が選ばれた。賞は、大学院の博士課程在籍か修了で、正規の常勤職員として働いていない35歳未満の人が対象。全国から集まった16の提案から、一次・二次審査を経て5人が優秀賞に選ばれ選考会に臨んだ。田中さんは、人の爪を微妙に変形させ、指先の触覚を鋭くしたり鈍くしたりする技術を開発し、指先を使う産業や医療の現場で役立てることを提案。「光栄な賞を頂き非常にうれしい。共同研究した教授や学生に感謝したい」と語った。神田真秋知事は田中さんに研究奨励賞40万円を、他の4人に15万円を贈った。
◇優秀賞の皆さん~安井宏有貴(名工大大学院)河村剛(同)金正哲(同)上田太郎(ファインセラミックスセンター材料技術研究所)

現場ニーズで新リハビリ法~大学発ベンチャーグランプリ 名工大生ら優秀賞~(1月17日「中日新聞」21面)
大学の研究成果をビジネスに反映しようと設立されたベンチャー企業が、そのアイデアを競う「大学発ベンチャービジネスグランプリ」(名古屋市など主催)の発表会が15日、名古屋市東区のメルパルクNAGOYAで開かれた。今回で3回目。ベンチャービジネスプラン部門には、5つの団体が医療や災害救助に関連したプランを発表した。名古屋大を母体に、カテーテルを使用した血管内手術の練習ができる手術シミュレータを開発した、名古屋市千種区のファインバイオメディカルがグランプリに選ばれた。また、学生が発表するビジネスアイデア部門では、名古屋工大と中京大の現役学生がそれぞれ発表。医療現場のニーズから生まれた新しいリハビリの方法を提案した山崎一徳さん(名古屋工大)が優秀賞をに輝いた。

17日に大府で産学官交流会(12月12日「中部経済新聞」7面)
~中小サポートへ広く参加募る~
大府商工会議所と大府市が協力し、17日に大府市役所で「産学官連携交流会」を開催する。産学連携を事業に生かしたい中小事業者と、事業者との接点を求める大学側双方に交流の場を提供するのが狙い。昨年度に会議所会員向けに初めて開催したが、景気後退も受け、今年度は会員に限定せず市内外の事業者にも広く参加を呼びかける。産学連携を通して中小事業者の苦境打開を図る。
参加する大学と研究機関は、愛知工業大、星城大、大同工業大、中京大、中部大、豊田工業大、豊橋技術科学大、名古屋工業大、名古屋市立大、名古屋大、南山大、日本福祉大、名城大の県内13大学と、愛知県産業技術研究所の1研究機関。参加大学は昨年度より4校増える。

名工大と名市大 初の合同テクノフェア(11月16日「中部経済新聞」5面)
産学連携推進で協力 132のシーズを紹介
名古屋工業大学と名古屋市立大学は5日、名古屋市千種区の名古屋市中小企業振興会館で「合同テクノフェア2008-産学官連携が創造する未来」を開催した。これまで名工大単独で行ってきたが両大学が協力して産学連携を推進するため、初の合同フェアを開いた。132の技術シーズを展示・紹介した。
材料、機械、電気・電子など、名工大が研究の蓄積を重ねてきた分野に、名市大が得意とする医学などのライフサイエンス系技術が加わり、より総合的な技術イベントに充実。ナノテク材料やロボットと先端医療診断技術との連携など、成功事例紹介にも力を入れた。さらに、研究シーズへの理解を深めてもらうため、講演会やシーズ発表会も実施した。

十六銀行と協定(11月7日「日刊工業新聞」35面)
名古屋工業大学は6日、十六銀行と産学連携に関する協定を交わしたと発表した。
同行が取引先企業の技術課題を名古屋工大に紹介し、名古屋工大の研究成果とマッチングさせて課題克服につなげる。今後、同行取引先企業を対象に名古屋工大教授が参加する技術相談会を開くなどして、両者を結びつけていく。

セラ研究充実で人材育成強化(10月31日「科学新聞」2面)
名工大と物材機構 連携推進へ協定
名古屋工業大学と物質・材料研究機構(NIMS)は、24日セラミックス教育の充実による人材育成の強化および連携・協力の推進に関する基本協定及び連携大学院に関する協定を締結した。名工大とNIMSはこれまで、セラミックス関連分野において、有害物質を含まない環境負荷型照明・表示材料の開発、セラミックス開発の基礎となる材料の超精密な構造決定などの共同研究を進めるとともに、セラミックス研究教育の世界拠点形成に向けた協力を進めてきた。
今回の協定により、材料研究では世界有数の実績を持つNIMSの研究者が協力し、セラミックス分野を中心とした連携大学院を実施することで、名工大の大学院教育が充実するとともに、エネルギー・環境・バイオ関連材料研究での共同研究が活発化することが期待される。

材料研究を活発化(10月24日「日刊工業新聞」23面
名古屋工大 物材機構と連携:名古屋工業大学と物質・材料研究機構(NIMS)は23日、相互の研究能力と人材を活かして、科学技術の振興と優秀な人材を育成するため、連携協力協定を結ぶと発表した。24日午後12時半から東京都港区のNIMS東京会議室で調印式を行う。名工大とNIMSは、従来からセラミックス関連分野において共同研究を進めるなど互いに協力してきた。今回の協定締結により名工大は、材料研究では世界有数の実績を持つNIMSの研究者の協力を得て、エネルギーや環境、バイオテクノロジー関連の材料研究を活発化させるほか、教育の充実を図る。

中空粒子が開く未来技術とこれを支える産学官連携(10月22日「日刊工業新聞」19面
名古屋工業大学教授 藤 正督:粒子内部に空間を有する中空粒子は内部に中空構造を持たない中実粒子に比べ、低密度で単位重量当たりの広い表面積を有し(高比表面積)、かつ、その空間に物質を内包できる(物質内包能)など多くの特性を持つ。これらの性質を利用して軽量材、断熱材、複合材料、色材など幅広い分野に応用されている。最近ではナノサイズ(ナノは10億分の1)での中空粒子の合成やシェル(殻)構造の制御が可能となり、その特異な性質からさらに多くの応用が期待されている。これらを応用展開するためのキーテクノロジーは粒子合成、分散、乾燥、混練、成形などの粉体工学の知識と技術であるが、大学において具現化するには産学官連携が重要な鍵を握る。今回、名古屋工業大学中空粒子プロジェクト研究所の研究グループで主に進めている中空粒子の研究を産学官の連携動向を交えて紹介する。

2008年 4月~2008年9月
2007年10月~2008年3月
2007年 4月~2007年9月
2006年10月~2007年3月
2006年 4月~2006年9月
2005年 9月~2006年3月

2.イベント、セミナー、講演会等

■人口知能研究振興財団「第6回人工知能研究成果発表会」
URL: http://www.airpf.or.jp/happyoukai6.html

■知的クラスター事業成果発表会
URL: http://www.astf.or.jp/cluster/

■「人にやさしい街づくり賞」事務局
URL: http://www.pref.aichi.jp/jutakukeikaku/

工場長養成塾 講演会
人材育成に関する講演会(聴講無料)
対 象:中堅・中小企業の経営者
講 師:萩野幸一デンソー技研センター社長,磯谷智生豊田自動織機顧問,
深見肇富士電機サーモシステムズ社長
日 時:6月29日15時~
申込先:名古屋工業大学工場長養成塾事務局 052-735-7341

ものづくり環境シンポジウム~戦略的経営へ!製品開発の新たな視点~
将来の岐阜市の経済を支え人材と企業を育てるため、インキュベーション施設「創業支援ルーム」を開設し、市内で創業や新たな事業展開を取り組もうとする人を応援します。このチャンスに入居して、着実なステップアップをしてみませんか。

東海ものづくり創生協議会「環境適合ビジネス研究会」
https://www.tokai-monodukuri.jp/event/list.php#339
ものづくりにおける環境配慮が、コスト削減の観点からも、製品競争力の観点からも強みとなることが広く認識されつつあります。しかし、人手不足で手がつけられない、製品開発に活かせていない、その強みを上手く見せることができていない等、経営に戦略的に活かされていない場合があります。
そこで、本シンポジウムでは、講演と事例発表を通して、戦略的経営を目指した製品開発の新たな視点をお伝えします。
日 時:2009年6月30日(火)13:30受付,14:00~16:30
場 所:名古屋都市センター11F 大研修室(金山総合南口駅すぐ)
http://www.nui.or.jp/gaiyo/map.html
対 象:経営者(環境,開発部門の方もご参加ください)
定 員:100名
主 催:東海ものづくり創生協議会・環境適合ビジネス研究会
共 催:エコプロネット
スケジュール:
13:30  受付開始
14:00~ あいさつ(中部経済産業局 環境・リサイクル課 課長)
14:05~ 講演 石田秀輝氏
(東北大学大学院環境科学研究科教授エコプロネット副代表)
「自然に学ぶ粋なテクノロジー」
15:30~ 事例発表 三惠工業株式会社
「新たな挑戦!地球に、子どもにやさしい紙の折りたたみイス」
16:30  終了
今後の予定:
今年度はこのシンポジウムを皮切りに、7月16日に勉強会(カーポンフットプリント,LCA,CO2排出量把握)、8月20日に交流会(資源効率の事例)、9月以降に勉強会と交流会を開催します。また、環境適合製品の開発に向けた個別の企画開発支援を行います。
申込み:6月26日(金)までにメールもしくはFAXにてお申し込みください。
経済産業省中部経済産業局 環境・リイサイクル課(担当:岡本)
TEL:052-951-2768 FAX:052-951-2568
E-mail:qchbnk@meti.go.jp
お名前:
会社名:
部署・役職:
メールアドレス:
電話:
FAX:
※参加申込み後、特に受講票の送付はありませんので、直接当日会場へお越しいただき、受付でお名前をお伝えください。
※定員を超えて参加をお断りする場合に限り、ご連絡をさせていただきます。
※この情報は本シンポジウムおよび本研究会以外の目的では利用いたしません。

「弁理士の日」記念イベント2009のご案内
日本弁理士会東海支部では「弁理士の日」を記念して、中小企業家などの方々を対象とした産業財産権(特許・実用新案・意匠・商標)を含む知的財産権に関する無料イベントを開催します。多数のご来場をお待ちしております。
また、無料相談会は名古屋市以外の東海支部地域(愛知,岐阜,三重,静岡,長野県)においても開催します。
日 時:平成21年6月27日(土)10:00~16:00
場 所:名古屋商工会議所ビル3階会議室(名古屋市中区栄2-10-19)
内 容:
●知財セミナー1
◇第1部「中小企業のための特許契約ポイント」
~失敗しない、大企業や大学とのライセンス契約・共同開発契約の結び方~
◇第2部「中小企業の成功事例解説」
~成功企業は知的財産権をどのように使ったのか~
◇第3部「弁理士劇団による寸劇」
~教えましょう!知的財産権を活用して不況を脱出する方法~
●知財セミナー2
◇第1部「アイデアを思いついた!さてどうする?」
◇第2部「知らないと大変!商標の基礎知識」
~調査から権利の取得・活用まで~

[無料特許相談会]10:00~15:30<最終受付>
[若手弁理士による職業紹介・相談会]10:00~15:30<最終受付>
[インターネット検索体験]10:00~15:30<最終受付>
入場料:無料
申込み:不要、添付案内リーフレットをご覧ください。
問合せ:日本弁理士会東海支部
Tel:052-211-3110 Fax:052-220-4005
E-mail:info-tokai@jpaa.or.jp

アルミニウム合金の溶接施工技術に関する講演会
航空機、鉄道などの輸送用機器や各種部材の軽量化は、環境負荷の低減につながります。軽量金属材料の中でも、アルミニウム合金は最も幅広く利用されております。アルミニウム合金の溶接には、一般にTIG,MIG溶接が用いられます。また、新しい接合法としては、従来の溶接法にはない優れた特徴を持つ摩擦撹拌接合(FSW)があります。今回、これらの優れた高品質溶接および溶接施工について、下記の様に講演会を開催いたします。

日 時:平成21年5月26日(火)13:30~16:15
場 所:名古屋市工業研究所 第2会議室(管理棟4階)
(名古屋市熱田区六番三丁目4番41号)
(地下鉄名港線名古屋港行「六番町」下車、3番出口から徒歩2分)
参加費:無料 但し、講演会用テキストは有料(2,000~3,000円の予定)
申込方法:申込書に記入の上、5月22日(金)迄に、FAXでお願い致します。
※参加証は発行いたしません。当日、直接会場へお越し下さい。
問合先:〒456-0058 名古屋市熱田区六番三丁目4-41
名古屋市工業研究所内 中部溶接振興会 事務局
Tel:052-654-1633 Fax:052-661-0158

繊維加工講演会
世界の繊維生産は前年比5%減と世界不況による減産が顕著となっており、繊維産業はゼロサムゲーム化して①低価格化、②品質、③ファッション性、④流通の革新、の四大条件で企業淘汰競争が激化しています。日本、イタリア、米国、中国等の実例をご紹介いただき、ゼロサムゲーム後の覇者の一つになる可能性が高い中国での水不足と染色への影響などについても解説していただく繊維加工講演会を下記の要領で開催致します。ご多用とは存じますが、ぜひご出席下さいますようご案内申し上げます。

日 時:平成21年5月21日(木)15:00~16:40
場 所:名古屋市工業研究所 第1会議室(管理棟3階)
(名古屋市熱田区六番三丁目4番41号)
(地下鉄名港線名古屋港行「六番町」下車、3番出口から徒歩2分)
内 容:講演「ゼロサムゲーム化する世界繊維産業」
IS株式会社/染織経済新聞 代表取締役 佐々木一彦氏
参加費:無料(共催・協賛団体会員以外の方は会場にて資料代を頂戴します。)
定 員:80名(定員になり次第締め切ります。)
問合先:名古屋市工業研究所 材料化学部 資源循環研究室 村瀬由明、奥田英史
Tel:(052)654-9885(村瀬) 654-9900(奥田) Fax:(052)654-6788
E-mail:murase.yoshiaki@nmiri.city.nagoya.jp(村瀬)
okuda.hideshi@nmiri.city.nagoya.jp(奥田)
申込先:http://www.nmiri.city.nagoya.jp/event/h21/event210521.htm

“実践並列プログラミング”講演会
コンピュータの高速化が進んでおりますが、最近の動向はマルチコア化による並列計算になりました。本講演会はアプリケーション作成時における性能向上の方法を学習されたい方、市販のソフト高速化手法に関心があり、ソフト選定のために並列化を勉強されたい方を対象としています。最新の高速化の方法、並列化の方法等についてご紹介しながら、実際にプログラムを作成していただくことによって並列化を体験していただきます。明日からの設計に役立つ具体的かつ実践的な内容です。多数ご聴講下さいますようご案内致します。

日 時:平成21年5月13日(水)9:30~17:00
場 所:名古屋市工業研究所 電子技術総合センタ-5F研修室
(名古屋市熱田区六番三丁目4番41号)
(地下鉄名港線名古屋港行「六番町」下車,3番出口から徒歩2分)
内 容:講演:「実践並列プログラミング」
(1)コンピュータの特徴と高速化手法
(2)並列化入門
並列化とは、OpenMPによる並列,MPIによる並列,GPGPUによる並列化
(3)並列化実習(パート) OpenMPによる並列化
(4)並列化実習(パート2) MPIによる並列化
(5)実践的プログラミングでの並列化
CAE分野における並列計算の実情,FEM計算による並列計算
(6)GPGPUを使った並列化
CUDAの説明,GPGPUを利用した実際の計算例と性能の説明,
プログラムを利用しての具体的説明
講師:(株)計算力学研究センター 荒川貴道氏
プロメテック・ソフトウエア(株) 政家一誠氏
(有)イワタシステムサポート 岩田進吉氏

参加費:無料
定 員:20名
問合先:名古屋市工業研究所 電子情報部電子計測研究室 梶田欣
TEL:052-654-9940(ダイヤルイン) FAX:052-654-9952
E-mail:kajita.yasushi@nmiri.city.nagoya.jp
申込先:http://www.nmiri.city.nagoya.jp/event/h21/event210513.htm

「都市エリア産学官連携促進事業研究成果発表フォーラム」開催(都市エリア事業推進室)
財団法人岐阜県研究開発財団は文部科学省委託事業 都市エリア産学官連携促進事業(発展型)の中核機関として、東濃西部エリアの陶磁器産業の活性化を図るために、平成20年度から平成22年度までの3カ年にわたり「環境調和型セラミックス新産業の創出」を目指し、地域の産学官連携により委託研究を実施しています。
この度、初年度の成果を報告するために研究成果発表フォーラムを開催いたします。
多数のご参加をよろしくお願いいたします。

主 催:岐阜県、財団法人岐阜県研究開発財団
日 時:平成21年3月24日(火)13:00~17:00(受付12:30)
場 所:土岐市文化プラザ 1階「ルナ ホール」
(土岐市土岐津町土岐口2121-1 TEL:0572-55-5711)
参加費:無料
定 員:150名(事前のお申込みをお願いします。)
交流会:会場:土岐市文化プラザ内 喫茶「嵯峨野」(Tel:0572-55-8448)
時間:17:15~18:30
会費:3,000円(研究成果発表フォーラム受付にてお支払いください。)
申込み:FaxまたはE-mailにて3月13日(金)までにお申込みください。
Fax:058-379-2215 E-mail:tounou@gikenzai.or.jp

中部イノベネット・平成20年度事業成果発表会~総合力でスピードアップ!技術課題の解決支援体制~
中部地域にはイノベーションを担う多様な公的研究機関・大学・技術支援団体が集積。そうした各機関が保有する評価分析機器や専門人材、技術シーズ等の研究開発リソースを相互利用するとともに、企業の皆様の技術課題の解決を総合力で支援することを目的として『中部イノベーション創出共同体』(略称:中部イノベネット)が平成20年7月に設立され、現在33の大学・研究機関が参加するネットワークを構築しました。

今年度、企業の皆様のニーズに対応して,①技術・研究開発支援のワンストップ化、②研究開発リソースに係る情報共有と相互活用・オープン化、③試験・評価・分析手法開発とマニュアル化等に取り組み、イノベーション創出基盤の強化を図ってまいりました。
このたび、そうした中部イノベネットの事業成果を発表するとともに、合わせて技術相談会を開催いたします。この機会にぜひご参加いただき、中部イノベネットの機能をフル活用いただくことで、技術・研究開発のスピードアップに繋がることを期待しております。皆様のご参加をお待ちしております。

主 催:中部イノベーション創出共同体(事務局:財団法人中部科学技術センター)
後 援:東海ものづくり創生協議会、NPOバイオものづくり中部、北陸ものづくり創生協議会
日 時:平成21年3月4日(水)13:30~17:00
場 所:名古屋栄ビルディング12階大会議室
内 容:■開会 13:30~
■中部イノベーション創出共同体事業の概要
13:40~ 中部イノベネットの全体概要をご説明します
■事業成果報告
14:00~ 今年度の事業成果を2部棒構成でご紹介します
○パネル展示コーナー
事業成果をパネル化しご紹介します
○技術・分析相談コーナー
事業成果報告に関連した技術・分析手法等に係る相談を受け付けます
(事前に申し込みください) 詳 細:東海ものづくり創生協議会のサイトをご覧下さい。
https://www.tokai-monodukuri.jp/event/

第1回先進プラズマ科学とその応用に関する国際シンポジウム「ISPlasma2009」
詳細は案内チラシをご参照ください。

グレーター・ナゴヤ・クラスターフォーラム
東海ものづくり創生協議会では、新材料とりわけ炭素繊維複合材料およびナノ先進部材・加工の当地域の関係者・プロジェクトに関する情報提供とビジネスマッチングのためフォーラムを開催します。また、JFCCテクノフェアと連携し先端研究室、研究基盤施設の見学会を開催します。

日 時:平成21年2月9日(月)、10日(火)
場 所:名古屋栄ビルディング12F/(財)ファインセラミックスセンター他

<講演会・ビジネスマッチング・パネル展示・交流会>
日 時:平成21年2月9日(月)13:10~
場 所:名古屋栄ビルディング12F(名古屋市東区武平町5-1)
<ナノテク見学ツアー>
日 時:平成21年2月10日(火)9:30~
場 所:①(財)ファインセラミックスセンター(JFCC)
②(独)産業技術総合研究所中部センター
③名古屋大学
備 考:詳細は、「東海ものづくり創生協議会」のHP
https://www.tokai-monodukuri.jp/event/list.php)を御覧ください。

第21回中部科学技術交流会(第74回CSTCフォーラム)
―地震予知、耐震研究最前線―
中部地方は、今世紀前半にも「東海地震」や「東南海地震」などが発生する可能性が高いと言われています。今回、斯界の識者の方をお招きし、ご講演を頂くことを企画いたしました。多数の皆様のご来場をお待ちしております。

主 催:(財)中部科学技術センター、(財)科学技術交流財団、
(独)科学技術振興機構 JSTイノベーションプラザ東海、(財)日比科学技術振興財団
後 援:中部経済産業局、愛知県、(社)中部経済連合会、名古屋商工会議所
日 時:平成21年1月14日(水)13:30~18:00
場 所:名古屋銀行協会 5階大ホール
名古屋市中区丸の内2丁目4-2 Tel.052-231-7851(代表)
参加費:無料(講演会、交流会共)
定 員:250名(締切:1月7日(水)定員になり次第締切ります)
内 容13:30 開会 挨拶
13:35 講演Ⅰ「地震被害軽減のための耐震研究と住民の耐震化行動への誘導」
名古屋大学大学院 環境工学研究科 教授 福和伸夫氏
14:45 講演Ⅱ「地震を海から探る~地球深部探査船「ちきゅう」による研究~」
独立行政法人海洋研究開発機構 地球内部変動研究センター センター長 深尾良夫 氏
15:55 講演Ⅲ「耐震設計の現状と課題~ミッドランドスクエアなどを設計して~」
株式会社日建設計 構造設計室 室長 向野聡彦氏
17:00 交流会(ライトパーティー)
18:00 閉会 挨拶
備 考:申込先等、詳細はHP(http://www..cstc.or.jp)をご覧ください。

第4回窒化物半導体応用研究会

来る2009年1月23日(金)に、財団法人科学技術交流財団が主催で、現在白色LED等に利用され今後の応用が期待される「窒化物半導体」の産業応用の促進を目的とする「第4回窒化物半導体応用研究会」を開催いたします。
「窒化物半導体についてもっと知りたい。」「窒化物半導体を利用して製品開発をしたい。」など、その技術動向、応用の可能性について理解を深めたいという方に、情報を共有する場を提供できればと考えておりますので、ご多忙の折とは存じますが、この機会にぜひご出席くださいますようご案内申し上げます。
参加ご希望の方は、お手数ではございますが、別途内容をご確認のうえ、メールにてお申し込みくださいますようお願いいたします。
またご不明な点等ございましたら、お気軽に事務局までお問い合わせください。

主 催:(財)科学技術交流財団
協 賛:(社)応用物理学会東海支部、(財)名古屋市工業技術振興協会
日 時:平成21年1月23日(金)13:00~17:00
場 所:名古屋工業大学 51号館101号室
参加費:無料
定 員:150名
内 容:◆講演会
(1)開会挨拶 愛知県
(2)第II期知的クラスター事業概要 愛知・名古屋地域知的クラスター創成事業部
(3)公的研究機関、企業による講演
①基調講演「日本における超高速通信の将来について」
総務省(独)情報通信研究機構 理事 松島 裕一
②基調講演「自動車に必要とされるパワーデバイス」
豊田中央研究(株)情報・エレクトロニクス研究部部長 只野博
③「GaN/Siパワーデバイスの現状」
古河電工(株)GaNプロジェクトチーム主査 野村剛彦
(4)大学による講演(先生方のご都合で変更となる場合もあります)
④「GaNおよびAlGaNの欠陥準位と表面準位」
北海道大学 教授 橋詰 保
⑤「パワーデバイスの回路技術」
名古屋工業大学 准教授 岩崎 誠
(5)研究設備の見学
事前説明 名古屋工業大学 教授 江川 孝
研究室見学

◆懇親会17:00~18:30
会場:名古屋工業大学 未定
会費:3,000円程度 ※会費は当日会場でお支払いください。
申込み:http://www.astf.or.jp/cluster/NewHP/semicon.pdf

第11回(H20年度第2回)プラズマ技術応用研究会

主 催:東海ものづくり創生協議会
プラズマ技術応用研究会代表:山口作太郎(中部大学)
日 時:平成20年11月17日(月)14:00~18:00
場 所:中部大学 リサーチセンター2階大会議室(愛知県春日井市松本町1200番地)
参加費:無料
内 容:◆講演会14:00~17:00(会場:リサーチセンター2階大会議室)
14:00~14:15 主催者挨拶:東海ものづくり創生協議会 クラスターマネージャー 山本徹男
14:15~15:15 講演1『ナノプレジョン・ファンクショナル表面を創るELID加工法』
独立行政法人理化学研究所 大森素形材工学研究室
主任研究員 大森整 氏
15:15~15:30 休憩
15:30~16:30 講演2『ナノレベル加工を可能にする機械の製作とナノ加工例
(微細形状や任意曲面の鏡の研削加工等)の御紹介』
株式会社ナガセインテグレックス 専務取締役 工場長 山口政男 氏
16:30~16:45 総括:研究会代表 中部大学 超伝導・持続可能エネルギー研究センター
センター長 山口作太郎
◆交流会17:00~18:00(会場:リサーチセンター2階ホール)
※会費制 1,000円/人
申込締切:11月6日(木)
申込方法:別紙の参加申込書に記入の上、EメールまたはFAXにてお申込み下さい。
問合せ・申込先:中部大学 研究支援センター
〒487-8501 愛知県春日井市松本町1200
Tel:(0568)51-4852 Fax:(0568)51-4859
E-mail:kensien@office.chubu.ac.jp(担当:庄山、松浦)

第73回CSTCフォーラム<平成20年度(第7回)中部科学技術センター顕彰表彰式>
最新の希土類磁石の研究動向と将来!
希土類磁石は、従来のフェライト磁石より強力であるが故に、その用途は自動車、家電、IT機器などに拡大の一途を辿っています。特に、地球温暖化防止、省エネルギーに大きな貢献が可能であることから、研究動向が注目されています。また、希土類元素は資源的にも注目されています。
今回、講師に大阪大学教授町田憲一氏と、大同特殊鋼㈱磁石材料研究所長入山恭彦氏をお招きし、最新の希土類磁石について、研究動向から資源状況まで、幅広く講演していただくことを企画致しました。多数の皆様の参加をお待ちしています。

主 催:財団法人中部科学技術センター
日 時:平成20年11月17日(月)14:00~18:00
場 所:ホテル名古屋ガーデンパレス2階翼の間
名古屋市中区錦3丁目11-13(tel:052-957-1022)
参加費:無料

尚、CSTCフォーラムの冒頭「平成20年度(第7回)中部科学技術センター顕彰表彰式」を
開催致します。合わせてご参加願います。

内 容:13:30 <平成20年度(第7回)中部科学技術センター顕彰表彰式>
14:00 表彰式終了
14:15 開会挨拶
14:20 講演Ⅰ「希土類焼結磁石の資源問題と最近の研究開発動向」
大阪大学先端イノベーションセンター 教授 町田憲一氏
15:30 休憩
15:40 講演Ⅱ「希土類ボンド磁石の最新技術動向」
大同特殊鋼株式会社 研究開発本部電磁材料研究所 所長 入山恭彦氏
16:50 閉会
定 員:120名
申込締切:11月28日(金)定員になり次第締切ります。
申込方法:下記申込書をFAXまたは下記URLでお申込ください。参加証は発行しません。
URL:(財)中部科学技術センター http://www.cstc.or.jp
問合せ・申込先:(財)中部科学技術センター 担当:大沢
〒460-0008 名古屋市中区栄2-17-22
Tel:(052)204-1469 Fax:(052)231-3043

東海ものづくり創生協議会平成20年度第3回技術シーズ発表
東海ものづくり創生協議会では、東海地域(愛知、岐阜、三重)において産業クラスター計画を推進しています。平成19年度に中部経済産業局を事務局とし、産学官連携に携わる10の機関が共同で大学、公設研究機関等から収集し、「平成19年度版中部の技術シーズ」として刊行しました。 第4回しんきんビジネスマッチング ビジネスフェア2008と併催で開催する本発表会では、この中から生活に密着したテーマを選び、先生方にご発表いただきます。大学等の技術シーズを基に新事業・新製品をお考えの方、大学等の研究の雰囲気に触れてみたい方にお勧めです。お気軽にご聴講いただければ幸いです。ぜひ多数の皆さまのご参加をお待ちしております。

主 催:東海ものづくり創生協議会
日 時:平成20年11月12日(水)13:00~15:50
場 所:ポートメッセなごや第3展示館
産業クラスター計画関連コーナー内セミナー会場
名古屋市港区金城ふ頭二丁目2番地
参加費:無料
内 容:13:00~13:05 開会挨拶
13:05~13:35 「ポリ乳酸・ホタテ貝殻・粘土を主成分とするバイオマス食器の開発」
愛知県産業技術研究所 基盤技術部 技師 北川陵太郎 氏
13:35~14:05 「脂肪細胞をターゲットとした生活習慣病予防食品の開発」
三重大学 生物資源学研究科 生物圏生命科学専攻
生命機能科学講座 准教授 青木直人 氏
14:05~14:35 「加工や保存条件による、食品中のうまみ成分・有効成分の変化の簡易測定」
豊橋技術科学大学 物質工学系 講師 吉田祥子 氏
14:35~14:50 休憩
14:50~15:20 「トランスジェニックニワトリによる有用タンパクの生産と鶏卵の高機能化」
名古屋大学大学院 工学研究科化学・生物工学専攻
生物機能工学分野 遺伝子工学研究 教授 飯島信司 氏
15:20~15:50 「和菓子の保存性向上に関する研究」
岐阜県産業技術センター 食品研究部長 高田満郎 氏
申込締切:11月5日(水)
申込方法:東海ものづくり創生協議会ホームページをご確認ください。
URL:https://www.tokai-monodukuri.jp/index.php
問合せ・申込先:(財)中部科学技術センター産業クラスター計画支援室
Tel:052-204-1469 Fax:052-231-3043

第72回CSTCフォーラム「稀少金属の動向と代替技術!」
希少金属は、ハイテク産業を支える極めて重要な素材であり、需給が逼迫していると言われています。海外においては新たな鉱床の探索が行われたり、日本においては代替技術の国家的な取り組みが行われています。今回、その動向と代替技術開発の現状と課題につきまして、ご講演をいただきます。
講師には、東京大学生産技術研究所の岡部徹氏と産業技術総合研究所の小林慶三氏をお招きし、それぞれの立場から、講演していただくことを企画致しました。多数の皆様の参加をお待ちしています。

主 催:財団法人中部科学技術センター
日 時:平成20年11月20日(木)14:00~17:00
場 所:栄ガスビル5階大会議室
名古屋市中区栄三丁目15-33
参加費:無料
内 容:14:00 開会挨拶 財団法人中部科学技術センター
14:10 講演Ⅰ「グローバルな視点から見た希少金属の現状と課題」(仮題)
東京大学生産技術研究所 准教授 岡部徹 氏
15:30 休憩
15:45 講演Ⅱ「タングステン需給と代替・省使用化技術の動向」
産業技術総合研究所サステナブルマテリアル研究部門グループ長 小林慶三 氏
17:00 講演終了 閉会

定 員:120名
申込締切:11月13日(木)定員になり次第締切ります
申込方法:財団法人中部科学技術センターのホームページをご確認ください。
URL:http://www.cstc.or.jp/
問合せ・申込先:(財)中部科学技術センター
〒460-0008名古屋市中区栄2-17-22
Tel:052-204-1469 Fax:052-231-3043

東海ものづくり創生協議会平成20年度第2回技術シーズ発表会
中部経済産業局を事務局として刊行された「平成19年度版中部の技術シーズ」の中から材料に関するテーマを選び、先生方にご発表いただきます。大学等の技術シーズを基に新事業・新製品をお考えの方、大学等の研究の雰囲気に触れてみたい方にお勧めです。お気軽にご聴講いただければ幸いです。ぜひ多数の皆さまのご参加をお待ちしております。

主 催:東海ものづくり創生協議会
日 時:平成20年10月23日(木)13:30~17:05
場 所:ミッドランドスクエア 5階 会議室A
名古屋市中村区名駅四丁目7番1号
参加費:無料
内 容:13:30~13:35 開会挨拶
(財)中部科学技術センター専務理事 中野勝 氏
13:35~14:05 「メソ細孔を反応場とするナノバイオリアクターの開発」
産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門
生体機構プロセス研究グループ 研究グループ長 加藤且也 氏
14:10~14:40 「チタン酸ストロンチウム超格子の作製と熱電変換材料への応用」
名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻応用化学分野
無機材料化学講座准教授 太田裕道 氏
14:45~15:15 「新規低毒性半導体ナノ粒子の作製と光機能材料への応用」
名古屋大学大学院工学研究科 結晶材料工学専攻ナノ固体化学講座
材料設計化学研究グループ教授 鳥本司 氏     15:15~15:25 休憩
15:25~15:55 「単層カーボンナノチューブの低温成長技術」
名城大学理工学部材料機能工学科准教授 丸山隆浩 氏
16:00~16:30 「セラミックスを用いた高温用高速応答抵抗型酸素センサの開発」
産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門研究員 伊豆典哉 氏
16:35~17:05 「金属触媒不要のメタルフリーカーボンナノチューブ製造法の開発」
三重大学大学院工学研究科分子素材工学専攻 レーザー光化学研究室
申込締切:10月16日(木)
申込方法:東海ものづくり創生協議会ホームページをご確認ください。
URL:https://www.tokai-monodukuri.jp/index.php
問合せ・申込先:(財)中部科学技術センター産業クラスター計画支援室
Tel:052-204-1469 Fax:052-231-3043

明日を拓くモノづくり新技術2008
当地域の公設試験研究機関では、企業との連携により事業化を目指す事例が多くみられます。今回は、地域企業の技術支援機関である愛知県産業技術研究所と名古屋市工業研究所の最新の技術シーズを「新加工技術」、「セラミックス」、「電子応用技術」、「環境」の4分野に分けてご紹介いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

主 催:愛知県産業技術研究所、名古屋市工業研究所
日 時:平成20年10月29日(水)9:30~16:50
(交流会17:00~18:00)  場 所:名古屋商工会議所 3階 第1会議室~第5会議室
参加費:無料(ただし、交流会参加費2,000円)
内 容:■新加工技術■
「磁気を援用した研磨加工」
名古屋市工業研究所 機械金属部機械システム研究室 夏目勝之
「切りくず吸引加工システムの開発」
愛知県産業技術研究所 基盤技術部 河田圭一
「新しいめっき技術の開発」
名古屋市工業研究所 材料化学部表面技術研究室 三宅猛司
■セラミックス■
「高齢化社会に適した軽量強化磁器の開発」
愛知県産業技術研究所 瀬戸窯業技術センター 林直宏
「マシナブルセラミックス h-BN・長石/複合体の作製」
名古屋市工業研究所 機械金属部金属技術研究室 橋井光弥
「セラミックスを利用した液状食品中のタンパク質除去」
愛知県産業技術研究所 食品工業技術センター 西田淑男
■電子応用技術■
「CAEを用いた自動車ものづくりへの支援活動」
名古屋市工業研究所 機械金属部生産加工研究室 村田真伸
「ステレオカメラを用いたロボット教示法の開発」
愛知県産業技術研究所 基盤技術部 山本光男
「プラズマ制御用新規小型光源の開発」
名古屋市工業研究所 電子情報部電子機器応用研究室 伊藤治彦
「表面性状と形状を広範囲に計測する画像システム」
名古屋市工業研究所 電子情報部情報デバイス研究室 黒宮 明
「グラフ彩色アルゴリズムによる織方図作成」
愛知県産業技術研究所 尾張繊維技術センター 松浦 勇
「熱・温度に関する材料物性評価、熱設計技術」
名古屋市工業研究所 電子情報部電子計測研究室 高橋文明
■環境■
「工業部材向けポリ乳酸アロイの開発」
愛知県産業技術研究所 基盤技術部 福田徳生
「粘土多孔体を利用した光触媒技術」
名古屋市工業研究所 材料化学部材料応用化学研究室 大岡千洋
「リサイクル瓦の実用化研究」
愛知県産業技術研究所 常滑窯業技術センター 松下福三
「バイオマスを用いた軽量ボードの開発」
愛知県産業技術研究所 工業技術部応用技術室 太田幸伸
「バイオマス由来の環境適応材料の開発と応用」
名古屋市工業研究所 材料化学部プラスチック材料研究室  原田 征
「炭化繊維を用いた廃水処理用浄化資材の開発」
愛知県産業技術研究所 三河繊維技術センター 山本周治
■ポスターセッション■
愛知県産業技術研究所
・太陽電池を用いた可搬用非常用電源の開発
・ポットのデザインと持ち易さに関する研究
・樹脂と複合化した木質成形体の開発
・色素増感太陽電池の開発
・ジルコニア-希土類酸化物系薄膜の開発と応用例
・ウエブサイト販売用熟年市場向け商品デザインの開発
・グルコン酸含有ヤーコン発酵飲料の製造とその機能性
・繊維への機能性加工剤の耐久的固定化
・高分子材料の長寿命化に関する研究
名古屋市工業研究所
・緩衝材の衝撃吸収特性に関する研究
・ゲル化剤を利用した機能材料開発
・連続向流泡沫分離法による塩酸水溶液からの金の選択的分離回収
・安全に寄与する組み込みシステムの検証とその基礎となる標準

申込方法:名古屋商工会議所ホームページをご確認ください。
URL:http://www.nagoya-cci.or.jp/
問合せ・申込先:■愛知県産業技術研究所 企画連携部
〒448-0013 刈谷市恩田町1丁目157番地1
TEL 0566-24-1841 FAX 0566-22-8033
■名古屋市工業研究所 技術支援室
〒456-0058 名古屋市熱田区六番3丁目4-41
TEL 052-654-9815 FAX 052-654-6788
■名古屋商工会議所 産業振興部モノづくり・新産業グループ
〒460-8422 名古屋市中区栄2丁目10-19
TEL 052-223-8604 FAX 052-232-5752

第3回窒化物半導体応用研究会

主 催:財団法人科学技術交流財団
日 時:平成20年10月17日(金)13:00~17:30
場 所:名城大学 11号館504号室
名古屋市天白区塩釜口1丁目501番地
参加費:無料
定 員:150名
内 容:こちらをご確認ください。
申込・問合先:財団法人科学技術交流財団 知的クラスター創成事業本部内
(担当:長・植谷・小田)
〒460-0002 名古屋市中区丸の内2-4-7 愛知県産業貿易館西館7階
Tel:052-231-1656 Fax:052-231-1640
E-mail:cluster2008@asrf.or.jp)

東海ものづくり創生協議会平成20年度第1回技術シーズ発表会
中部経済産業局を事務局として刊行された「平成19年度版中部の技術シーズ」の中からロボット技術(IRT)に関連する技術として、機械、情報に関するテーマを選び、先生方にご発表いただきます。大学等の技術シーズを基に新事業・新製品をお考えの方、大学等の研究の雰囲気に触れてみたい方にお勧めです。お気軽にご聴講いただければ幸いです。ぜひ多数の皆さまのご参加をお待ちしております。

主 催:東海ものづくり創生協議会
日 時:平成20年10月16日(木)13:30~17:40
場 所:ミッドランドスクエア 5階 会議室A
名古屋市中村区名駅四丁目7番1号
参加費:無料
内 容:13:30~13:35 開会挨拶
13:35~14:05 「磁気反発型振動スイッチ」
鈴鹿工業高等専門学校 講師 西村一寛 氏
14:10~14:40 「作業者の負担を軽減するパワーアシスト搬送システムの開発」
豊橋技術科学大学生産システム工学系 制御研究室 准教授 三好孝典氏
14:45~15:15 「切りくず吸引工具の開発」
愛知県産業技術研究所 基盤技術部 主任 河田圭一 氏
15:15~15:25 休憩
15:25~15:55 「非磁性金属薄板の交流アンペール力浮上システムの研究開発」
富山大学 大学院理工学研究部 准教授 大路貴久 氏
16:00~16:30 「2値画像における世界一高速連結成分ラベリングアルゴリズム」
愛知県立大学 情報科学部・何研究室 准教授 何立風 氏
16:35~17:05 「屋外移動ロボットのための視覚」
豊橋技術科学大学 情報工学系 教授 三浦純 氏
17:10~17:40 「昆虫の聴覚機能の超高感度音響・振動センサー開発技術への応用」
名古屋大学 大学院生命農学研究科 准教授 門脇辰彦 氏
申込締切:10月9日(木)
申込方法:東海ものづくり創生協議会ホームページをご確認ください。
URL:https://www.tokai-monodukuri.jp/index.php
問合せ・申込先:(財)中部科学技術センター産業クラスター計画支援室
〒487-8501 愛知県春日井市松本町1200
Tel:052-204-1469 Fax:052-231-3043

中経連テクノフェア2008
中部経済連合会では会員企業および大学、産業界などのシーズの展示を行い、シーズニーズの出会い、コラボレーションによる新規事業の創出を図る目的で「中経連テクノフェア2008 技術シーズ展示会」 を開催します。
中経連会員企業からのシーズ出展、大学発シーズの出展、東海ものづくり創生協議会会員企業などからの出展、約60ブースを予定しています。その他、関連施策、関連機関のパンフレット等の展示も行います。多数のご来場をお待ちしております。

主 催:(社)中部経済連合会
日 時:平成20年10月8日(水)12:30~17:30
場 所:名古屋栄ビルディング12階 会場
名古屋市東区武平町5丁目1番地
参加費:入場無料
内 容:1.産産・産学連携推進フォーラム
参加申込 要
“産産・産学連携活動の環境と、支援の輪の拡がり”
<13:30~14:00>講演1 「産業技術総合研究所における産学官連携活動への取り組み」
(独)産業技術総合研究所 中部センター所長 神崎修三 氏
<14:05~15:05>特別講演 「アジアにおける中部のものづくり」
愛知淑徳大学 ビジネス学部教授 真田幸光 氏
<15:10~15:40>講演2 「日本政策投資銀行における技術経営サポートへの取り組み」
日本政策投資銀行 東海支店次長 島 裕 氏
<15:45~16:00>講演3 「産学官連携による研究開発支援施策のご紹介」
中部経済産業局 新規事業課長 岩田則子 氏
2.技術シーズ展示会 “中経連会員企業および大学、産業界などのシーズ・ニーズの出会い”
<12:30~17:30>
参加申込 不要
<出展例>
名古屋大学、名古屋工業大学、トヨタ自動車㈱、中部電力㈱、日本ガイシ㈱など

申込締切:産産・産学連携推進フォーラム
9月26日(金)必着(お申込み順:定員120名)
申込方法:東海ものづくり創生協議会ホームページをご確認ください。
URL:https://www.tokai-monodukuri.jp/index.php
問合せ・申込先:社団法人中部経済連合会 中経連新規事業支援機構
名古屋市東区武平町5丁目1番地  名古屋栄ビルディング10階
Tel:052-962-8091 Fax:052-962-8090

2008年 4月~2008年9月
2007年10月~2008年3月
2007年 4月~2007年9月
2006年10月~2007年3月
2006年 4月~2006年9月
2005年 9月~2006年3月

3.説明会

■名古屋工業大学 社会人再教育 H21秋期コース受講生募集
URL: http://www.nitech.ac.jp/o_gakumu/nitech-3dcad/info.html

■愛知県計測分析機器情報提供システム
URL: http://www.aichi-bunseki.jp/

愛知県産業立地施策説明会
愛知県内に立地されている企業の皆様に、今後の事業展開の参考としていただくため、
・愛知県の企業立地優遇制度、産業用地の開発計画
・愛知県の航空宇宙産業振興への取り組み をご紹介する説明会を開催します。
また、企業立地、愛知県の融資制度に関する個別相談会を同時開催いたします。
ぜひお気軽にご参加ください。

日 時:平成21年7月10日(金)13:30~15:30
会 場:名古屋商工会議所 5階 会議室ABC
内容・スケジュール:
◆第1部
1.立地優遇制度及び産業用地情報について
2.愛知県の航空宇宙産業振興への取り組み
◆第2部 立地懇談会
企業の皆様と愛知県、市町村・商工団体等の担当者との情報交換の場として、ご質問・ご要望等をお伺いします。
◆立地個別相談会:5階会議室D(開催時間13:00~15:30)
産業用地、立地優遇制度、愛知県の融資制度についての相談を個別にお伺いします。
詳細情報:http://www.nagoya-cci.or.jp/event/eventdisp.php?event_id=0906090001
参加費:無料
定 員:140名
締 切:平成21年6月30日(火)
申込先:申込書に必要事項をご記入の上、FAXにてお申し込み下さい。
FAX:052-232-5752

メルマガ発行中!【愛知の企業立地情報マガジン】
愛知県産業立地推進協議会では、県内企業の投資意欲を愛知県内で確実に受け止めていくため、産業用地情報等を発信します。ぜひ、メールアドレスをご登録下さい!(奇数月末発行)
[登録方法]
下記アドレスへ、件名を「立地情報登録希望」とし、本文に社名・役職名・氏名をご記入の上、お送り下さい。
≪申込アドレス≫ monozukuri@nagoya-cci.or.jp
関連リンク;
愛知県産業労働部産業立地通商課【産業立地サポートステーション】
I-BAC(愛知・名古屋国際ビジネス・アクセス・センター)

問合先:名古屋商工会議所 産業振興部モノづくり・新産業グループ
Tel:052-223-8604 E-mail:monozukuri@nagoya-cci.or.jp
愛知県産業労働部 産業立地通商課立地推進グループ
Tel:052-954-6372 E-mail:ricchitsusho@pref.aichi.lg.jp

4.募集

■科学技術振興機構「総括実施型研究(ERATO型研究)平成22年度研究総括候補募集」
URL: http://www.jst.go.jp/erato/boshu10/

■名古屋工業大学「3D-CAD設計技術者養成講座」
URL: http://www.nitech.ac.jp/o_gakumu/nitech-3dcad/info.html

第5回しんきんビジネスマッチング ビジネスフェア2009 出展・発注元企業募集
社団法人東海地区信用金庫協会では、「第5回しんきんビジネスマッチング ビジネスフェア2009」と題しまして、企業展示会、個別商談会を計画しています。昨年開催された第4回「ビジネスフェア2008」におきましては、464社の出展と11,000名の来場者を数え盛大に開催されたイベントです。東海ものづくり創生協議会としましては、今年も本イベントに協賛者として参画し、協議会会員の皆様に参加機会をご提供することと致しました。

☆参加に当たっては次の2つの形態があります。
①企業展示会
販路開拓等の機会として、協議会会員の皆様の持つ商品・技術等を展示PRする場としてブース展示いただきます。会場全体では、約460ブースの展示を行う予定。
展示ブース仕様:間口3m×奥行き2m×高さ2.5m、両側面および奥面はシステムパネルテーブル(1800×600mm、白布つき)×1台、折りたたみ椅子:1脚
②個別商談会(発注元企業募集)
(※原則として個別商談会に参加される企業様については展示もしていただきます。)
自社が発注側となり、提携先企業を探すための参加です。OEMや下請先の開拓はもちろん、技術シーズの所持者が技術供与先を探すケースを含め、発注者側での参加募集となります。(※自社製品の販売のためのプレゼンテーションの場ではありません)事前に登録した発注企業約100社と東海地区39信用金庫の取引先企業約1000社との個別商談会を予定しています。

参加を希望される協議会会員企業は、参加申込書にご記入頂き、6月8日(月)まで(必着)に東海ものづくり創生協議会事務局までFAXまたはe-mailにてお申し込み下さい。
(※東海ものづくり創生協議会の枠で出展しますので、参加申し込みは東海ものづくり創生協議会事務局までお願いします。なお、出展料は東海ものづくり創生協議会で負担致します。)

【御参考】<しんきんビジネスフェア2009概要>
http://www33.ocn.ne.jp/~shinkin_tokai/fair2009/index.html

<留意事項>
①本募集での企業には、東海ものづくり創生プロジェクトゾーンに出展していただきます。
②多数の応募がありました際には当方にて選定させて頂きます。
③ご出展いただく企業には、別途、フェア事務局の指定する様式にご記入いただきます。

【展示会概要】
○日時:平成21年11月5日(木)10:00~17:00
○会場:ポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)第3展示館・イベント館
○展示出展料:無料(東海ものづくり創生プロジェクトにて負担)

【お問い合わせ先】
東海ものづくり創生協議会事務局(中部科学技術センター内) 山本
住所:〒460-0008 名古屋市中区栄二丁目17番22号
電話:052-231-3043 FAX:052-204-1469
e-mail:monodukuri@cstc.or.jp

平成21年度「研究開発資源活用型」の課題募集
公募期間:平成21年3月2日(月)~4月24日(金)正午まで
*「e-Rad(府省共通研究開発管理システム)」での申請となります。
募集要項:http://www.tokai.jst-plaza.jp/topic/index.html#01

平成21年度「良いシーズをつなぐ知の連携システム(つなぐしくみ)」の課題募集
公募期間:平成21年2月18日(水)~12月15日(火)正午まで
*「JST電子公募システム」での申請となります。
第1回〆切:4月30日(木)12:00
第2回〆切:8月31日(月)12:00
第3回〆切:12月15日(火)12:00
募集要項:http://www.tokai.jst-plaza.jp/topic/index.html#01

「サービスイノベーションを通じた生産性向上に関する支援事業(サービス工学適用事例開発分野)」に係る委託事業公募のお知らせ
公募事業の目的、概要等:
(財)日本生産性本部は、経済産業省からの委託により、「サービスイノベーションを通じた生産性向上に関する支援事業(サービス工学適用事例開発分野)」を実施することとなりました。サービス産業が提供するサービスの品質を高め、かつその提供をより効率的に行うためには、「経験」や「勘」に頼りがちな部分に、「科学的・工学的手法」(=客観性・再現性のある方法)を導入して付加価値や効率性を高めることが効果的であると考えられています。
本委託事業においては、科学的・工学的手法のサービス産業への一層の適用促進を図るため、広く科学的・工学的手法を活用することによってサービスの生産性を向上させる先導的なプロジェクトを公募により実施し、また、その成果をサービス産業生産性協議会等の場を通じ、普及・啓発を推進することを目的とします。
本公募事業の内容に合った実証事業のアイデアをお持ちの方は、「公募要領」をご覧いただいた上で、ご応募いただきますようお願い申し上げます(「4.公募要領、申請書類等」参照)。下記URLをご覧の上、お申込みください。

公募期間:平成21年4月16日(木)~平成21年5月25日(月)(17時必着)

問 合 先:本公募事業に関する問い合わせは、電子メールにて日本語で、
下記までお願いします。問合せの締切は、平成21年5月20日(水)17:00
財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会事務局
E-mail:Y.Yuki@jpc-sed.or.jp

募集要項:応募に当たっては、公募要領を熟読の上、
「単独で応募する場合」「コンソーシアムで応募する場合」のいずれかをご選択ください。
*公募要領(PDF形式)
*申請書類(様式1~4)(Word形式)
・単独で応募する場合
・コンソーシアムで応募する場合
*公募申請書類作成にあたっての留意点(PDF形式)
・単独で応募する場合
・コンソーシアムで応募する場合

岐阜市商工観光部産業振興課「平成21年度岐阜市事業創造支援補助金」の募集
公募事業の目的、概要等:
岐阜市では、熱き思いをもって新たな挑戦に取り組む市内中小企業の皆様を応援します。この機会をお見逃しなく、ふるってご応募ください。
http://www.city.gifu.lg.jp/c/40002204/40002204.html

①産学官連携事業補助金
・大学などと共同研究体制を構築して、新技術や新製品の研究開発に取り組む
事業者に必要な経費の一部を補助。
・IT導入による経営革新を目指す事業者に対し、競争力強化に向けた調査や
計画立案・勉強会の開催、システム構築などに必要な経費の一部を補助。
補助金額 助成対象経費の3分の2以内で300万円を限度
②新規事業開発補助金
市内創業を目指す方や、創業後間もない方が新しい事業にチャレンジする場合に
経費の一部を補助。
補助金額 助成対象経費の2分の1以内で100万円を限度

応募期間:平成21年5月15日(金)午後5時まで
*時間厳守。郵送の場合は必着

交付の決定:専門家からなる審査会において書類審査・面接で決定されます。

問 合 先:岐阜市商工観光部産業振興課新産業グループ
TEL:058-265-4141 内線6257・6253
E-mail:sangyo-shin@city.gifu.lg.jp
*申請書類は同課ホームページからダウンロードできます。
URL:http://www.city.gifu.lg.jp/
「事業者向け」-「企業支援」をクリック

工場長養成塾
中部経済産業局と名古屋工業大学は、中小企業の製造現場の責任者らにカイゼンの手法を学んでもらう「工場長養成塾」の2009年度の受講生を募集する。中部地方の中小企業のものづくりの力を高めるために実施しており、今年度で3回目。9月から来年3月までカイゼンの手法を大学の講義で学び、生産ラインで実習する。募集は24人。参加料55万円。申込書郵送締切:7月3日。
お問合せ先:名古屋工業大学 工場長養成塾 ℡052-735-7341

ビジネスチャンスを広げるJSTのサービスCoALa
CoALaとは、研究機器・試薬・実験資材等、研究開発に関する情報を集約したサイトです。CoALaで自社製品のPRが可能です(無料)。アクセス数も増加中。是非お申し込みください。CoALaとは、研究機器・試薬・実験資材等、研究開発に関する情報を集約したサイトです。

★商品 / 機関 / 所在(地図)の多様な切り口でPRできます。
★掲載商品等は、 研究機器、試薬、実験資材等、雑誌・図書、シンポジウム等
★自社HPへのリンク、商品アンケート、利用統計等 オプション有り

詳しくはこちら → http://coala.jst.go.jp/
申込はこちら  → http://coala.jst.go.jp/insert.html

★ JST研究関連部門における研究機器・備品等の調達実績も掲載
☆☆ 研究者にとってCoALaは研究計画立案の際必見サイトのため、自社製品が効果的にPRできます。
問合せ・連絡先:(独)科学技術振興機構 情報提供部 営業推進課
TEL:03-5214-7983 FAX:03-5214-7514
E-mail:a-mg@jst.go.jp

平成21年度岐阜市事業創造支援補助金」の2次募集について
岐阜市では、熱き思いをもって新たな挑戦に取り組む市内中小企業の皆様を応援します。この機会をお見逃しなく、ふるってご応募ください。
http://www.city.gifu.lg.jp/c/40002204/40002204.html
①産学官連携事業補助金
・大学などと共同研究体制を構築して、新技術や新製品の研究開発に取り組む事業者に必要な経費の一部を補助。
・IT導入による経営革新を目指す事業者が大学など共同研究体制を構築し、競争力強化に向けた調査や計画立案・勉強会の開催、システム構築などに必要な経費の一部を補助。
補助金額 助成対象経費の3分の2以内で300万円を限度
②新規事業開発補助金
市内創業を目指す方や、創業後間もない方が新しい事業にチャレンジする場合に経費の一部を補助。
補助金額 助成対象経費の2分の1以内で100万円を限度

■応募期間 平成21年7月24日(金)午後5時まで
*時間厳守。郵送の場合は必着。
■交付の決定 専門家からなる審査会において書類審査・面接で決定されます。
■問合せ・提出先:岐阜市商工観光部産業振興課新産業グループ
電話058-265-4141 内線6257・6253
E-mail:sangyo-shin@city.gifu.lg.jp
*申請書類は同課ホームページからダウンロードできます。
(URL http://www.city.gifu.lg.jp/の「事業者向け」-「企業支援」をクリック)

創業支援ルームの入居者について
将来の岐阜市の経済を支え人材と企業を育てるため、インキュベーション施設「創業支援ルーム」を開設し、市内で創業や新たな事業展開を取り組もうとする人を応援します。このチャンスに入居して、着実なステップアップをしてみませんか。

■募集室数 40㎡タイプ 1室、27㎡タイプ 2室
■入居時期 平成21年10月予定
■募集期間 平成21年8月21日(金)午後5時(必着)
■対象者 次のいずれかの要件を満たす人
①創業の準備を行っている人または創業して5年を経過していない人で優れた技術開発力を持つ人
②情報通信または繊維分野において先進的な研究開発に積極的に取り組む人
③新産業または分野に進出しようとする人
④本市の創業者を支援することのできる人
⑤大学と共同開発を行おうとする人
*なお、市税の納付義務のある人は完納していること
■入居条件 原則3年以内
■入居決定 入居審査委員会で書類審査及び面接審査を行い、入居の資格があると判断された人の中から入居を承認します。
■所在地 岐阜市創業支援ルーム:岐阜市杉山町24-4・電話265-2311
▼申込・問合せ先 興味のある人は、創業支援ルーム:インキュベーションマネージャーに語相談ください。申込書の作成指導や創業に関するアドバイスをします。
※申込書は産業振興課または同室ホームページ(http://city.gifu.lg.jp/)から入手できます。